鬼灯
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side L
ヨツバキラが出て来てから、捜査員が1人減り人手不足解消の為、アイバーとウェディを呼び寄せる事にした。
シキの負担軽減の為でもある。
キラ事件の事よりも最近の気がかりはシキの事である。
何でもなさそうに振る舞っているし、捜査員も、夜神月でさえ気がついて居ないだろうが、体調不良が長い事続いている。
元々旅行に行っただけでひっくり返る事があるぐらいなのだ。今度の捜査は期間も長くシキに掛かっている負担は計り知れない。
……やっぱり相沢を引き止めておくべきだったか。
アイバーもウェディも使える人材ではあるが、結局の所相沢が抜けた穴を埋めているのはシキである。南空ナオミのサポートがあるとは言え、夜神月と鎖で繋がれている私が南空ナオミに指示を出す訳にもいかず、シキとワタリ頼みになってしまっている。
噛みすぎた親指の爪が口内で砕け散る。
集められた社員の情報はうず高く積み上げられている。この中に今のキラがいる。
「あ、ミサミサから電話。そっか、今日ロケあったっけ? 僕も捜査したいけど仕方ないから行って来まーす」
松田が出て行くと急に静かになる。
夜神月は先程から何やら思案に暮れているし、シキはキッチンでウェディと何やら話し込んでいる。
何かが気に入らない。この漠然とした不安のようなものは何だろうか。
「竜崎」
「どうしたワタリ」
「探偵エラルド・コイルのところにLの正体を明かして欲しいという依頼が……」
ワタリの言葉にキッチンから顔を出したシキが目を細めている。
「依頼主はヨツバグループ東京本社企画部長樹多正彦」
「まずいな、人手不足だと言うのにコイルにも気を配らないといけないのか、コイルも顔を隠しているだけに厄介だ……」
「大丈夫ですよ。エラルド・コイルと言う探偵も竜崎ですから」
シキの声が後ろから柔らかく響く。
「今世界の三大探偵と呼ばれているL、エラルド・コイル、ドヌーヴは全部竜崎の事です」
「秘密にしておいて下さい。私を探そうとする者は結構これに引っかかります。コイルもドヌーヴもワタリが仲介に入りますからバレバレです」
本当にシキに頭が上がらない。このシステムを作り上げたシキはきっとここまで読んでいたのだろう。未だに助けられる事が多い。
そう、ここまで来たのならば……
「もう、アイバーとウェディに動いてもらっても良いでしょう」
スッと交わった視線の先でシキも頷いている。
私は組み立てた作戦をもう一度洗い直しながら説明を始めた。
「以上です。くれぐれも焦った行動、先走った行動、一人の判断だ動かないでください。探っている事を気づかれない為にまず、アイバーとウェディにーー」
途中でワタリからの通信がはいる。嫌な予感。
「竜崎、松田さんがベルトで緊急サインを送った来ました」
「……何処から?」
シキの問いにヨツバ東京本社内からだと回答するワタリ。
「……今の話は忘れてください。作戦考え直しです…………松田のバカ」
ヨツバキラが出て来てから、捜査員が1人減り人手不足解消の為、アイバーとウェディを呼び寄せる事にした。
シキの負担軽減の為でもある。
キラ事件の事よりも最近の気がかりはシキの事である。
何でもなさそうに振る舞っているし、捜査員も、夜神月でさえ気がついて居ないだろうが、体調不良が長い事続いている。
元々旅行に行っただけでひっくり返る事があるぐらいなのだ。今度の捜査は期間も長くシキに掛かっている負担は計り知れない。
……やっぱり相沢を引き止めておくべきだったか。
アイバーもウェディも使える人材ではあるが、結局の所相沢が抜けた穴を埋めているのはシキである。南空ナオミのサポートがあるとは言え、夜神月と鎖で繋がれている私が南空ナオミに指示を出す訳にもいかず、シキとワタリ頼みになってしまっている。
噛みすぎた親指の爪が口内で砕け散る。
集められた社員の情報はうず高く積み上げられている。この中に今のキラがいる。
「あ、ミサミサから電話。そっか、今日ロケあったっけ? 僕も捜査したいけど仕方ないから行って来まーす」
松田が出て行くと急に静かになる。
夜神月は先程から何やら思案に暮れているし、シキはキッチンでウェディと何やら話し込んでいる。
何かが気に入らない。この漠然とした不安のようなものは何だろうか。
「竜崎」
「どうしたワタリ」
「探偵エラルド・コイルのところにLの正体を明かして欲しいという依頼が……」
ワタリの言葉にキッチンから顔を出したシキが目を細めている。
「依頼主はヨツバグループ東京本社企画部長樹多正彦」
「まずいな、人手不足だと言うのにコイルにも気を配らないといけないのか、コイルも顔を隠しているだけに厄介だ……」
「大丈夫ですよ。エラルド・コイルと言う探偵も竜崎ですから」
シキの声が後ろから柔らかく響く。
「今世界の三大探偵と呼ばれているL、エラルド・コイル、ドヌーヴは全部竜崎の事です」
「秘密にしておいて下さい。私を探そうとする者は結構これに引っかかります。コイルもドヌーヴもワタリが仲介に入りますからバレバレです」
本当にシキに頭が上がらない。このシステムを作り上げたシキはきっとここまで読んでいたのだろう。未だに助けられる事が多い。
そう、ここまで来たのならば……
「もう、アイバーとウェディに動いてもらっても良いでしょう」
スッと交わった視線の先でシキも頷いている。
私は組み立てた作戦をもう一度洗い直しながら説明を始めた。
「以上です。くれぐれも焦った行動、先走った行動、一人の判断だ動かないでください。探っている事を気づかれない為にまず、アイバーとウェディにーー」
途中でワタリからの通信がはいる。嫌な予感。
「竜崎、松田さんがベルトで緊急サインを送った来ました」
「……何処から?」
シキの問いにヨツバ東京本社内からだと回答するワタリ。
「……今の話は忘れてください。作戦考え直しです…………松田のバカ」