日日是好日
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授業中のワイミーズハウスは静かだ。扉を開ける音に気が付いたのか、ワタリから連絡が来ていたのかすぐにロジャーが顔を出した。
「おかえりなさい」
ロジャーの言葉にエルと顔を見合わせて答える。
「「ただいま戻りました」」
莞爾として笑ったロジャーが、少し声を顰めるようにして今は授業中ですよと言う。
「少し覗いてみようかと思いまして」
教室には入らずにこっそり覗いていくつもりだと告げると、やや呆れた様な視線が投げかけられる。
「そこまでこそこそしなくても問題ないと思いますが……まあ、いいでしょう。オパールと、オニキスそれからエフが同じ授業を受けてます。突き当たりの教室です。今のワイミーズハウスで最もハイクラスの授業を受けているクラスになります」
なるべく足音を立てない様に先導してくれるロジャーに続いて歩く。教室まであと少しと言った所でピタリと止まったエルがロジャーを促す。
心得た様に頷いたロジャーが素早く教室後方のドアを開いて入っていった。
『そのまま続けてくれ、授業中の様子を確認しに来ただけだから問題ない、さあ前を向いて続きを』
ロジャーの声が扉越しに聞こえて来る。後ろを振り向いていた子供たちも、教師も再び動き出した様だ。
さらに足音を忍ばせてドアのガラス張りになっている所から教室を覗き込む。
オパールとばっちり目が合った。
隣からエルのため息が聞こえて来る。オニキスに至っては読書の片手間に授業を受けている様だし、エフもペンの動きを見るに、何かの計算問題を解いている様だ。
「真面目に授業受けてないんですよね、まあテストではあの三人が今のトップ3なので教師達も文句のつけようがないみたいなんですが……」
ガリっと親指の爪を噛んだエルがため息混じりに告げる。
「それにしても、もう少しレベルの高い内容にした方がいいですね。オパールやオニキスにとっては簡単すぎる気がします。エフもワイミーズハウスに来てから数学以外の能力も伸びてきていますし……」
小さく手を振るオパールに手を振り返して、エルと共に教室を後にする。
「階段大丈夫ですか?」
エルに心配されながらなんとか階段を登り切って懐かしい部屋のドアを押し開く。
ワイミーズハウスの開かずの部屋として名高いエルの個室だ。
「シキが、いなくなってから暫くは、子供達とここに身を寄せてました。シキと違って私には生活能力があまり有りませんでしたから」
最近は色々出来る様になったんですよ。
なんて、少し胸を張って言うエルに笑ってしまう。
ワタリかロジャーが手入れしてくれているのだろう。部屋には埃一つ積もって居なかったし、ベットのシーツも新しい。
「オパールは随分ニアに懐いているね」
「ニアは性格悪いから辞めなさいと言ったんですけどね、あと5年もしない内にニアの後を追いかけて行きそうで怖いです。シキに似て思いがけない所で行動力ありすぎますからね」
「おかえりなさい」
ロジャーの言葉にエルと顔を見合わせて答える。
「「ただいま戻りました」」
莞爾として笑ったロジャーが、少し声を顰めるようにして今は授業中ですよと言う。
「少し覗いてみようかと思いまして」
教室には入らずにこっそり覗いていくつもりだと告げると、やや呆れた様な視線が投げかけられる。
「そこまでこそこそしなくても問題ないと思いますが……まあ、いいでしょう。オパールと、オニキスそれからエフが同じ授業を受けてます。突き当たりの教室です。今のワイミーズハウスで最もハイクラスの授業を受けているクラスになります」
なるべく足音を立てない様に先導してくれるロジャーに続いて歩く。教室まであと少しと言った所でピタリと止まったエルがロジャーを促す。
心得た様に頷いたロジャーが素早く教室後方のドアを開いて入っていった。
『そのまま続けてくれ、授業中の様子を確認しに来ただけだから問題ない、さあ前を向いて続きを』
ロジャーの声が扉越しに聞こえて来る。後ろを振り向いていた子供たちも、教師も再び動き出した様だ。
さらに足音を忍ばせてドアのガラス張りになっている所から教室を覗き込む。
オパールとばっちり目が合った。
隣からエルのため息が聞こえて来る。オニキスに至っては読書の片手間に授業を受けている様だし、エフもペンの動きを見るに、何かの計算問題を解いている様だ。
「真面目に授業受けてないんですよね、まあテストではあの三人が今のトップ3なので教師達も文句のつけようがないみたいなんですが……」
ガリっと親指の爪を噛んだエルがため息混じりに告げる。
「それにしても、もう少しレベルの高い内容にした方がいいですね。オパールやオニキスにとっては簡単すぎる気がします。エフもワイミーズハウスに来てから数学以外の能力も伸びてきていますし……」
小さく手を振るオパールに手を振り返して、エルと共に教室を後にする。
「階段大丈夫ですか?」
エルに心配されながらなんとか階段を登り切って懐かしい部屋のドアを押し開く。
ワイミーズハウスの開かずの部屋として名高いエルの個室だ。
「シキが、いなくなってから暫くは、子供達とここに身を寄せてました。シキと違って私には生活能力があまり有りませんでしたから」
最近は色々出来る様になったんですよ。
なんて、少し胸を張って言うエルに笑ってしまう。
ワタリかロジャーが手入れしてくれているのだろう。部屋には埃一つ積もって居なかったし、ベットのシーツも新しい。
「オパールは随分ニアに懐いているね」
「ニアは性格悪いから辞めなさいと言ったんですけどね、あと5年もしない内にニアの後を追いかけて行きそうで怖いです。シキに似て思いがけない所で行動力ありすぎますからね」