日日是好日
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のんびりとあちこちで甘味を食べ歩いたり、少し足を伸ばしてエルや子供達と京都の石畳みの路をゆっくり散策したりと観光を楽しんだ。
勿論、過保護なエルとワタリが組んだ日程は必要以上にゆったりと落ち着いたものだった。
観光地では、エルの姿もそれほど違和感なく人々の中に埋もれている。
あっという間に時間は流れさくらTVのキラ特番当日。ホテルのテレビの前に皆んなで陣取って番組を眺める。
「これ、視聴率取れるんでしょうかね?」
「さあ……趣味が良いとは言えないよね」
[雲行きが怪しくなってきたな、また放送事故になりかねないぞ]
パソコンの向こうからメロもテレビ画面を眺めている。降りたとは言っても気にはなるようだ。
観客を隠していた衝立が倒れたのを機に、ニアがパソコンを抱えて部屋を出てゆく。
「お手並み拝見です。ニア」
エルの言葉にチラリと此方を振り返ったニアが隣室へ消えてゆく。
しばらくしてTV画面に見慣れたLの文字が浮かび上がる。
『日本、いえ、世界でこのモニターを見ている皆さん。Lです』
Lが5年(もう、6年前と言っても良いのかもしれない)前に使用していたのと同じ合成音声がテレビ越しに響く。
[チッ、違和感ねぇな]
メロが若干の悔しさを滲ませて唸る。
「メロ、以前にも言いましたが話し方は重要ですよ」
エルに言われたメロは面白くなさそうにチョコレートの銀紙を剥いでいる。
その間にもニアの電波ジャックは続く。
『今、日本で起きている大量殺人。私はこの事件に関与しません』
隣でエルが休暇中ですと小さな声で言っているのが微笑ましい。
『興味の持てない事件には関与しません。日本警察が日本国内で解決すべき事件と考えます。
"関与しない"は、電波をジャックしてまで言うことではありません。
ですから個人的に犯人に一言言わせていただきます。
この人殺し
』
ニアの電波ジャックから数日間キラに動きがないのを見ると
「殺しを辞めたか、生きることを辞めたか……」
「どちらかでしょうね、シキそこのケーキ取ってください」
オパールとオニキスは一仕事終えたニアを引っ張り出して観光に出て行った。迷惑そうな顔をしながらも断らないあたりニアも双子には弱いらしい。
流石に悪目立ちするからと、ニアの服を着替えさせた駿河さんが一番大変だったようだ。
静かなホテルの一室で新聞を眺めながらエルとお茶をする。
「……随分と早くに決着が付きましたね。まあ、この結果を決着と言うのかどうかは人それぞれでしょうが」
「犯人が判明していない以上警察はまだ捜査をしているのでしょう? 無駄な努力だと思うけどなぁ」
苦笑いの表情で、ワタリとエルがそれが仕事だから仕方ないですよと笑う。
「まあ、時期に捜査も打ち止めになるでしょう。死んでいるにせよ、記憶を失っているにせよ、月君のように再びその力を手にする事を目論む事はなさそうです。
なにしろ、ニアのあの挑発に萎縮するぐらいですから、それ程気が強いタイプの人間でもなかったのでしょう」
もぐもぐと、2個目のケーキを平らげながらエルが言う。
「ところでワタリ、キラ信者の方は動きはないか注視しておいでください。一部過激な方々がいる様ですから」
勿論、過保護なエルとワタリが組んだ日程は必要以上にゆったりと落ち着いたものだった。
観光地では、エルの姿もそれほど違和感なく人々の中に埋もれている。
あっという間に時間は流れさくらTVのキラ特番当日。ホテルのテレビの前に皆んなで陣取って番組を眺める。
「これ、視聴率取れるんでしょうかね?」
「さあ……趣味が良いとは言えないよね」
[雲行きが怪しくなってきたな、また放送事故になりかねないぞ]
パソコンの向こうからメロもテレビ画面を眺めている。降りたとは言っても気にはなるようだ。
観客を隠していた衝立が倒れたのを機に、ニアがパソコンを抱えて部屋を出てゆく。
「お手並み拝見です。ニア」
エルの言葉にチラリと此方を振り返ったニアが隣室へ消えてゆく。
しばらくしてTV画面に見慣れたLの文字が浮かび上がる。
『日本、いえ、世界でこのモニターを見ている皆さん。Lです』
Lが5年(もう、6年前と言っても良いのかもしれない)前に使用していたのと同じ合成音声がテレビ越しに響く。
[チッ、違和感ねぇな]
メロが若干の悔しさを滲ませて唸る。
「メロ、以前にも言いましたが話し方は重要ですよ」
エルに言われたメロは面白くなさそうにチョコレートの銀紙を剥いでいる。
その間にもニアの電波ジャックは続く。
『今、日本で起きている大量殺人。私はこの事件に関与しません』
隣でエルが休暇中ですと小さな声で言っているのが微笑ましい。
『興味の持てない事件には関与しません。日本警察が日本国内で解決すべき事件と考えます。
"関与しない"は、電波をジャックしてまで言うことではありません。
ですから個人的に犯人に一言言わせていただきます。
この人殺し
』
ニアの電波ジャックから数日間キラに動きがないのを見ると
「殺しを辞めたか、生きることを辞めたか……」
「どちらかでしょうね、シキそこのケーキ取ってください」
オパールとオニキスは一仕事終えたニアを引っ張り出して観光に出て行った。迷惑そうな顔をしながらも断らないあたりニアも双子には弱いらしい。
流石に悪目立ちするからと、ニアの服を着替えさせた駿河さんが一番大変だったようだ。
静かなホテルの一室で新聞を眺めながらエルとお茶をする。
「……随分と早くに決着が付きましたね。まあ、この結果を決着と言うのかどうかは人それぞれでしょうが」
「犯人が判明していない以上警察はまだ捜査をしているのでしょう? 無駄な努力だと思うけどなぁ」
苦笑いの表情で、ワタリとエルがそれが仕事だから仕方ないですよと笑う。
「まあ、時期に捜査も打ち止めになるでしょう。死んでいるにせよ、記憶を失っているにせよ、月君のように再びその力を手にする事を目論む事はなさそうです。
なにしろ、ニアのあの挑発に萎縮するぐらいですから、それ程気が強いタイプの人間でもなかったのでしょう」
もぐもぐと、2個目のケーキを平らげながらエルが言う。
「ところでワタリ、キラ信者の方は動きはないか注視しておいでください。一部過激な方々がいる様ですから」