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「多分、熱っぽいから、こう言った物が食べやすいだけだと思うよ。まあ、自信作だから喜んでもらえるのは嬉しいけどな」
洗った苺を再び丁寧にカットする月君は、気に入った様だから追加をまた届けてやるよと言って笑った。
シキは部屋で紅茶を少しずつ飲みながら待っていた。月君が苺の皿を差し出すと、嬉しそうに受け取って食べている。
「まだメロから連絡はありませんか?」
「うん、無いの」
私たちの会話に、月君が携帯端末を操作する。
「結構入り組んで採掘してたんだな、迷路みたいになってるって、地元では肝試しの名所らしいけど……」
「ええ、だから詳細な坑道内の地図も無いのでしょうね……」
メロとマット、迷って無ければ良いんですが……
「……迷子になってないよね」
シキも同じ事を考えていたらしい。
「真逆、だってLの後継者候補だろ? そんな間抜けな訳ないから大丈夫だよ」
「うーん、でもね月君。どれだけ優れていても完璧な人間って居ないんだよ。例えば……」
「あぁ、うん、成る程」
なんですか、2人してこっちを見るなんて。全く月君は失礼です。シキには何を言われても良いんですけどね……
練乳のチューブを開けてシキの苺に練乳をかける。
「おい、竜崎。いくら自分が甘いもの好きだからってシキさんにまで強要するなよ。この苺、本当に甘味が強い品種だから、練乳なしで食べた方が食べやすいぞ?」
「糖分補給は大事です。まだ検証して無いので確定している訳では無いですが、キラ捜査当時のシキの体調不良は一種の低血糖症に近いものだと私は推測しています」
私と月君のやりとりを眺めていたシキが、真希さんの名を口にする。
「はい、私も真希さんが低血糖症と言うのを聞いて思い至りました。正確には少し違うかも知れませんが……
あの頃のシキはそれは膨大な思考を働かせていました。キラ捜査の事、私達家族の事、コイルとドヌーヴに入る別件の依頼……ビヨンドからもたらされた自分の死期について。消費される糖は私以上だった事でしょう」
「だが、竜崎。糖分の取りすぎは、本当に身体に良くないんだ。多分……竜崎が特異体質なだけで、普通の人はそんなに日常的に大量摂取したら、間違いなく病気になる。シキさんだってまだ本調子じゃ無いんだ」
私推理を外した事は一度たりとてありません。あの頃のシキの体調不良の原因は75%以上の確率で糖分不足です。
「練乳かけても美味しいから大丈夫。月君も心配してくれてありがとう。でも、エルの言ってる事あながち間違ってもないかも……」
ほら見なさいシキもそう言うでは無いですか。
洗った苺を再び丁寧にカットする月君は、気に入った様だから追加をまた届けてやるよと言って笑った。
シキは部屋で紅茶を少しずつ飲みながら待っていた。月君が苺の皿を差し出すと、嬉しそうに受け取って食べている。
「まだメロから連絡はありませんか?」
「うん、無いの」
私たちの会話に、月君が携帯端末を操作する。
「結構入り組んで採掘してたんだな、迷路みたいになってるって、地元では肝試しの名所らしいけど……」
「ええ、だから詳細な坑道内の地図も無いのでしょうね……」
メロとマット、迷って無ければ良いんですが……
「……迷子になってないよね」
シキも同じ事を考えていたらしい。
「真逆、だってLの後継者候補だろ? そんな間抜けな訳ないから大丈夫だよ」
「うーん、でもね月君。どれだけ優れていても完璧な人間って居ないんだよ。例えば……」
「あぁ、うん、成る程」
なんですか、2人してこっちを見るなんて。全く月君は失礼です。シキには何を言われても良いんですけどね……
練乳のチューブを開けてシキの苺に練乳をかける。
「おい、竜崎。いくら自分が甘いもの好きだからってシキさんにまで強要するなよ。この苺、本当に甘味が強い品種だから、練乳なしで食べた方が食べやすいぞ?」
「糖分補給は大事です。まだ検証して無いので確定している訳では無いですが、キラ捜査当時のシキの体調不良は一種の低血糖症に近いものだと私は推測しています」
私と月君のやりとりを眺めていたシキが、真希さんの名を口にする。
「はい、私も真希さんが低血糖症と言うのを聞いて思い至りました。正確には少し違うかも知れませんが……
あの頃のシキはそれは膨大な思考を働かせていました。キラ捜査の事、私達家族の事、コイルとドヌーヴに入る別件の依頼……ビヨンドからもたらされた自分の死期について。消費される糖は私以上だった事でしょう」
「だが、竜崎。糖分の取りすぎは、本当に身体に良くないんだ。多分……竜崎が特異体質なだけで、普通の人はそんなに日常的に大量摂取したら、間違いなく病気になる。シキさんだってまだ本調子じゃ無いんだ」
私推理を外した事は一度たりとてありません。あの頃のシキの体調不良の原因は75%以上の確率で糖分不足です。
「練乳かけても美味しいから大丈夫。月君も心配してくれてありがとう。でも、エルの言ってる事あながち間違ってもないかも……」
ほら見なさいシキもそう言うでは無いですか。