𣜿葉
あなたのお名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私とLの企みは面白いほど、簡単にいった。世間は今度の放火事件も、名探偵Lが解決したと、名探偵Lの名前に、踊らされて居る。中身は全然別なのに。
多分、Lは私以上に正義感が強く、真っ直ぐで負けず嫌いだ。
ただし、難解な事件に挑むのも、一種の遊びである。
興味が湧かない事件にまで、手を伸ばすことはしない。それが私たちの暗黙のルールだ。
私たちは、ハウスで時間を共にしていない時も連絡を取り合い、その時面白いと思った謎を解決する様になった。
そのついでに、警察に情報を与えてる。そして、必要な情報を警察から得る。
年齢を重ねるうちに、Lとの身長差はどんどん開いていった。偏食の割に、身長も高く、身体能力も高い。
昔は勝てたテニスも、もう勝つのは難しい。寧ろ1ゲーム出来るかどうかも怪しくなって居る。
そして、私たちの名探偵という遊びはワイミーさんを巻き込み、やがて独り歩きし始めた。
いつの間にか、『世界の最後の切り札』などと言う大層な二つ名まで付けられるほどに。
ーー“L”はlastのLではないのだけれど。
そう、そう。Lが名探偵Lの一員になってから、私は彼の呼び方を変えた。ワイミーさん、今は、ワタリと名乗ることが多い彼と同じくエルと、発音を変えた。
エルはどうやらそれが気に入らないらしいけれど、なんだか最近Lだらけで、会話がままならない事が多いから、しかたがない。
エルは、今、高くなった長身を折り曲げる様にして、私の後ろに立って居る。同じ画面を覗くなら隣に椅子を持ってくればいいのにね。
お陰で彼は、日増しに猫背になっていってしまっている。せっかく背が高いのに勿体ない。
こうして、仲良く捜査するのも暫くはお預けだ。エルとワタリはワイミーズハウスを明日出てゆく。
それは探偵Lの地盤を固めるためだ。各地を転々とするのも、情報社会となってしまった今Lの匿名性を高めるには必要な事だ。
そして、シキがLを離れるために。
独り歩きをし始めた名探偵Lの名前は、同時に厄介な敵を作ってしまった。
ワイミーさんを、ワタリとして巻き込んだ頃から、依頼料が貰える仕事も増え、ハウスの暮らし向は向上し、捜査に注ぎ込める資金も増えた。
一方でその事を、よく思わない者たちからの詮索が酷くなった。
所謂、昔は唯だったのに……と言う警察と、後ろ暗い事がある者達は、それぞれに何としてもLの正体を知りたがって居る。
エルはその危険性を察知するなり、ワタリと話し合い、暫く私を除け者にすると、勝手に決めてしまった。
こう言う時だけ行動力が桁違いのエルに、もう苦笑いするしか無い。
「シキさんに、何かあると思うと……眠れなくなります」
なんて、隈だらけの、何日も寝てない顔で言われても説得力無いんだけどね。
ワイミーズハウスは、ロジャーという、ワイミーさんの後任の人が責任者となる様だ。
そして、Lのスペア もしくは後継? の育成をしていくのだとワイミーさんは言っている。
Lに頼り始めた世界は、きっとLが勝手に消える事を許さない。
でも、エルや私にいつまでLが出来るかは、全くの未知数だ。私には、ローレンス一門の領としての仕事もあり、エルほどには身体も丈夫では無い。
エルは、エルで、いつ糖尿病になるのか心配であり。ワタリが言うには生活能力も無いのだとかなんだとか……
つまり、私とは逆のベクトルで、長いことLの名を維持するのが難しいと思われているらしい。
とんだ凸凹コンビであったわけだ。
「では、行ってきます」
ワタリを共に、たった一台のノートパソコンを抱えたエルが、ハウスを出てゆく。夜逃げをするかの様に深夜遅くに。
「私も明日、家に帰るよ」
「では、シキさんも行ってらっしゃい、ですね」
「エルもね。あまり危ない事をしないでくださいね。ーー行ってらっしゃい。エル」
「行ってきます」
闇夜に溶け込む様にして、消えていく二人を見送る。残念ながら感傷に浸っている時間はない。この所、体調を崩している暇もないほど忙しいのだ。
「さて、今日ももうひと頑張りしましょうか?探偵、コイル。そして、ドヌーヴ」
この所エルに内緒で、新しい名前を使って探偵業を始めた。この探偵達の名前ももう少し高める必要がある。
Lと並ぶ三大探偵へとコイルとドヌーヴの名前を育てあげること。それが目下の急務でもある。
エルはいつ気がつくだろう。
「やられっぱなしは、好きじゃないの。エルそして、ワタリ」
