石楠花
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日本警察からは捜査を外れたいという者が多出していた。まあ、無理もないと思う。
さらには、Lがキラではないかなどといった意見も出てくる始末。不信感を持たれる事は覚悟の上だけど、そちらの内情にまで関わってあげられるだけの余力は無い。
「ちょうど良いので、少し静観して人数が減るのを待ちましょう。本気でキラを追う者だけが残る様仕向けます」
エルは日本の捜査員の前に顔を出すつもりだ。
Lとして。
捜査員の殆どが男性の上、日本という国にはまだまだ男尊女卑の潮目が色濃く残っている。特に警察関係などは顕著だ。
Lが、私の様な二十代の女性では、侮られるだけだろう。(まあ、侮られてやるつもりは無いけれど)下手な摩擦を起こす必要もない。
「本来なら、ここに彼等を招きたくはないのですが、日本警察と手を切るわけには行かない」
「うん、下手に手を突っ込まれるよりはこちら主導で動いて貰った方が良いと思うけど。やり方を巡っては対立するかもね……」
二人して先のことを想像して少しげんなりした。甘える様に抱きついてくるエルを背中にしょって、キッチンで紅茶を淹れる。香り高いそれに、ささくれ立った心が少し慰められる。
「私にもください」
そう言ったエルがティーカップを取り上げる。私を抱え込む様にして、いつもの持ち方でカップを摘み上げるエル。
それ、砂糖入ってないよ?
「バスの運転手からの証言は取れました。レイがIDを見せた現場までは見てなかったのですが、懐から何かを取り出す様な仕草はしていたと話しています。また、夜神月が乗り合わせて居たのもほぼ間違いないです。レイの前の座席に居たそうです」
南空ナオミからの報告に頷く。
「ありがとうございます。キラが夜神月である可能性がかなり高くなりました」
「では、彼を?」
勢いこんだ南空さんには申し訳ないけれど、それではまだ逮捕出来ないだろう。
「殺しの方法が分かってない以上、まだそれは危険です。常識の範疇を超えた殺人方法ですから、犯行現場を押さえるか、殺しの手段を解明した上で逮捕しなくてはなりません」
「そう、ですか。そうですよね」
途端に声のトーンが落ちる南空ナオミ。まあ、そうだよね……
「時に南空さん。もうひと働きしてみるつもりは、ありませんか? 危険度は、格段に跳ね上がるかも知れませんが」
昨夜エルと心臓麻痺以外の死亡事例。特にあのバスジャック犯をの行動などを洗い出しながら、ペンバーからキラに南空ナオミの存在が伝わっているかどうか議論した。
結果、可能性としては低いだろうと結論付けたが。
「貴女が、私と接触して居なければどう動くか、そう考えて行動して見ては頂けませんか? もし、ペンバー氏からキラに貴女の情報が伝わっていれば、キラは貴女に接触しようとしてくるかもしれません」
「分かりました。やってみます……」
とりあえず、日本の捜査本部へ情報提供に行くだろうと言った南空ナオミに、言って良い事と、現状ではまだ伏せて置いて欲しい事など細かい打ち合わせをする。
「もし、キラらしい人物、例えばバスジャックに乗り合わせた夜神月などが接触して来る可能性も考えて外出時は偽の身分証のみを携帯して下さい。また、ある程度まで言質がとれたとしても、動かずその場を去る様にして下さい。貴女の安全が第一で、動いて下さい」
さらには、Lがキラではないかなどといった意見も出てくる始末。不信感を持たれる事は覚悟の上だけど、そちらの内情にまで関わってあげられるだけの余力は無い。
「ちょうど良いので、少し静観して人数が減るのを待ちましょう。本気でキラを追う者だけが残る様仕向けます」
エルは日本の捜査員の前に顔を出すつもりだ。
Lとして。
捜査員の殆どが男性の上、日本という国にはまだまだ男尊女卑の潮目が色濃く残っている。特に警察関係などは顕著だ。
Lが、私の様な二十代の女性では、侮られるだけだろう。(まあ、侮られてやるつもりは無いけれど)下手な摩擦を起こす必要もない。
「本来なら、ここに彼等を招きたくはないのですが、日本警察と手を切るわけには行かない」
「うん、下手に手を突っ込まれるよりはこちら主導で動いて貰った方が良いと思うけど。やり方を巡っては対立するかもね……」
二人して先のことを想像して少しげんなりした。甘える様に抱きついてくるエルを背中にしょって、キッチンで紅茶を淹れる。香り高いそれに、ささくれ立った心が少し慰められる。
「私にもください」
そう言ったエルがティーカップを取り上げる。私を抱え込む様にして、いつもの持ち方でカップを摘み上げるエル。
それ、砂糖入ってないよ?
「バスの運転手からの証言は取れました。レイがIDを見せた現場までは見てなかったのですが、懐から何かを取り出す様な仕草はしていたと話しています。また、夜神月が乗り合わせて居たのもほぼ間違いないです。レイの前の座席に居たそうです」
南空ナオミからの報告に頷く。
「ありがとうございます。キラが夜神月である可能性がかなり高くなりました」
「では、彼を?」
勢いこんだ南空さんには申し訳ないけれど、それではまだ逮捕出来ないだろう。
「殺しの方法が分かってない以上、まだそれは危険です。常識の範疇を超えた殺人方法ですから、犯行現場を押さえるか、殺しの手段を解明した上で逮捕しなくてはなりません」
「そう、ですか。そうですよね」
途端に声のトーンが落ちる南空ナオミ。まあ、そうだよね……
「時に南空さん。もうひと働きしてみるつもりは、ありませんか? 危険度は、格段に跳ね上がるかも知れませんが」
昨夜エルと心臓麻痺以外の死亡事例。特にあのバスジャック犯をの行動などを洗い出しながら、ペンバーからキラに南空ナオミの存在が伝わっているかどうか議論した。
結果、可能性としては低いだろうと結論付けたが。
「貴女が、私と接触して居なければどう動くか、そう考えて行動して見ては頂けませんか? もし、ペンバー氏からキラに貴女の情報が伝わっていれば、キラは貴女に接触しようとしてくるかもしれません」
「分かりました。やってみます……」
とりあえず、日本の捜査本部へ情報提供に行くだろうと言った南空ナオミに、言って良い事と、現状ではまだ伏せて置いて欲しい事など細かい打ち合わせをする。
「もし、キラらしい人物、例えばバスジャックに乗り合わせた夜神月などが接触して来る可能性も考えて外出時は偽の身分証のみを携帯して下さい。また、ある程度まで言質がとれたとしても、動かずその場を去る様にして下さい。貴女の安全が第一で、動いて下さい」