鬼灯
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side シキ
「つまり、殺される前に死ぬ事です」
弥海砂にヨツバの本部を訪ねる様に指示したエルは、捜査本部の海砂の部屋の模様替えの指示、同じ事務所からのモデル仲間の手配など、役割を振る。
「シキはここで待機です。皆さん何かあればココの内線に連絡して下さい。その時はシキ、対応お願いします」
皆んなが振られた役目のために一斉に本部を出てゆく。
本部の片付け(と言ってもエルの甘味の残骸の始末や、新しい甘味の用意だ)をしながら、手持ち無沙汰になり世界情勢などを流し見する。
新種のウイルス? 流出した生物兵器かな?
簡単に情報収集して、ファイルにまとめて置く。特効薬があれば良いけど、無かったら大変だよね。感染速度も速いみたいだし、もしかしたら世間もキラどころじゃなくなるかもね。
暇だなーと思っているとすぐに内線が鳴る。
「シキさん。済まないが台車か何か無いか? 重くは無いか嵩が張って運びにくいんだ」
飲食物を用意していた夜神さん、模木さんから連絡が入り、台車を持って行く。
「シキ、救急車を移動対策本部に入れます。セキュリティ解除お願いします」
「シキちゃん、どう? これでアイバーは松田とやらに見えるかしら?」
彼方此方から連絡が入り出し、忙しくなって来た。
海砂の携帯に仕込んである発信機の位置を見れば、もうすぐ本部に着いてしまう。
慌てて全館放送を入れる
『皆さん準備は終わりましたか? 弥海砂がもう此方に着く様です』
連絡後直ぐにそれぞれ配置に着いた。
連絡を取り合った後、酔って誤って転落した風を装って、結果的に松田さんは助かった。
翌日の新聞に小さな転落死の記事が載った。
今回の作戦、救急隊員の格好をしたエルは、なかなか貴重な姿だった。
「とにかく、松田さんの失敗……いえ、結果的には松田さんのお陰でこの八人の中に少なくともキラと繋がっている者が居ると考えて良いでしょう。これからはより慎重に詰めていきます」
金曜日の死の会議のメンバーを並べて、エルは言うがなかなか上手くは進まなそうだ。日本の捜査員たちは、特に夜神親子は、ある程度決定的な証拠となるだろう誰かの死を容認する様な人たちでは無い。
また長丁場となれば、私が生きているうちにはキラ事件は解決しないかもしれない。
最も、ビヨンドの言う11月3日を100%信じている訳では無いけれど……
そして、それは杞憂に終わる。暴走した弥海砂が、火口がキラであるとの証拠を掴んで戻ってきた。
松田さんも海砂も私たちが思いもしない事を仕出かしてくれるが、結果良い方向に転ぶから不思議だ。
火口=キラの構図に、ウェディに監視カメラの設置など動いてもらう。
ついでに南空さんにもウェディを手伝う様連絡を入れた。
キラの逮捕は段々現実味を帯びてきた。
だが、ここで火口を捕らえるのは早計だ。そして、悠長な事も言っていられないだろう。
弥海砂の取った方法では、いずれ弥海砂は火口ーーキラーーに殺されてしまう。
「もし、松田さんが協力してくださるなら、殺しの方法を明らかにさせた上で火口を逮捕できるかも知れませんが、最悪の場合松田さんは死にます」
どうしますか? と問いかける。
エルも、夜神親子も、模木さんも海砂さえもが静かに松田さんを見つめる中、彼は静かに決意してくれた。
「やらせて下さい」
「つまり、殺される前に死ぬ事です」
弥海砂にヨツバの本部を訪ねる様に指示したエルは、捜査本部の海砂の部屋の模様替えの指示、同じ事務所からのモデル仲間の手配など、役割を振る。
「シキはここで待機です。皆さん何かあればココの内線に連絡して下さい。その時はシキ、対応お願いします」
皆んなが振られた役目のために一斉に本部を出てゆく。
本部の片付け(と言ってもエルの甘味の残骸の始末や、新しい甘味の用意だ)をしながら、手持ち無沙汰になり世界情勢などを流し見する。
新種のウイルス? 流出した生物兵器かな?
簡単に情報収集して、ファイルにまとめて置く。特効薬があれば良いけど、無かったら大変だよね。感染速度も速いみたいだし、もしかしたら世間もキラどころじゃなくなるかもね。
暇だなーと思っているとすぐに内線が鳴る。
「シキさん。済まないが台車か何か無いか? 重くは無いか嵩が張って運びにくいんだ」
飲食物を用意していた夜神さん、模木さんから連絡が入り、台車を持って行く。
「シキ、救急車を移動対策本部に入れます。セキュリティ解除お願いします」
「シキちゃん、どう? これでアイバーは松田とやらに見えるかしら?」
彼方此方から連絡が入り出し、忙しくなって来た。
海砂の携帯に仕込んである発信機の位置を見れば、もうすぐ本部に着いてしまう。
慌てて全館放送を入れる
『皆さん準備は終わりましたか? 弥海砂がもう此方に着く様です』
連絡後直ぐにそれぞれ配置に着いた。
連絡を取り合った後、酔って誤って転落した風を装って、結果的に松田さんは助かった。
翌日の新聞に小さな転落死の記事が載った。
今回の作戦、救急隊員の格好をしたエルは、なかなか貴重な姿だった。
「とにかく、松田さんの失敗……いえ、結果的には松田さんのお陰でこの八人の中に少なくともキラと繋がっている者が居ると考えて良いでしょう。これからはより慎重に詰めていきます」
金曜日の死の会議のメンバーを並べて、エルは言うがなかなか上手くは進まなそうだ。日本の捜査員たちは、特に夜神親子は、ある程度決定的な証拠となるだろう誰かの死を容認する様な人たちでは無い。
また長丁場となれば、私が生きているうちにはキラ事件は解決しないかもしれない。
最も、ビヨンドの言う11月3日を100%信じている訳では無いけれど……
そして、それは杞憂に終わる。暴走した弥海砂が、火口がキラであるとの証拠を掴んで戻ってきた。
松田さんも海砂も私たちが思いもしない事を仕出かしてくれるが、結果良い方向に転ぶから不思議だ。
火口=キラの構図に、ウェディに監視カメラの設置など動いてもらう。
ついでに南空さんにもウェディを手伝う様連絡を入れた。
キラの逮捕は段々現実味を帯びてきた。
だが、ここで火口を捕らえるのは早計だ。そして、悠長な事も言っていられないだろう。
弥海砂の取った方法では、いずれ弥海砂は火口ーーキラーーに殺されてしまう。
「もし、松田さんが協力してくださるなら、殺しの方法を明らかにさせた上で火口を逮捕できるかも知れませんが、最悪の場合松田さんは死にます」
どうしますか? と問いかける。
エルも、夜神親子も、模木さんも海砂さえもが静かに松田さんを見つめる中、彼は静かに決意してくれた。
「やらせて下さい」