日日是好日
あなたのお名前
「休暇中は休暇中です。仕事はしません。そもそも今度のキラに対しては何の興味も無い」
そう言い切ったエルに、その場に居た全員が妙に納得した様に頷く。
「ですが、メロ、ニア。貴方達が動こうとするのを止める気もありません」
ふっと、背後でエルが笑った気配を感じる。
「気になるのでしょう? 若しくは気に触ると言ってもいいかも知れませんが。その気持ちは私も分かります」
パタンと音を立ててノートパソコンを閉じたメロが大きく溜息をついた。
「なら、オレは抜ける。元々第二のキラだった女のお世話係を頼まれてるしな。マット行くぞ」
メロって見かけによらず律儀な所あるよね。エルと顔を見合わせて笑ってしまう。
「メロのその律儀さと思いっ切りの良さは得難い長所だよね。そうだ、旅行のお土産は何が良い? リクエスト有れば聞くよ? マットも」
「チョコレート」
「ゲーム」
間髪入れずに返ってきた返事に、5年前のまだ幼い彼らが重なって見える。
「ニアは?」
オパールの問いにニアが顔を上げる。
「行き先は日本ですか?」
「そうだよ。エフも何が良いか考えといて」
オニキスがニアの問いに応えてエフにも声をかける。
「私も日本に行きます」
「本当? ね、お父さん、お母さん。ニアも一緒でも良い?」
突然のニアの言葉にオパールが嬉しそうに声を上げる。
「オパール、私はこのキラの動向を見守るために日本に行くのです。遊びで行くわけではありません」
ニアに素気無くされてもオパールは嬉しそうにニコニコ笑ってニアにじゃれついている。
「それでも良いもん」
やれやれと、笑った駿河さんが早速飛行機やホテルの手配の為に部屋を出て行く。
「L、場合によってはLの名前を使うかもしれません」
「……それが効果的だと判断したのならどうぞ」
エルの返事に軽く頭を下げたニアが部屋を出てゆく。
「エフ、真希さんが短期留学に此方にくる前には帰ってくる予定ですが、あくまでも予定ですから思い通りには行かないかもしれません、その時は真希さんに謝っておいてください」
エルの言葉に頷いたエフが、オパールやオニキスと部屋を出てゆく。
残ったのはワタリと私達の3人だけだ。
「キラとLの話題がまた暫くは人々の口に上りそうですね。さて、私も旅行の準備に取り掛からせていだだきましょう」
一礼して部屋を出てゆくワタリの後ろ姿を眺めながらエルの腕の中から抜け出る。
「キラ信者を刺激しないと良いんだけど……」
「そうですね、ですが最悪の場合にも此方には最強のカードが有りますから、何とかなります。いざとなれば月君を生贄の子羊(スケープゴート)とすれば良いのです」
そう言ってニヤリと笑ってみせるけど、エルはなんだかんだ言って夜神君を気に入っているのだから、そんな事にはしないだろう。
軽いノック音の後駿河さんが用意が出来たと告げる。
「ワタリは?」
「下で待っている。荷物も何もないから旅行と言っても準備が楽だな」
苦笑いの様な表情でそう告げると私とエルを促す。
「シキさあ、行きましょう」
そう言い切ったエルに、その場に居た全員が妙に納得した様に頷く。
「ですが、メロ、ニア。貴方達が動こうとするのを止める気もありません」
ふっと、背後でエルが笑った気配を感じる。
「気になるのでしょう? 若しくは気に触ると言ってもいいかも知れませんが。その気持ちは私も分かります」
パタンと音を立ててノートパソコンを閉じたメロが大きく溜息をついた。
「なら、オレは抜ける。元々第二のキラだった女のお世話係を頼まれてるしな。マット行くぞ」
メロって見かけによらず律儀な所あるよね。エルと顔を見合わせて笑ってしまう。
「メロのその律儀さと思いっ切りの良さは得難い長所だよね。そうだ、旅行のお土産は何が良い? リクエスト有れば聞くよ? マットも」
「チョコレート」
「ゲーム」
間髪入れずに返ってきた返事に、5年前のまだ幼い彼らが重なって見える。
「ニアは?」
オパールの問いにニアが顔を上げる。
「行き先は日本ですか?」
「そうだよ。エフも何が良いか考えといて」
オニキスがニアの問いに応えてエフにも声をかける。
「私も日本に行きます」
「本当? ね、お父さん、お母さん。ニアも一緒でも良い?」
突然のニアの言葉にオパールが嬉しそうに声を上げる。
「オパール、私はこのキラの動向を見守るために日本に行くのです。遊びで行くわけではありません」
ニアに素気無くされてもオパールは嬉しそうにニコニコ笑ってニアにじゃれついている。
「それでも良いもん」
やれやれと、笑った駿河さんが早速飛行機やホテルの手配の為に部屋を出て行く。
「L、場合によってはLの名前を使うかもしれません」
「……それが効果的だと判断したのならどうぞ」
エルの返事に軽く頭を下げたニアが部屋を出てゆく。
「エフ、真希さんが短期留学に此方にくる前には帰ってくる予定ですが、あくまでも予定ですから思い通りには行かないかもしれません、その時は真希さんに謝っておいてください」
エルの言葉に頷いたエフが、オパールやオニキスと部屋を出てゆく。
残ったのはワタリと私達の3人だけだ。
「キラとLの話題がまた暫くは人々の口に上りそうですね。さて、私も旅行の準備に取り掛からせていだだきましょう」
一礼して部屋を出てゆくワタリの後ろ姿を眺めながらエルの腕の中から抜け出る。
「キラ信者を刺激しないと良いんだけど……」
「そうですね、ですが最悪の場合にも此方には最強のカードが有りますから、何とかなります。いざとなれば月君を生贄の子羊(スケープゴート)とすれば良いのです」
そう言ってニヤリと笑ってみせるけど、エルはなんだかんだ言って夜神君を気に入っているのだから、そんな事にはしないだろう。
軽いノック音の後駿河さんが用意が出来たと告げる。
「ワタリは?」
「下で待っている。荷物も何もないから旅行と言っても準備が楽だな」
苦笑いの様な表情でそう告げると私とエルを促す。
「シキさあ、行きましょう」