石楠花
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死亡したFBIのリスト。このリストの上位の人物とキラは接触している可能性が高い。
「あれ? ワタリ、FBI捜査官の中に南空ナオミの名前がないけれど、彼女は今回の捜査参加していないの?」
「少々お待ち下さい。……どうやら退職した様ですね。ご結婚の予定があるとか」
「あぁ、そうなんだ。相手の方って調べられる? 後でお祝いでも贈りたいから。ビヨンドの件ではお世話になったし。エル、大丈夫だよ。結婚祝いなんて沢山貰うだろうから一つぐらい名前の無い贈り物があっても気にしないよ」
それよりも……ねえ、エル。ビヨンドの名前出すたびに、何でそんなに嫌そうな顔するの?
一体ビヨンドとの間に何があったのかなぁ……
「シキ、先程ワタリが調べてくれたのですが、南空ナオミの婚約者は、今回亡くなったレイ・ペンバーの様です」
紅茶を淹れて戻ってきたら、眉を顰めたエルがそう告げた。
「ーーそっか、巻き込んでしまって申し訳ないことをしてしまったね……」
「私の知る南空ナオミなら、落ち込んだり嘆いたりするよりも、まず仇を取ろうと動くはずです」
ホテルの最上階から、地上を見下ろすエル。隣に立ち同じように寒空の下を歩く人々を眺める。
もしかしたら彼等は、今もここを歩いていたかもしれない人々だ。恋人同士仲良く手を繋ぎ、同僚と何気ない話をしながら。
「一人でキラを追っても殺されるだけ。その前にこちら側へ取り込みたい。もしかしたら、レイ・ペンバーから何かを聞いている可能性もある」
「ワタリに連絡が取れる様手配してもらっています。滞在先もすぐに割り出せるはずです」
それにしても、キラは自分に楯突く者を随分とあっさり殺す様だ。
「新興宗教の神様の様に崇めている人達も居るけれど、やってる事は唯の暴君だよね」
「そうですね。私なりにキラの内面を推察してみましたが、私にはよく分かりませんてました」
「キラの能力ーー実際に手を下さなくても人を殺せる何だかの力を得たとしてーーとりあえず本当かどうか試すよね」
「新宿の通り魔ですね?」
「うん。でも、一人だけだと偶々だったと、偶然だったと思ってもう1人ぐらい試して居そうな気がする。例えば、自らの目の前で死を目撃出来れば少しは、その能力なりの事を信用するでしょう?」
「実験台に犯罪者を選んだあたり、ある程度満たされている人間だと推察しましたが……」
エルは大きな棒付きキャンディを頬張った。相変わらずよく伸びる頬袋だね?
「そうだね、実験台がいじめっ子とかでは無いあたりからして、ヒエラルキーの上位にいる人物に間違いない。学生説は振り出しに戻ったけど、優等生タイプに間違いはないと思う」
「ふぁい、わはしもふおおもいまふ」
エル、キャンディ出して喋ろうよ。通じてるから良いじゃないですかって、そう言う問題じゃないよ。
「じゃあ問題。普通の人なら驚いて人殺しを辞める。そして、精神的に不安定になるはず。例えば、殺し続けなければ死ぬとかだったとしても、精神はかなりやられるでしょう? まず普通では居られないと考えて良い」
エルはキャンディを噛み砕き始めた。暫く飴を噛むボリボリとした音が響く。
「正当化。自らの行いを、まるで正しいことの様にして、己を納得させる。だから、殺人は続く。だからこそ、躊躇いもなく邪魔者を消せる」
そう、その通り。
「自分をカミサマか何かと勘違いした可哀想な人。それがキラだと、私は思うよ。可哀そうな人であっても、許せない人の方が強いけれどね」
「あれ? ワタリ、FBI捜査官の中に南空ナオミの名前がないけれど、彼女は今回の捜査参加していないの?」
「少々お待ち下さい。……どうやら退職した様ですね。ご結婚の予定があるとか」
「あぁ、そうなんだ。相手の方って調べられる? 後でお祝いでも贈りたいから。ビヨンドの件ではお世話になったし。エル、大丈夫だよ。結婚祝いなんて沢山貰うだろうから一つぐらい名前の無い贈り物があっても気にしないよ」
それよりも……ねえ、エル。ビヨンドの名前出すたびに、何でそんなに嫌そうな顔するの?
一体ビヨンドとの間に何があったのかなぁ……
「シキ、先程ワタリが調べてくれたのですが、南空ナオミの婚約者は、今回亡くなったレイ・ペンバーの様です」
紅茶を淹れて戻ってきたら、眉を顰めたエルがそう告げた。
「ーーそっか、巻き込んでしまって申し訳ないことをしてしまったね……」
「私の知る南空ナオミなら、落ち込んだり嘆いたりするよりも、まず仇を取ろうと動くはずです」
ホテルの最上階から、地上を見下ろすエル。隣に立ち同じように寒空の下を歩く人々を眺める。
もしかしたら彼等は、今もここを歩いていたかもしれない人々だ。恋人同士仲良く手を繋ぎ、同僚と何気ない話をしながら。
「一人でキラを追っても殺されるだけ。その前にこちら側へ取り込みたい。もしかしたら、レイ・ペンバーから何かを聞いている可能性もある」
「ワタリに連絡が取れる様手配してもらっています。滞在先もすぐに割り出せるはずです」
それにしても、キラは自分に楯突く者を随分とあっさり殺す様だ。
「新興宗教の神様の様に崇めている人達も居るけれど、やってる事は唯の暴君だよね」
「そうですね。私なりにキラの内面を推察してみましたが、私にはよく分かりませんてました」
「キラの能力ーー実際に手を下さなくても人を殺せる何だかの力を得たとしてーーとりあえず本当かどうか試すよね」
「新宿の通り魔ですね?」
「うん。でも、一人だけだと偶々だったと、偶然だったと思ってもう1人ぐらい試して居そうな気がする。例えば、自らの目の前で死を目撃出来れば少しは、その能力なりの事を信用するでしょう?」
「実験台に犯罪者を選んだあたり、ある程度満たされている人間だと推察しましたが……」
エルは大きな棒付きキャンディを頬張った。相変わらずよく伸びる頬袋だね?
「そうだね、実験台がいじめっ子とかでは無いあたりからして、ヒエラルキーの上位にいる人物に間違いない。学生説は振り出しに戻ったけど、優等生タイプに間違いはないと思う」
「ふぁい、わはしもふおおもいまふ」
エル、キャンディ出して喋ろうよ。通じてるから良いじゃないですかって、そう言う問題じゃないよ。
「じゃあ問題。普通の人なら驚いて人殺しを辞める。そして、精神的に不安定になるはず。例えば、殺し続けなければ死ぬとかだったとしても、精神はかなりやられるでしょう? まず普通では居られないと考えて良い」
エルはキャンディを噛み砕き始めた。暫く飴を噛むボリボリとした音が響く。
「正当化。自らの行いを、まるで正しいことの様にして、己を納得させる。だから、殺人は続く。だからこそ、躊躇いもなく邪魔者を消せる」
そう、その通り。
「自分をカミサマか何かと勘違いした可哀想な人。それがキラだと、私は思うよ。可哀そうな人であっても、許せない人の方が強いけれどね」