鬼灯
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騙された。
目を覚ましたら病院である。
「寝ている間に幾つか検査は終わってますから」
笑顔で医師にそう告げられる。
「ワタリ……騙したの」
「いいえ? 彼がとても心配しています。ですが、人前では言えませんので、この様な方法になりました」
採血をして貰いながら、つい愚痴が出てしまう。
「ワタリも見てもらったら? 大体竜崎だってもう1年ぐらい健康診断受けてないでしょう!」
「実は今回は私もご一緒させてもらって、健康診断済ませて参りましたよ」
採血が終わって止血時間に入る。最近は結果が出るのも早い様だ。少し前に全ての検査を終えたと言うワタリの手には封筒が握られている。
「結果は?」
既に一度開けられている封筒が手渡される。
「……何これ、オール平均値」
「はい、私もまだまだいけそうです」
茶目っ気たっぷりにウインクするワタリについ笑ってしまう。
「ワタリ、明日は竜崎の健康診断に付き合って下さい。私予約入れて来ます。一回は一回だもの。結果は竜崎の所に送られるのでしょう? 予約入れ終わったら帰ってお茶にでもしようよ」
頷くワタリを急かして病院を出る。
その日の夕方に届いた検査結果は、全体的に数値は良くないものの何処かが悪いと言うわけでも無いらしい。
「何なんでしょうね(貴女のその体調不良)」
「ん? 体質?」
そんなわけないでしょうと言いたげなエルのジト目を受けて、笑って誤魔化す。
「とにかく、無理はせずに疲れたらしっかり休んでください」
「うん。そうさせてもらう。あ、因みに明日は竜崎が健康診断で一日居ないので、捜査員の皆さんもよかったらお休みをとって下さいね。月君は残念ながらそう言う訳にもいかないけど」
角砂糖が6つも入った紅茶を飲んでいたエルがむせる。
「聞いてませんよシキ!」
「うん、今言ったから」
渋いような顔をするエルににこやかに告げてやる。
「一回は一回です」
なおかつ納得がいかない顔をするエルに月君が笑う。
「竜崎でも、シキさんには敵わないんだな」
10月に入るも体調は良くならず、心配するエルがケーキの果物を分けてくれることが増えた。
「 シキ」
エルが差し出す巨峰は、きちんと皮まで剥いてくれてある。普段は面倒くさいと言ってそのまま食べるのに妙な所でまめだ。
「あー竜崎がまた餌付けしてますよ」
「ライト〜 ミサの葡萄も皮剥いて〜。あーんしてくれたらミサ、ライトの指までだべちゃう キャ」
いちいち騒ぐ松田さんと海砂ちゃん。
それを一瞥してまた新しい葡萄を剥くエル。
夜神さんや月君は何も見てませんと言った顔で、捜査を続けてる。
エルの手で葡萄を食べさせて貰いながら月君の見ている端末の画像に違和感を覚えた。
「せっかくのお楽しみ中で悪いんだが、竜崎。これを見てくれないか?」
チラリと視線を向けたエルも違和感に気がついた様だ。
「どうだ? 少しはやる気出たか?」
ヨツバの急成長のグラフと、競合他社の重要人物の病死や事故死。
「「キラは心臓麻痺以外でも人を殺せる」」
目を覚ましたら病院である。
「寝ている間に幾つか検査は終わってますから」
笑顔で医師にそう告げられる。
「ワタリ……騙したの」
「いいえ? 彼がとても心配しています。ですが、人前では言えませんので、この様な方法になりました」
採血をして貰いながら、つい愚痴が出てしまう。
「ワタリも見てもらったら? 大体竜崎だってもう1年ぐらい健康診断受けてないでしょう!」
「実は今回は私もご一緒させてもらって、健康診断済ませて参りましたよ」
採血が終わって止血時間に入る。最近は結果が出るのも早い様だ。少し前に全ての検査を終えたと言うワタリの手には封筒が握られている。
「結果は?」
既に一度開けられている封筒が手渡される。
「……何これ、オール平均値」
「はい、私もまだまだいけそうです」
茶目っ気たっぷりにウインクするワタリについ笑ってしまう。
「ワタリ、明日は竜崎の健康診断に付き合って下さい。私予約入れて来ます。一回は一回だもの。結果は竜崎の所に送られるのでしょう? 予約入れ終わったら帰ってお茶にでもしようよ」
頷くワタリを急かして病院を出る。
その日の夕方に届いた検査結果は、全体的に数値は良くないものの何処かが悪いと言うわけでも無いらしい。
「何なんでしょうね(貴女のその体調不良)」
「ん? 体質?」
そんなわけないでしょうと言いたげなエルのジト目を受けて、笑って誤魔化す。
「とにかく、無理はせずに疲れたらしっかり休んでください」
「うん。そうさせてもらう。あ、因みに明日は竜崎が健康診断で一日居ないので、捜査員の皆さんもよかったらお休みをとって下さいね。月君は残念ながらそう言う訳にもいかないけど」
角砂糖が6つも入った紅茶を飲んでいたエルがむせる。
「聞いてませんよシキ!」
「うん、今言ったから」
渋いような顔をするエルににこやかに告げてやる。
「一回は一回です」
なおかつ納得がいかない顔をするエルに月君が笑う。
「竜崎でも、シキさんには敵わないんだな」
10月に入るも体調は良くならず、心配するエルがケーキの果物を分けてくれることが増えた。
「 シキ」
エルが差し出す巨峰は、きちんと皮まで剥いてくれてある。普段は面倒くさいと言ってそのまま食べるのに妙な所でまめだ。
「あー竜崎がまた餌付けしてますよ」
「ライト〜 ミサの葡萄も皮剥いて〜。あーんしてくれたらミサ、ライトの指までだべちゃう キャ」
いちいち騒ぐ松田さんと海砂ちゃん。
それを一瞥してまた新しい葡萄を剥くエル。
夜神さんや月君は何も見てませんと言った顔で、捜査を続けてる。
エルの手で葡萄を食べさせて貰いながら月君の見ている端末の画像に違和感を覚えた。
「せっかくのお楽しみ中で悪いんだが、竜崎。これを見てくれないか?」
チラリと視線を向けたエルも違和感に気がついた様だ。
「どうだ? 少しはやる気出たか?」
ヨツバの急成長のグラフと、競合他社の重要人物の病死や事故死。
「「キラは心臓麻痺以外でも人を殺せる」」