変わらない君
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「おっ謙也ぁ!木之下さんおるでぇ!」
日直のため黒板を消していると、廊下からそんな声が聞こえた。部活に向かうテニス部だ。
おいやめろやと赤面する忍足くんと、それをからかう男子数人。忍足くんのすぐ後ろを歩いていた白石くんは、困ったような苦笑いでこちらに会釈をした。
木之下さん、堪忍なぁ、と顔で示している。
忍足くんもこちらを振り返るだろうと察して、私はパッと顔を逸らし、最初から何も聞こえていないような装いで黒板消しをクリーナーにかけた。
彼らはじゃれあいながらバタバタと階段を降りていく。
忍足くんのことは嫌いじゃない。
でもこういうのはイヤなんだ。
「木之下さんさーぁ、」
この人達がいるから。
クリーナーを止めて振り向くと、さっきまで窓際でおしゃべりをしていた女子達に睨まれた。
その子が足元に置いてあったゴミ箱を軽く蹴って倒し、わたしの足元にゴミが散らばる。
「あんまいい気にならんといてね」
最後にポン!と肩を叩かれて、ふせんを貼られた。
ぶりっ子、と殴り書きで書かれている。
散らばったゴミの前で佇む私の横を彼女たちはクスクス笑いながら通りすぎて行った。
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