自分で言うのも何だが、Lから勝手に遠ざけられたことに対して、どうやらかなり鬱憤が溜まっていたらしい。
大概、私も負けず嫌いなのかもしれない。
多分、Lは私以上に正義感が強く、真っ直ぐで負けず嫌いだ。
ただし、難解な事件に挑むのも、一種の遊びである。
興味が湧かない事件にまで、手を伸ばすことはしない。それが私たちの暗黙のルールだ。
私たちは、ハウスで時間を共にしていない時も連絡を取り合い、その時面白いと思った謎を解決する様になった。
そのついでに、警察に情報を与えてる。そして、必要な情報を警察から得る。
年齢を重ねるうちに、Lとの身長差はどんどん開いていった。偏食の割に、身長も高く、身体能力も高い。
昔は勝てたテニスも、もう勝つのは難しい。寧ろ1ゲーム出来るかどうかも怪しくなって居る。
そして、私たちの名探偵という遊びはワイミーさんを巻き込み、やがて独り歩きし始めた。
いつの間にか、『世界の最後の切り札』などと言う大層な二つ名まで付けられるほどに。
ーー“L”はlastのLではないのだけれど。
そう、そう。Lが名探偵Lの一員になってから、私は彼の呼び方を変えた。ワイミーさん、今は、ワタリと名乗ることが多い彼と同じくエルと、発音を変えた。
エルはどうやらそれが気に入らないらしいけれど、なんだか最近Lだらけで、会話がままならない事が多いから、しかたがない。
エルは、今、高くなった長身を折り曲げる様にして、私の後ろに立って居る。同じ画面を覗くなら隣に椅子を持ってくればいいのにね。
お陰で彼は、日増しに猫背になっていってしまっている。せっかく背が高いのに勿体ない。
こうして、仲良く捜査するのも暫くはお預けだ。エルとワタリはワイミーズハウスを明日出てゆく。
それは探偵Lの地盤を固めるためだ。各地を転々とするのも、情報社会となってしまった今Lの匿名性を高めるには必要な事だ。
そして、シキがLを離れるために。
独り歩きをし始めた名探偵Lの名前は、同時に厄介な敵を作ってしまった。
ワイミーさんを、ワタリとして巻き込んだ頃から、依頼料が貰える仕事も増え、ハウスの暮らし向は向上し、捜査に注ぎ込める資金も増えた。
一方でその事を、よく思わない者たちからの詮索が酷くなった。
所謂、昔は唯だったのに……と言う警察と、後ろ暗い事がある者達は、それぞれに何としてもLの正体を知りたがって居る。
エルはその危険性を察知するなり、ワタリと話し合い、暫く私を除け者にすると、勝手に決めてしまった。
こう言う時だけ行動力が桁違いのエルに、もう苦笑いするしか無い。
「シキさんに、何かあると思うと……眠れなくなります」
なんて、隈だらけの、何日も寝てない顔で言われても説得力無いんだけどね。
ワイミーズハウスは、ロジャーという、ワイミーさんの後任の人が責任者となる様だ。
そして、Lのスペア もしくは後継? の育成をしていくのだとワイミーさんは言っている。
Lに頼り始めた世界は、きっとLが勝手に消える事を許さない。
でも、エルや私にいつまでLが出来るかは、全くの未知数だ。私には、ローレンス一門の領としての仕事もあり、エルほどには身体も丈夫では無い。
エルは、エルで、いつ糖尿病になるのか心配であり。ワタリが言うには生活能力も無いのだとかなんだとか……
つまり、私とは逆のベクトルで、長いことLの名を維持するのが難しいと思われているらしい。
とんだ凸凹コンビであったわけだ。
「では、行ってきます」
ワタリを共に、たった一台のノートパソコンを抱えたエルが、ハウスを出てゆく。夜逃げをするかの様に深夜遅くに。
「私も明日、家に帰るよ」
「では、シキさんも行ってらっしゃい、ですね」
「エルもね。あまり危ない事をしないでくださいね。ーー行ってらっしゃい。エル」
「行ってきます」
闇夜に溶け込む様にして、消えていく二人を見送る。残念ながら感傷に浸っている時間はない。この所、体調を崩している暇もないほど忙しいのだ。
「さて、今日ももうひと頑張りしましょうか?探偵、コイル。そして、ドヌーヴ」
この所エルに内緒で、新しい名前を使って探偵業を始めた。この探偵達の名前ももう少し高める必要がある。
Lと並ぶ三大探偵へとコイルとドヌーヴの名前を育てあげること。それが目下の急務でもある。
エルはいつ気がつくだろう。
「やられっぱなしは、好きじゃないの。エルそして、ワタリ」
自分で言うのも何だが、Lから勝手に遠ざけられたことに対して、どうやらかなり鬱憤が溜まっていたらしい。
大概、私も負けず嫌いなのかもしれない。