恋人、幼馴染み、同級生。いろんなシチュエーションあります。
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殆どと言っていい程誰も訪れない図書室の奥にある資料室。
『もうさぁ、めちゃくちゃ好きなんですけど〜!』
「お前また言ってんの?」
お決まりのお返事が返ってきた学校生活の中で一番貴重なお昼休み。なんてったって大好きな葛葉先生に会えるからなんだけど。
相変わらず一方通行な愛の告白に変わらず相手をしてくれるのが心のツボをつく。その愛は届いてないけど。
『いつでもどこでも言いますよー。伝えれるうちにたーっくさん伝えなきゃですもん』
「あー、あとちょいだな。お前が卒業出来るとか思わなかったけどな」
『え、なになに先生もしかして私と離れるのが寂しいんですか??』
いつもなら「いや、ないわ」とかなんとか冷たくあしらわれる筈なのに今日は静まり返る室内。
(なんか気まずい空気になっちゃったかも…)
『あ…え、と…ほんとに寂しい、とか?』
この気まずい空気を変えるべく明るく明るく茶化してみようって思ったのに上手く言葉が出てこないし、コミュ症かよってくらいに吃る私。
それでも返事をしてくれない先生。様子がおかしい。
『あ、の…先生?』
作業をしている手を止めたまま動かない先生の様子を見てると
「まあ、なまえが大人になったら考えてやらん事もないな」
『え?なんの話ですか?』
「はーあ?」
めちゃくちゃ不愉快だとでも言わんばかりの顔だ。なんとなく予想は付いてるけど言わせたい欲の出てくるお年頃なもので。
『なまえ〜、ちゃんと言ってくれなきゃ分かんないですー。高校生なんで〜』
生徒に向かって先生が見せてはいけない顔してる。人を殺せそうなほど怖い顔してる。
「はああぁ」ってクソデカ溜息を吐き終えると
「ッスー…まあ、なまえが成人迎えたら?色々前提に付き合ってやらん事ねぇけどな」
ありえないくらいの白さを誇る葛葉先生の顔がみるみるうちに赤くなってくのが分かる。釣られて私も顔が火照って返事をしようとするけどドキドキと高鳴りすぎた鼓動と緊張から中々声が出てきてくれない。
「何か言えよ」とでも言いたげな先生に可愛くない返事をしてあげよう。
『じゃあ、先生の隣、予約させてもらいますね』
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