石楠花
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「お久しぶりです、Lです。婚約者のレイ・ペンバーさんの事、お守り出来ず申し訳ありませんでした」
ワタリが迅速に動いてくれたから、滞在先のホテルで南空ナオミと接触する事が出来た。
少しやつれた様に見える南空ナオミに、申し訳ない気持ちが膨らむ。けれど、それを悟られない様声を掛ける。
「いえ、仕事上何時でも起こり得る事です。覚悟はしていました」
「早速で申し訳ありませんが、こちらに協力して頂く事は可能ですか?」
画面越しの南空ナオミは、ハッとした様に顔を上げた。
「貴女は、一人でキラを追うつもりでしょうが、それは危険です。ペンバー氏を失わせてしまった私のことは、もう信用出来ないかも知れませんが……」
「いえ、そんな事は有りません。キラを捕まえられるのはLだけでしょうから。是非、協力させて下さい。私はどう動けば良いですか」
相変わらずの決断力、判断力にホッとする。大丈夫まだ南空ナオミは諦めてはいない。
「まずペンバー氏から何か聞いていませんか? 名前のわかるようなものを落としたとか……」
「一度だけ、尾行中にIDを見せたと言っていました。バスジャックがあった時です」
と、なるとその時バスに乗っていた者。それもペンバー氏が尾行していた人物にがキラである可能性が高くなるという事か。
「私はレイがIDを見せた人物が誰か、バス会社へ聞き込みに行こうと思っていました」
先ずはそこからだよね。日本警察に行かせるわけにはいかないし、ここは南空さんに動いて貰った方が良いだろう。
「バスジャックのあった日の前後、ペンバー氏が調査していたのは、日本警察の北村次長、そして夜神局長の家族です」
話しながら二家族分の資料を送る。
トントンと肩を叩かれて振り向くと、エルが一枚の紙を差し出す。
そこには、準備が出来たと、走り書きがされていた。
頷いたわたしは通信を続ける。
「今日はゆっくり休養を取って、明日から聞き込みを行って下さい。明日の朝までにホテルのフロントに録音機器、こちらとの通信用の小型マイクなどと、身を守るもの、偽名の身分証、カツラなどを届けます。決して外で本名を名乗らず、偽名を名乗って下さい。捜査を行う際は軽く変装した方がいいでしょう。
それと、日本の捜査本部の者がいても決して信用しない様にお願いします」
画面の向こうで南空ナオミが頷く。
「私は警察関係者を疑ってFBIに捜査を依頼しました。つまり、そういう事です。どこにキラが居るのか分からない以上用心し過ぎるぐらい用心して下さい。」
さて、南空ナオミの話から嫌な事実が浮かび上がる。バスジャック犯は事故死だ。キラがバスジャック犯を利用して、ペンバー氏の名前を手に入れたのだとしたら、キラは心臓麻痺以外でも殺せることになる。
多用する心臓麻痺を隠れ蓑に、知られたくない殺人は心臓麻痺以外で行う。
「エル……」
「わかっています。臓麻痺以外の死亡事例も洗いだしを始めました。これで今日も眠れませんね」
ワタリが迅速に動いてくれたから、滞在先のホテルで南空ナオミと接触する事が出来た。
少しやつれた様に見える南空ナオミに、申し訳ない気持ちが膨らむ。けれど、それを悟られない様声を掛ける。
「いえ、仕事上何時でも起こり得る事です。覚悟はしていました」
「早速で申し訳ありませんが、こちらに協力して頂く事は可能ですか?」
画面越しの南空ナオミは、ハッとした様に顔を上げた。
「貴女は、一人でキラを追うつもりでしょうが、それは危険です。ペンバー氏を失わせてしまった私のことは、もう信用出来ないかも知れませんが……」
「いえ、そんな事は有りません。キラを捕まえられるのはLだけでしょうから。是非、協力させて下さい。私はどう動けば良いですか」
相変わらずの決断力、判断力にホッとする。大丈夫まだ南空ナオミは諦めてはいない。
「まずペンバー氏から何か聞いていませんか? 名前のわかるようなものを落としたとか……」
「一度だけ、尾行中にIDを見せたと言っていました。バスジャックがあった時です」
と、なるとその時バスに乗っていた者。それもペンバー氏が尾行していた人物にがキラである可能性が高くなるという事か。
「私はレイがIDを見せた人物が誰か、バス会社へ聞き込みに行こうと思っていました」
先ずはそこからだよね。日本警察に行かせるわけにはいかないし、ここは南空さんに動いて貰った方が良いだろう。
「バスジャックのあった日の前後、ペンバー氏が調査していたのは、日本警察の北村次長、そして夜神局長の家族です」
話しながら二家族分の資料を送る。
トントンと肩を叩かれて振り向くと、エルが一枚の紙を差し出す。
そこには、準備が出来たと、走り書きがされていた。
頷いたわたしは通信を続ける。
「今日はゆっくり休養を取って、明日から聞き込みを行って下さい。明日の朝までにホテルのフロントに録音機器、こちらとの通信用の小型マイクなどと、身を守るもの、偽名の身分証、カツラなどを届けます。決して外で本名を名乗らず、偽名を名乗って下さい。捜査を行う際は軽く変装した方がいいでしょう。
それと、日本の捜査本部の者がいても決して信用しない様にお願いします」
画面の向こうで南空ナオミが頷く。
「私は警察関係者を疑ってFBIに捜査を依頼しました。つまり、そういう事です。どこにキラが居るのか分からない以上用心し過ぎるぐらい用心して下さい。」
さて、南空ナオミの話から嫌な事実が浮かび上がる。バスジャック犯は事故死だ。キラがバスジャック犯を利用して、ペンバー氏の名前を手に入れたのだとしたら、キラは心臓麻痺以外でも殺せることになる。
多用する心臓麻痺を隠れ蓑に、知られたくない殺人は心臓麻痺以外で行う。
「エル……」
「わかっています。臓麻痺以外の死亡事例も洗いだしを始めました。これで今日も眠れませんね」