桜
あなたのお名前
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「正確には夫婦ですね。……最重要機密です。誰にも言わないで下さい」
「それは、勿論。だがそんな事僕に教えても良かったのか?」
無言でケーキを食べるエル。それをじっと注視する夜神月。
「キラの容疑も晴ました。それに月君は私の初めての友達です。信用しています、問題ありません」
ケーキを食べ終わったエルが紅茶に砂糖を落としながら応える。
「その、ビヨンド・バースデーの事を聞いても?」
大量に投下された砂糖をくるくるとかき混ぜながら、『ご自分で調べて下さい。私は彼が嫌いなので彼のことは話したくありません』と、突き放すエル。
「ビヨンド・バースデーとDEATHNOTEとの関係は本当にないのか? そもそも僕はそこが信じられない。それにもう、2年ぐらい前の話だよな、ロサンゼルスで連続殺人が起きたの。ビヨンド・バースデーの死神の目と今回のキラ事件、竜崎が関連性に気がつかない方がおかしい」
操作本部のパソコンからビヨンドの情報にアクセスし始めた夜神月が、エルを振り返って聞く。
「関連がないか、ビヨンドを訪ねて聞きましたが、知らないと答えた様です」
「それを信用するのが? 益々竜崎らしくないぞ?」
「ビヨンドはシキの事を好いて居ましたから。シキにだけは嘘を付きません」
飲み終わった紅茶のカップを机に戻して、窓の外に視線を向けて話すエル。この角度だと彼の顔が見えず、その表情は伺えない。
夜神月は苛立った様に席を立った。
「……それ、本気で言っているのか? ヤツは犯罪者だろう? 平気で嘘をつく事だってある」
「……分かりませんか?
月君は海砂さんを憎からず思っている。今日わざわざエントランスホールまで見送りをして居ましたから分かります。
私もシキの事を大切に思っています。自分が想いを寄せている人に、同じく想いを寄せているーー言わばライバルのことは案外よく分かるものです。
ビヨンドはシキにだけは最後まで誠実でした」
「分からないな、竜崎らしくない。恋だの愛だのそんな物は邪魔。竜崎ならそう言うと僕は思ったけどな」
エルはソファーから飛び降りて夜神月の前まで歩くと、スクリーンセイバーに浮かぶLの文字をじっと見つめた。
「月君には、分かりませんか? 分からないのだとしたら、私はあなたの事を哀れに思います。
まあ、月君はまだ若いですから、もしかしたらーーこれからなのかもしれませんね……
少し風に当たって来ます。月君はどうしますか? このまま、ここでビヨンドの事を調べてもらっても良いですが、キラ事件との繋がりは何も出ませんよ」
「一応このFBIの報告書だけ目を通したら、部屋で休むよ。今日はもう何も進展しないだろうし、この分だと松田さん達は本当に海砂に付き合わされてるのだろうし」
腕時計で時間を確認した夜神月は、パソコンに向き直り報告書を睨んでいる。
エルは足音を立てずに、静かに本部を後にした。
「それは、勿論。だがそんな事僕に教えても良かったのか?」
無言でケーキを食べるエル。それをじっと注視する夜神月。
「キラの容疑も晴ました。それに月君は私の初めての友達です。信用しています、問題ありません」
ケーキを食べ終わったエルが紅茶に砂糖を落としながら応える。
「その、ビヨンド・バースデーの事を聞いても?」
大量に投下された砂糖をくるくるとかき混ぜながら、『ご自分で調べて下さい。私は彼が嫌いなので彼のことは話したくありません』と、突き放すエル。
「ビヨンド・バースデーとDEATHNOTEとの関係は本当にないのか? そもそも僕はそこが信じられない。それにもう、2年ぐらい前の話だよな、ロサンゼルスで連続殺人が起きたの。ビヨンド・バースデーの死神の目と今回のキラ事件、竜崎が関連性に気がつかない方がおかしい」
操作本部のパソコンからビヨンドの情報にアクセスし始めた夜神月が、エルを振り返って聞く。
「関連がないか、ビヨンドを訪ねて聞きましたが、知らないと答えた様です」
「それを信用するのが? 益々竜崎らしくないぞ?」
「ビヨンドはシキの事を好いて居ましたから。シキにだけは嘘を付きません」
飲み終わった紅茶のカップを机に戻して、窓の外に視線を向けて話すエル。この角度だと彼の顔が見えず、その表情は伺えない。
夜神月は苛立った様に席を立った。
「……それ、本気で言っているのか? ヤツは犯罪者だろう? 平気で嘘をつく事だってある」
「……分かりませんか?
月君は海砂さんを憎からず思っている。今日わざわざエントランスホールまで見送りをして居ましたから分かります。
私もシキの事を大切に思っています。自分が想いを寄せている人に、同じく想いを寄せているーー言わばライバルのことは案外よく分かるものです。
ビヨンドはシキにだけは最後まで誠実でした」
「分からないな、竜崎らしくない。恋だの愛だのそんな物は邪魔。竜崎ならそう言うと僕は思ったけどな」
エルはソファーから飛び降りて夜神月の前まで歩くと、スクリーンセイバーに浮かぶLの文字をじっと見つめた。
「月君には、分かりませんか? 分からないのだとしたら、私はあなたの事を哀れに思います。
まあ、月君はまだ若いですから、もしかしたらーーこれからなのかもしれませんね……
少し風に当たって来ます。月君はどうしますか? このまま、ここでビヨンドの事を調べてもらっても良いですが、キラ事件との繋がりは何も出ませんよ」
「一応このFBIの報告書だけ目を通したら、部屋で休むよ。今日はもう何も進展しないだろうし、この分だと松田さん達は本当に海砂に付き合わされてるのだろうし」
腕時計で時間を確認した夜神月は、パソコンに向き直り報告書を睨んでいる。
エルは足音を立てずに、静かに本部を後にした。