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「「「 シキ」」」
マット、メロ、ニアの声が揃うのは珍しい。彼らを連れてリビングに入ってきたロジャーが目を丸くしている。
ソファーに身体を預けて座るシキの姿を見てシキの元に駆け寄る彼ら。
「マット、メロ、ニア。ありがとう」
シキの言葉に3人は何故か照れ臭そうに、「ああ」だの「ええ」だの言っている。
全く、なんで頬を赤く染める必要が有るんですか!
私は親指の爪を齧りながらその光景をじっと観察する。マットやメロがこの5年間のアレコレを賑やかに報告している。時折ニアが補足を挟んでいる。
……ニア、私、今日初めて気が付きましたが、貴方いつのまにシキ人形作ったんですか。しかも何ですその完成度、私たちの指人形と全然違うでは有りませんか!
後でアレは取り上げましょう……。
「ま、そんなわけでさ、俺たち今Lの仕事手伝ってるんだ」
マットの得意げな表情を見て、笑みを浮かべるシキ。
「まあ、シキが本調子に戻ればお役御免ですけれどね」
そう脅しをかけてやれば、面白いぐらいに固まるマット。
「バカ、エルに遊ばれてるんだよ」
メロが呆れたようにマットの背中を叩いた。
ぎこちない動きで此方を振り向くマットについつい笑いが込み上げて来る。
「ああ、良かった。いや有り得なくは無いだろ? だって……」
胸に手を当てて息を吐き出すマットに、とうとう堪えきれなくなって、喉の奥で笑う。
ふと、自分に視線が集まっているのに気が付いた。
キッチンからお茶を運んできたワタリとロジャーも目を見開いて此方を凝視している。
「エルが笑ってる……」
マット人を指さすものでは有りませんよ。
「失礼ですね、私でも笑う事ぐらいありますよ」
「そうですね。エルも笑うことはあります。ごくたまに……ですが……」
ええ、その通りですワタリ。私だって笑う事ぐらいします。
「でも、気が付いていましたか?
エル、貴方がオパール やオニキスの前以外で、こんなどうでもいい様なことに笑ったのは実に5年ぶりのことです」
お茶を淹れながらワタリがさらりと告げる。
ニアが、肯定するかの様に頷いた。
……そうだったでしょうか?
「まあ、そうだな。大体無表情だし、そうでなくても機嫌悪そうな顔か、つまらなそうな顔しか見てなかったもんな、最近。
本気でシキが生き返ってくれて良かったぜ? 俺らに対しては当たりがキツいし、ニアとは冷戦の様な状態になるし……
Lは俺たちだけじゃ無くて、ワイミーズハウスの奴ら全ての憧れだけど、正直ずっとこんな調子だったらどうしようかって、考えたこともあったからな」
メロにそこまで思われていたとは知りませんでした……。元々とっつき難い人間である事は自覚していますが……。
「まあ、エルに人間らしさが戻って良かったじゃ無いか」
ロジャーまで、そんな事を言いますか?
まあ、所詮は他人ですからどう思われても良いんですが……
「つまり、こう言う事ですね」
シキが座るソファーの周りに屯している3人の首根っこを捕まえて後ろに放ると、シキを抱きしめる。
「私にはシキが居なくては、どうしようも無い」
マット、メロ、ニアの声が揃うのは珍しい。彼らを連れてリビングに入ってきたロジャーが目を丸くしている。
ソファーに身体を預けて座るシキの姿を見てシキの元に駆け寄る彼ら。
「マット、メロ、ニア。ありがとう」
シキの言葉に3人は何故か照れ臭そうに、「ああ」だの「ええ」だの言っている。
全く、なんで頬を赤く染める必要が有るんですか!
私は親指の爪を齧りながらその光景をじっと観察する。マットやメロがこの5年間のアレコレを賑やかに報告している。時折ニアが補足を挟んでいる。
……ニア、私、今日初めて気が付きましたが、貴方いつのまにシキ人形作ったんですか。しかも何ですその完成度、私たちの指人形と全然違うでは有りませんか!
後でアレは取り上げましょう……。
「ま、そんなわけでさ、俺たち今Lの仕事手伝ってるんだ」
マットの得意げな表情を見て、笑みを浮かべるシキ。
「まあ、シキが本調子に戻ればお役御免ですけれどね」
そう脅しをかけてやれば、面白いぐらいに固まるマット。
「バカ、エルに遊ばれてるんだよ」
メロが呆れたようにマットの背中を叩いた。
ぎこちない動きで此方を振り向くマットについつい笑いが込み上げて来る。
「ああ、良かった。いや有り得なくは無いだろ? だって……」
胸に手を当てて息を吐き出すマットに、とうとう堪えきれなくなって、喉の奥で笑う。
ふと、自分に視線が集まっているのに気が付いた。
キッチンからお茶を運んできたワタリとロジャーも目を見開いて此方を凝視している。
「エルが笑ってる……」
マット人を指さすものでは有りませんよ。
「失礼ですね、私でも笑う事ぐらいありますよ」
「そうですね。エルも笑うことはあります。ごくたまに……ですが……」
ええ、その通りですワタリ。私だって笑う事ぐらいします。
「でも、気が付いていましたか?
エル、貴方がオパール やオニキスの前以外で、こんなどうでもいい様なことに笑ったのは実に5年ぶりのことです」
お茶を淹れながらワタリがさらりと告げる。
ニアが、肯定するかの様に頷いた。
……そうだったでしょうか?
「まあ、そうだな。大体無表情だし、そうでなくても機嫌悪そうな顔か、つまらなそうな顔しか見てなかったもんな、最近。
本気でシキが生き返ってくれて良かったぜ? 俺らに対しては当たりがキツいし、ニアとは冷戦の様な状態になるし……
Lは俺たちだけじゃ無くて、ワイミーズハウスの奴ら全ての憧れだけど、正直ずっとこんな調子だったらどうしようかって、考えたこともあったからな」
メロにそこまで思われていたとは知りませんでした……。元々とっつき難い人間である事は自覚していますが……。
「まあ、エルに人間らしさが戻って良かったじゃ無いか」
ロジャーまで、そんな事を言いますか?
まあ、所詮は他人ですからどう思われても良いんですが……
「つまり、こう言う事ですね」
シキが座るソファーの周りに屯している3人の首根っこを捕まえて後ろに放ると、シキを抱きしめる。
「私にはシキが居なくては、どうしようも無い」