節黒仙翁
あなたのお名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
第二のキラは勢いと行動力の人間だ。
新たに送られてきた、一枚のルーズリーフに書き記された日記のようなもの。
調べた所30日の東京ドームでは今年、同じ試合が行われるようだが
「22、24日の青山、渋谷こちらの方が本命でしょう。が、30日のドーム戦は取りやめ、検問など出来るだけの手配もお願いします」
「第二のキラが全くのバカでなければ、青山、渋谷で見つけるのは厳しいかもしれないね」
22、24は夜神月と松田さんが連れ立って歩いて回る事になった。
「第二のキラはBと同じ能力を持っていると思います。それが以前のビデオで言っていた“目”」
久しぶりにプライベートルームへ顔を出したエルが、不服そうな顔で言う。
「死神が何か確定はしないけれど、何らかの方法で第二のキラがキラを特定出来る自信があるのならば、夜神月を出すのは危険かもしれないよ?」
第二のキラは顔だけで名前が分かる。名前さえ分かれば、個人的な情報を集めるのだって難しくは無い。今は、そう言う時代だ。
「はい、なので一応松田さんに、月君をよく見ておくよう、指示は出してあります」
……大丈夫だろうか。
「甚だ心配では有りますが……」
じっとりとした声でそう言いながら、ベットの上でまるまる。
「青山も渋谷も、夜神月の大学の友人を集めて回るそうです。彼らに混じって違和感ないのは精々松田のバカぐらいでしようから」
段々音量を落としながらそう告げたエルは、静かに眠りへと落ちていった。
南空さんからの報告メールに目を通して、部屋の明かりを消しエルの隣に横たわる。
パチリと目を開いたエルが、抱き枕か巨大なぬいぐるみを抱き込むように、私を引き寄せて腕の中に閉じ込める。
一瞬、起こしてしまったかと気になったが、エルの存外に温かな体温に私の意識も直ぐに眠りへと落ちた。
23日の消印で投函されたそれは、警察に対する挑発のようなビデオだった。
第二のキラがキラを見つけてしまった。勢いも行動力もある第二のキラならば、直ぐにでもキラと接触を図るだろう。
警察からの第二のキラへ対する警告とも、助言とも取れないメッセージは、流すだけ無駄に終わった。
明らかに、これまでとは違った第二のキラからのメッセージ。
キラと第二のキラは繋がった。
「先手を取られましたが、明らかにこれは悪手です。我々の動揺を誘う狙いがあるのかもしれませんが、わざわざ繋がった事を知らせてくるなど……案外キラも第二のキラの扱いに困っているのかもしれませんね」
ショートケーキの苺を摘んだエルが、捜査員の前で話し始める。
口に運ぶのかと思った苺は何故か私の前に差し出された。
「エル?」
差し出された苺がツンツンと唇を刺激してくる。
「シキ、食べてください。最近少し痩せてきていますよ」
自覚は全くないのだけど、そうなのだろうか。
「マイナス3キロです」
断定出来るエルが怖い。とりあえずは苺を美味しく頂く。
「竜崎、女性に体重の話しはするもんじゃないぞ」
世界の常識を子供に諭すようにエルに語る夜神月。その様子を見ながら今日殺された犯罪者の一覧に目を通しつつ声を上げる。
「あれ? キラに殺されちゃってるね。この犯罪者別件の証言取れてないんでしょう?」
「ええ、安楽死の斡旋のも行っていたようですが、協力者の医師の名前を供述してませんね」
「まあ、公開されてない情報だし、まだ地元の県警までしか情報も上がってないから、流石のキラも気がつかずに殺しちゃったってところかな」
「そうでしょうね、が、これで協力した医師もしくは、医療関係者を特定するのはまず、不可能でしょう」
白々しい芝居だが、夜神親子は意外なほど食い付いた。
新たに送られてきた、一枚のルーズリーフに書き記された日記のようなもの。
調べた所30日の東京ドームでは今年、同じ試合が行われるようだが
「22、24日の青山、渋谷こちらの方が本命でしょう。が、30日のドーム戦は取りやめ、検問など出来るだけの手配もお願いします」
「第二のキラが全くのバカでなければ、青山、渋谷で見つけるのは厳しいかもしれないね」
22、24は夜神月と松田さんが連れ立って歩いて回る事になった。
「第二のキラはBと同じ能力を持っていると思います。それが以前のビデオで言っていた“目”」
久しぶりにプライベートルームへ顔を出したエルが、不服そうな顔で言う。
「死神が何か確定はしないけれど、何らかの方法で第二のキラがキラを特定出来る自信があるのならば、夜神月を出すのは危険かもしれないよ?」
第二のキラは顔だけで名前が分かる。名前さえ分かれば、個人的な情報を集めるのだって難しくは無い。今は、そう言う時代だ。
「はい、なので一応松田さんに、月君をよく見ておくよう、指示は出してあります」
……大丈夫だろうか。
「甚だ心配では有りますが……」
じっとりとした声でそう言いながら、ベットの上でまるまる。
「青山も渋谷も、夜神月の大学の友人を集めて回るそうです。彼らに混じって違和感ないのは精々松田のバカぐらいでしようから」
段々音量を落としながらそう告げたエルは、静かに眠りへと落ちていった。
南空さんからの報告メールに目を通して、部屋の明かりを消しエルの隣に横たわる。
パチリと目を開いたエルが、抱き枕か巨大なぬいぐるみを抱き込むように、私を引き寄せて腕の中に閉じ込める。
一瞬、起こしてしまったかと気になったが、エルの存外に温かな体温に私の意識も直ぐに眠りへと落ちた。
23日の消印で投函されたそれは、警察に対する挑発のようなビデオだった。
第二のキラがキラを見つけてしまった。勢いも行動力もある第二のキラならば、直ぐにでもキラと接触を図るだろう。
警察からの第二のキラへ対する警告とも、助言とも取れないメッセージは、流すだけ無駄に終わった。
明らかに、これまでとは違った第二のキラからのメッセージ。
キラと第二のキラは繋がった。
「先手を取られましたが、明らかにこれは悪手です。我々の動揺を誘う狙いがあるのかもしれませんが、わざわざ繋がった事を知らせてくるなど……案外キラも第二のキラの扱いに困っているのかもしれませんね」
ショートケーキの苺を摘んだエルが、捜査員の前で話し始める。
口に運ぶのかと思った苺は何故か私の前に差し出された。
「エル?」
差し出された苺がツンツンと唇を刺激してくる。
「シキ、食べてください。最近少し痩せてきていますよ」
自覚は全くないのだけど、そうなのだろうか。
「マイナス3キロです」
断定出来るエルが怖い。とりあえずは苺を美味しく頂く。
「竜崎、女性に体重の話しはするもんじゃないぞ」
世界の常識を子供に諭すようにエルに語る夜神月。その様子を見ながら今日殺された犯罪者の一覧に目を通しつつ声を上げる。
「あれ? キラに殺されちゃってるね。この犯罪者別件の証言取れてないんでしょう?」
「ええ、安楽死の斡旋のも行っていたようですが、協力者の医師の名前を供述してませんね」
「まあ、公開されてない情報だし、まだ地元の県警までしか情報も上がってないから、流石のキラも気がつかずに殺しちゃったってところかな」
「そうでしょうね、が、これで協力した医師もしくは、医療関係者を特定するのはまず、不可能でしょう」
白々しい芝居だが、夜神親子は意外なほど食い付いた。