マリーゴールド
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結局、監視は早々に切ることになった。
夜神さんはホッとしている様だが、夜神月の疑いが晴れたわけでは無い。
エルは次の手として、センター試験を受け、夜神月を直接見に行く様だ。
「話には聞いていましたが、相当優秀な様ですね」
「どうだった?」
「座り方を注意されました」
真顔でそう返すエルに少し笑う。夜神月を見て何か感じた事はあるのだろうけれど、それをここで言う気は無い様だ。
数日後、ビヨンドが死亡した。ワタリから連絡を受けた私は、彼の希望通り自由の国アメリカに埋葬される様手配を行った。
「なんだか、虚しいですね」
連絡を終えた私の隣でエルが言う。ビヨンドを嫌がっていた割には、彼の死を悼んでいる様だった。
「ビヨンドが、家を出たがっていた時、別の道を示してあげられていたら、もしかしたら全く違った結果になっていたかもしれない」
「まあ、頭はキレましたからね。こうならなければ、今私達の手足となって共にキラを追っていた可能性もあります、が、全て終わった事です」
伸びてきた白い腕がそっと肩を引き寄せる。
「私の分も、花を手配して下さい。白い薔薇の花を」
「エル、嫌がらせ?」
見上げて言うと、僅かに口の端を上げて笑うエルの顔があった。
イギリスの国花は、赤い薔薇の花だ。かの有名なバラ戦争に由来する。白い薔薇の花は死者を悼む色でもあるけれど、敗者となったヨーク家のシンボルでもある。
「私と彼の関係ならば妥当です」
エルらしい、と言えばエルらしいのかもしれない。
「シキは、必ず私が守ります。心配せずに眠って下さい。B」
早口の英語は、私でさえ聞き取れるかどうかと言った音量だ。
エルとビヨンドの間に何があったのかは聞かないことにした。
宥める様にエルの手が肩を行き来する。
「次の手ですが、大学内で夜神月と接触をし、私がLだと明かします。場合によっては捜査協力を依頼しようと思っています」
私が死んだら犯人は夜神月。
なんて、嘯くエルを睨む。
「そうは、ならないよ。夜神月はまだLの名前を知る術を持っていない。ね、エル。私の感が良く当たるの知ってるでしょう?」
「はい、シキの感は無視できない要素です」
そう言いながら、まじまじとこちらを見るエル。
「そう考えると、Bの目といい、貴女の感といい、びっくり人間の血筋か何かですかね」
思わずこちらが沈黙してしまう様なことを言う。
「冗談です。でも、キラの能力といい、まだまだこの世界には不思議なことが多いです」
それを、相手取る事の恐ろしさは、計り知れないだろう。今エルがLとして矢面に立っている事実が酷くもどかしい。
夜神さんはホッとしている様だが、夜神月の疑いが晴れたわけでは無い。
エルは次の手として、センター試験を受け、夜神月を直接見に行く様だ。
「話には聞いていましたが、相当優秀な様ですね」
「どうだった?」
「座り方を注意されました」
真顔でそう返すエルに少し笑う。夜神月を見て何か感じた事はあるのだろうけれど、それをここで言う気は無い様だ。
数日後、ビヨンドが死亡した。ワタリから連絡を受けた私は、彼の希望通り自由の国アメリカに埋葬される様手配を行った。
「なんだか、虚しいですね」
連絡を終えた私の隣でエルが言う。ビヨンドを嫌がっていた割には、彼の死を悼んでいる様だった。
「ビヨンドが、家を出たがっていた時、別の道を示してあげられていたら、もしかしたら全く違った結果になっていたかもしれない」
「まあ、頭はキレましたからね。こうならなければ、今私達の手足となって共にキラを追っていた可能性もあります、が、全て終わった事です」
伸びてきた白い腕がそっと肩を引き寄せる。
「私の分も、花を手配して下さい。白い薔薇の花を」
「エル、嫌がらせ?」
見上げて言うと、僅かに口の端を上げて笑うエルの顔があった。
イギリスの国花は、赤い薔薇の花だ。かの有名なバラ戦争に由来する。白い薔薇の花は死者を悼む色でもあるけれど、敗者となったヨーク家のシンボルでもある。
「私と彼の関係ならば妥当です」
エルらしい、と言えばエルらしいのかもしれない。
「シキは、必ず私が守ります。心配せずに眠って下さい。B」
早口の英語は、私でさえ聞き取れるかどうかと言った音量だ。
エルとビヨンドの間に何があったのかは聞かないことにした。
宥める様にエルの手が肩を行き来する。
「次の手ですが、大学内で夜神月と接触をし、私がLだと明かします。場合によっては捜査協力を依頼しようと思っています」
私が死んだら犯人は夜神月。
なんて、嘯くエルを睨む。
「そうは、ならないよ。夜神月はまだLの名前を知る術を持っていない。ね、エル。私の感が良く当たるの知ってるでしょう?」
「はい、シキの感は無視できない要素です」
そう言いながら、まじまじとこちらを見るエル。
「そう考えると、Bの目といい、貴女の感といい、びっくり人間の血筋か何かですかね」
思わずこちらが沈黙してしまう様なことを言う。
「冗談です。でも、キラの能力といい、まだまだこの世界には不思議なことが多いです」
それを、相手取る事の恐ろしさは、計り知れないだろう。今エルがLとして矢面に立っている事実が酷くもどかしい。