After 5 years
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「DEATHNOTEをこっちに持ち込まないってのは無理だな。新鮮なリンゴも食いたいしな。俺じゃない死神の行動までどうこう出来ないの、な?」
「……死神大王が言っても無理なんですか?」
「無理だな。うん」
やけにアッサリと頷きますね。死神の世界に少しだけ興味が湧きましたが……
「では、交渉決裂です。お帰りください」
「待て待て、もう一個の方は何とかなるかも知れないんだぜ?」
シキが生き返る? それこそあり得ない。
「シキは死にました。5年も前の事です。その身は既に大地へと還っていっている事でしょう」
花の咲く丘の上を見つめる。柔らかな薄桃色が降り積もるシンプルな墓標がそこにある。
残念ながら死んでしまえば人間それまでです。
あの日、動かなくなったシキを私はしばらく抱きしめていたが、それは嘗てシキであったもので、既にシキではないものでしかなかった。
流石の私でも死者に対する敬意は持ち合わせていますが、それとこれは別です。
「あなた方は、人の命を食い物にする死神。人を生き返らせるなど不可能な筈です」
「ところがだ、DEATHNOTEで死んだ人間は生き返ることが出来るんだ。まあ、色々条件はあるがな」
死神は、ニヤリと死神らしい笑いを見せた。
「うほっ、リンゴ」
ワイミーズハウスの貯蔵庫からリンゴを持って来て、再び木陰に座る。
「それを食べ終わったら、洗いざらい詳しく話してください」
暇つぶしに積み上げたリンゴは死神によって呆気なく崩されてゆく。
リンゴを取りに行っている間にメロとニアから連絡があったようだ。
まあ、死神の殺し方を世界中に公表する事になるのは私では無くて彼らなので当然と言えば当然ですかね。
「それで、どうすれば生き返るんですか?」
「DEATHNOTEに書いた名前をこの消しゴムで消せばいい。普段は殺してから7日以内でないと効果は無いが今回は特例だ」
『お前はバカか? DEATHNOTEは全て燃やしたんだぞ』
全くメロは、もう少し物事を静観する癖をつけて下さいね。
急にパソコンから聞こえた声に興味を持ったのかリンゴを齧りながら死神が覗き込んでくる。最も画面にはLの文字しか映っていない為問題は無いのですが……
「DEATHNOTE本体は、確かにコイツが燃やしてたけどな、残ってるんだろ? シキの名前が書かれたページだけ」
私はポケットから折り畳んだ1枚の紙を取り出した。
不思議なことにそれは5年間の歳月を経ても劣化することは無かった。
「DEATHNOTE本体を燃やしたことにより、夜神月は記憶を失い、リュークさんも死神界へ帰ったので、これは燃やさずに済みました」
広げたその紙にはシキの名前が書かれている。
「それをこの消しゴムで消せば良い。何で書かれた文字でもきちんと消える。死神界の物だからな」
人とは違う長すぎる指で器用に消しゴムでを摘んだ死神がパソコンのカメラに映る様に、それを揺らした。
「……死神大王が言っても無理なんですか?」
「無理だな。うん」
やけにアッサリと頷きますね。死神の世界に少しだけ興味が湧きましたが……
「では、交渉決裂です。お帰りください」
「待て待て、もう一個の方は何とかなるかも知れないんだぜ?」
シキが生き返る? それこそあり得ない。
「シキは死にました。5年も前の事です。その身は既に大地へと還っていっている事でしょう」
花の咲く丘の上を見つめる。柔らかな薄桃色が降り積もるシンプルな墓標がそこにある。
残念ながら死んでしまえば人間それまでです。
あの日、動かなくなったシキを私はしばらく抱きしめていたが、それは嘗てシキであったもので、既にシキではないものでしかなかった。
流石の私でも死者に対する敬意は持ち合わせていますが、それとこれは別です。
「あなた方は、人の命を食い物にする死神。人を生き返らせるなど不可能な筈です」
「ところがだ、DEATHNOTEで死んだ人間は生き返ることが出来るんだ。まあ、色々条件はあるがな」
死神は、ニヤリと死神らしい笑いを見せた。
「うほっ、リンゴ」
ワイミーズハウスの貯蔵庫からリンゴを持って来て、再び木陰に座る。
「それを食べ終わったら、洗いざらい詳しく話してください」
暇つぶしに積み上げたリンゴは死神によって呆気なく崩されてゆく。
リンゴを取りに行っている間にメロとニアから連絡があったようだ。
まあ、死神の殺し方を世界中に公表する事になるのは私では無くて彼らなので当然と言えば当然ですかね。
「それで、どうすれば生き返るんですか?」
「DEATHNOTEに書いた名前をこの消しゴムで消せばいい。普段は殺してから7日以内でないと効果は無いが今回は特例だ」
『お前はバカか? DEATHNOTEは全て燃やしたんだぞ』
全くメロは、もう少し物事を静観する癖をつけて下さいね。
急にパソコンから聞こえた声に興味を持ったのかリンゴを齧りながら死神が覗き込んでくる。最も画面にはLの文字しか映っていない為問題は無いのですが……
「DEATHNOTE本体は、確かにコイツが燃やしてたけどな、残ってるんだろ? シキの名前が書かれたページだけ」
私はポケットから折り畳んだ1枚の紙を取り出した。
不思議なことにそれは5年間の歳月を経ても劣化することは無かった。
「DEATHNOTE本体を燃やしたことにより、夜神月は記憶を失い、リュークさんも死神界へ帰ったので、これは燃やさずに済みました」
広げたその紙にはシキの名前が書かれている。
「それをこの消しゴムで消せば良い。何で書かれた文字でもきちんと消える。死神界の物だからな」
人とは違う長すぎる指で器用に消しゴムでを摘んだ死神がパソコンのカメラに映る様に、それを揺らした。