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ダイニングにはトーストの香りと、ベーコンの焼けた良い匂いが漂っていた。
既に支度を済ませて席に着いている子供たちに朝の挨拶をして、私もまたいつもの場所へと座り込む。
「ねえ、父さん昨日の夜なんだかバタバタしてなかった?」
息子のオニキスが、パンにバターを塗りながら伺う。同意する様にオパールも頷いた。
「起きてましたか……」
「だって3日前ぐらいから父さん達なんだか変だもん。
ニアだって久しぶりにアメリカから帰ってきたと思ったのに今回は全然遊んでくれないし」
拗ねた様に言うオパールに苦笑する。
「ニアは仕事の途中で、急に呼び出す形になってしまいましたから、忙しいのだと思います。仕事が片付けば、また遊んでもらえますよ」
「で、何があったの?」
気を取り直して聞いてくるオパールに取りあえず食事を済ませる様に伝える。
オパールとオニキスはこちらを伺いながらも朝食を取り終えて、食後のお茶を手に取った。
「駿河さんも座って下さい。話があります」
全員が席に着いて、思い思いの飲み物を手にしている。
「まずは、オパール、オニキス。あなた達のお母さんが生き返りました」
ガチャンと音がするので音のする方を見たところ、3人ともカップを引き倒して、椅子から立ち上がっている。
「落ち着いて下さい。シキは生き返りましたが、まだ本調子ではありません、あまり振り回してはいけませんよ」
言葉が終わるかどうかと言う頃には子供達は寝室へと駆け込んで行っていた。
「まあ、何というか。良かったなエル」
転がったカップを拾い集めてシンクに置いた駿河さんが、雑巾を片手に言う。
「はい、ありがとうございます。駿河さん、シキに何か消化の良さそうなものをお願いします」
「ん? 消化の良いものか……リンゴのすりおろしでも作るか?」
開け放たれているダイニングのドアの向こうから、子供達の興奮した話し声が聞こえる。
案外器用にリンゴの皮を剥きながら、ダイニングに残る私に意外そうな視線を向ける駿河さん。
「死神と取引をしました。私たちが知った死神のルールの一部が死神界から流出してはいけない物だったそうで、その記憶を失うのと交換にシキの蘇生を望んだら叶いました」
「その、何となくだが、君たちLは死神と取引などしない様な気がしていたのだが……」
「まあ、シキが生き返るのだったら、私は悪魔にも魂を売ります。
それに、DEATHNOTEに関する記憶全てを失ったわけではありませんから、また新たなキラが生まれても対処は可能です」
そこは全く心配していないと笑って駿河さんは出来上がったすりリンゴの器を差し出してくる。
「暫くは家族水入らずで過ごすだろう。俺はワイミーズハウスの方に身を寄せるから、また必要があったら呼んでくれ」
ポンポンと私の肩を軽く叩いた駿河さんが、エプロンを外し部屋を出てゆく。
私はすりリンゴを手に、賑やかな寝室に向かった。
既に支度を済ませて席に着いている子供たちに朝の挨拶をして、私もまたいつもの場所へと座り込む。
「ねえ、父さん昨日の夜なんだかバタバタしてなかった?」
息子のオニキスが、パンにバターを塗りながら伺う。同意する様にオパールも頷いた。
「起きてましたか……」
「だって3日前ぐらいから父さん達なんだか変だもん。
ニアだって久しぶりにアメリカから帰ってきたと思ったのに今回は全然遊んでくれないし」
拗ねた様に言うオパールに苦笑する。
「ニアは仕事の途中で、急に呼び出す形になってしまいましたから、忙しいのだと思います。仕事が片付けば、また遊んでもらえますよ」
「で、何があったの?」
気を取り直して聞いてくるオパールに取りあえず食事を済ませる様に伝える。
オパールとオニキスはこちらを伺いながらも朝食を取り終えて、食後のお茶を手に取った。
「駿河さんも座って下さい。話があります」
全員が席に着いて、思い思いの飲み物を手にしている。
「まずは、オパール、オニキス。あなた達のお母さんが生き返りました」
ガチャンと音がするので音のする方を見たところ、3人ともカップを引き倒して、椅子から立ち上がっている。
「落ち着いて下さい。シキは生き返りましたが、まだ本調子ではありません、あまり振り回してはいけませんよ」
言葉が終わるかどうかと言う頃には子供達は寝室へと駆け込んで行っていた。
「まあ、何というか。良かったなエル」
転がったカップを拾い集めてシンクに置いた駿河さんが、雑巾を片手に言う。
「はい、ありがとうございます。駿河さん、シキに何か消化の良さそうなものをお願いします」
「ん? 消化の良いものか……リンゴのすりおろしでも作るか?」
開け放たれているダイニングのドアの向こうから、子供達の興奮した話し声が聞こえる。
案外器用にリンゴの皮を剥きながら、ダイニングに残る私に意外そうな視線を向ける駿河さん。
「死神と取引をしました。私たちが知った死神のルールの一部が死神界から流出してはいけない物だったそうで、その記憶を失うのと交換にシキの蘇生を望んだら叶いました」
「その、何となくだが、君たちLは死神と取引などしない様な気がしていたのだが……」
「まあ、シキが生き返るのだったら、私は悪魔にも魂を売ります。
それに、DEATHNOTEに関する記憶全てを失ったわけではありませんから、また新たなキラが生まれても対処は可能です」
そこは全く心配していないと笑って駿河さんは出来上がったすりリンゴの器を差し出してくる。
「暫くは家族水入らずで過ごすだろう。俺はワイミーズハウスの方に身を寄せるから、また必要があったら呼んでくれ」
ポンポンと私の肩を軽く叩いた駿河さんが、エプロンを外し部屋を出てゆく。
私はすりリンゴを手に、賑やかな寝室に向かった。