桜
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「シキ」
本部を出たエルが顔を出す。ちょうどワタリも帰ってきた。
外に出たついでにと、ワタリが仕入れてきたおはぎを食べながら海砂の見送りの際のエントランスホールの画像を再生する。
「先程、弥海砂の自宅の方へ向かった3人から連絡がありましたよ。松田さんと相沢さんはまだ手伝っている様ですね」
「……予定通りです。弥海砂の尾行はウェディと南空ナオミに任せて、アイバーに探しに行かせましょう」
「なら、これをアイバーに渡して貰っても?」
手元にあった、クッキーの金色の缶をワタリに手渡す。
ワタリから取り上げたエルが、封のされていない缶をカタリと、音を立てて開ける。
「午前中監視カメラの画像見ながら用意したの。弥海砂が動く前に2冊目のDEATHNOTEを手に入れたとして、それの精査に多少は時間が欲しいからね。
海砂が取りに行った時に何もなかったら、流石に不審に思うだろうし……」
夜神月の筆跡を真似て書いた手紙と、ゴシックな感じのペンダント。
ペンダントを取り上げたエルはまじまじと見て、発信機付きですか……と、言って缶にそれらを戻し、蓋を閉めた。
「では、私はすぐにでも出かけてきましょう」
帽子を手に取り缶を抱えて部屋を出て行くワタリ。忙しくさせてごめんね。
モニターの中で、伸びをした夜神月が捜査本部の部屋を出て自室に戻る。
「月君も、部屋に戻った様ですし、私は本部の方へ帰ります。そろそろ夜神さん達が警察庁から戻ってくる頃合いでしょう」
椅子から立ち上がったエルが、手を伸ばしてきて額に触れる。
「調子良さそうですね。あのノートの効果と言うのは気に食いませんが、シキの体調が良さそうで私も嬉しいです」
そう言えば、身体の内に燻る様な熱も、目眩も無い。
このDEATHNOTE、私にとっては幸運のノートなのかも知れない。
本部へ戻って来た夜神さん達に、まだ松田さんと相沢さんが弥海砂の手伝いで帰ってきていないと告げるエル。
「月君も、自室で休むと言うので、今日はこれ以上の捜査、検証は無理でしょう」
「そうか、では今日はここまでにするか。幸い火口逮捕の後キラによる心臓麻痺での死亡事例もストップしているし」
「はい、そうしましょう。私もシキとレムさんの話が気になりますし……勿論有力な情報が有れば、すぐ皆さんにもお知らせします」
頷く夜神さん。模木さんは松田さん達に弥海砂の手伝いが終われば今日の業務は終わりだと電話を掛けている。
それから二時間後、松田さんと相沢さんもぐったりした様子で帰ってきた。
それとほぼ同時にワタリがアイバーを連れてワタリの執務室に戻って来た。
「万事上手く行きましたよ」
「ほら、もう一冊のDEATHNOTEだ。死神付きのな」
透明なビニール袋に入れられたお菓子の缶。
手袋をはめたままのアイバーが、そっと蓋を開けて、黒いノートを差し出してくる。
そっと触れると、黒い死神の姿が目に入った。
黒い死神は、宙に浮いたままこちらを凝視している。裂けた様な口を半開きのまま、これでもかと目を見開いて。
本部を出たエルが顔を出す。ちょうどワタリも帰ってきた。
外に出たついでにと、ワタリが仕入れてきたおはぎを食べながら海砂の見送りの際のエントランスホールの画像を再生する。
「先程、弥海砂の自宅の方へ向かった3人から連絡がありましたよ。松田さんと相沢さんはまだ手伝っている様ですね」
「……予定通りです。弥海砂の尾行はウェディと南空ナオミに任せて、アイバーに探しに行かせましょう」
「なら、これをアイバーに渡して貰っても?」
手元にあった、クッキーの金色の缶をワタリに手渡す。
ワタリから取り上げたエルが、封のされていない缶をカタリと、音を立てて開ける。
「午前中監視カメラの画像見ながら用意したの。弥海砂が動く前に2冊目のDEATHNOTEを手に入れたとして、それの精査に多少は時間が欲しいからね。
海砂が取りに行った時に何もなかったら、流石に不審に思うだろうし……」
夜神月の筆跡を真似て書いた手紙と、ゴシックな感じのペンダント。
ペンダントを取り上げたエルはまじまじと見て、発信機付きですか……と、言って缶にそれらを戻し、蓋を閉めた。
「では、私はすぐにでも出かけてきましょう」
帽子を手に取り缶を抱えて部屋を出て行くワタリ。忙しくさせてごめんね。
モニターの中で、伸びをした夜神月が捜査本部の部屋を出て自室に戻る。
「月君も、部屋に戻った様ですし、私は本部の方へ帰ります。そろそろ夜神さん達が警察庁から戻ってくる頃合いでしょう」
椅子から立ち上がったエルが、手を伸ばしてきて額に触れる。
「調子良さそうですね。あのノートの効果と言うのは気に食いませんが、シキの体調が良さそうで私も嬉しいです」
そう言えば、身体の内に燻る様な熱も、目眩も無い。
このDEATHNOTE、私にとっては幸運のノートなのかも知れない。
本部へ戻って来た夜神さん達に、まだ松田さんと相沢さんが弥海砂の手伝いで帰ってきていないと告げるエル。
「月君も、自室で休むと言うので、今日はこれ以上の捜査、検証は無理でしょう」
「そうか、では今日はここまでにするか。幸い火口逮捕の後キラによる心臓麻痺での死亡事例もストップしているし」
「はい、そうしましょう。私もシキとレムさんの話が気になりますし……勿論有力な情報が有れば、すぐ皆さんにもお知らせします」
頷く夜神さん。模木さんは松田さん達に弥海砂の手伝いが終われば今日の業務は終わりだと電話を掛けている。
それから二時間後、松田さんと相沢さんもぐったりした様子で帰ってきた。
それとほぼ同時にワタリがアイバーを連れてワタリの執務室に戻って来た。
「万事上手く行きましたよ」
「ほら、もう一冊のDEATHNOTEだ。死神付きのな」
透明なビニール袋に入れられたお菓子の缶。
手袋をはめたままのアイバーが、そっと蓋を開けて、黒いノートを差し出してくる。
そっと触れると、黒い死神の姿が目に入った。
黒い死神は、宙に浮いたままこちらを凝視している。裂けた様な口を半開きのまま、これでもかと目を見開いて。