石楠花
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side L
「心臓麻痺で死亡……ですか?」
シキの声が聞こえて来て、沈んでいた意識が浮かび上がる。
シキの膝を借りて、数日ぶりの睡眠を貪っていた。私のお腹の上では、また少し大きくなった子供達が頭を乗り上げて昼寝をしている。
流石に4歳児の頭二つ分は重いです。動けません。
視線だけを巡らせてシキの声の方を見る。相手はスコットランドヤードでしょうか?
「そうですか、分かりました」
通信を切ったシキがPDAを操作している。
「あ、エル。おはよう。よく眠れた?」
「はい、まあ……」
倒れた親子ドミノの終点である所のシキはふわりと笑って、起き上がれないね、などと言いながら髪を梳いてくれる。その手の動きにまた微睡が再来する。
「キラ……か」
意識が再び落ちる瞬間のシキの声は随分陰翳を含んでいた。
それから数日、犯罪者の不審死(死因=心臓麻痺)はかなりの数に登っていた。
誰が言い出したのかは分からないがネット上ではキラの名前が付けられて、一部の人々からは崇められる様になっている。
「面白いけれど、命懸けの捜査になる可能性の方が高いね」
「どうでしょう、我々の挑発に乗ってくる様な人物がキラならば、まだ我々にも勝機は有りますよ。それにどんな事があっても、シキには手を出させません。キラが貴女にたどり着く事は不可能です。私が守ってみせます」
「守られなければならないのはエルも、だよ。最悪 Lなんて居なくても世界は廻っていくんだから」
「はい。問題はこの子達ですね」
ニアから借りて(強奪したか?)きたと言うパズルに夢中になっている子供達。
「暫くハウスに預けてみてはいかがですか?」
紅茶を淹れて来たワタリが提案する。
「まあ、ニアやメロ、マットによく懐いている様ですが……」
「ロジャーの話では、最近ハウスの子に混じって授業を受けているとか」
姿が見えない事が多いと思ったら、そんな事をしていたんですか?
「でも、まだ4歳よ?」
「シキさんがそれを仰いますか? あなた方は、あの頃の自分が何もできない子供だったと、そう思いますか?」
穏やかなワタリの言葉にはっとなる。
シキが初めて Lとして我が身を囮に殺人犯を捕らえたのは5歳の時……
可愛いうちの子供達も、どうやら私やシキの血を色濃く受け継いでいるのだろう。思考力、行動力その他諸々。既に幼児の域を超えている。
「楽しそうですよ。ハウスで遊んでいる時の彼等。ハウスの人気者です」
「そうね、今はハウスで皆んなと遊ぶのが1番楽しいみたいだし」
「私が聞いてきます。もしかしたら暫く会えなくなるかもしれない事も含めて、話し合ってみようと思います」
パズルの最後の1ピースを見失った子供達が頭をブンブン振って左右を見ている。
完成間近のパズルの下に隠れたそれを拾い出してやりながら、話しかける私の耳は、ワタリの驚いた様な声を拾った。
「エルも、きちんと父親なのですね」
結局、子供達が両手を上げて喜んだので、暫く親子別居する事に決定しました。
あんまりにも親離れが早いので、私泣きそうです。
それと、マットの部屋に泊まり込むのは許しません。タバコ臭くなります。
「心臓麻痺で死亡……ですか?」
シキの声が聞こえて来て、沈んでいた意識が浮かび上がる。
シキの膝を借りて、数日ぶりの睡眠を貪っていた。私のお腹の上では、また少し大きくなった子供達が頭を乗り上げて昼寝をしている。
流石に4歳児の頭二つ分は重いです。動けません。
視線だけを巡らせてシキの声の方を見る。相手はスコットランドヤードでしょうか?
「そうですか、分かりました」
通信を切ったシキがPDAを操作している。
「あ、エル。おはよう。よく眠れた?」
「はい、まあ……」
倒れた親子ドミノの終点である所のシキはふわりと笑って、起き上がれないね、などと言いながら髪を梳いてくれる。その手の動きにまた微睡が再来する。
「キラ……か」
意識が再び落ちる瞬間のシキの声は随分陰翳を含んでいた。
それから数日、犯罪者の不審死(死因=心臓麻痺)はかなりの数に登っていた。
誰が言い出したのかは分からないがネット上ではキラの名前が付けられて、一部の人々からは崇められる様になっている。
「面白いけれど、命懸けの捜査になる可能性の方が高いね」
「どうでしょう、我々の挑発に乗ってくる様な人物がキラならば、まだ我々にも勝機は有りますよ。それにどんな事があっても、シキには手を出させません。キラが貴女にたどり着く事は不可能です。私が守ってみせます」
「守られなければならないのはエルも、だよ。最悪 Lなんて居なくても世界は廻っていくんだから」
「はい。問題はこの子達ですね」
ニアから借りて(強奪したか?)きたと言うパズルに夢中になっている子供達。
「暫くハウスに預けてみてはいかがですか?」
紅茶を淹れて来たワタリが提案する。
「まあ、ニアやメロ、マットによく懐いている様ですが……」
「ロジャーの話では、最近ハウスの子に混じって授業を受けているとか」
姿が見えない事が多いと思ったら、そんな事をしていたんですか?
「でも、まだ4歳よ?」
「シキさんがそれを仰いますか? あなた方は、あの頃の自分が何もできない子供だったと、そう思いますか?」
穏やかなワタリの言葉にはっとなる。
シキが初めて Lとして我が身を囮に殺人犯を捕らえたのは5歳の時……
可愛いうちの子供達も、どうやら私やシキの血を色濃く受け継いでいるのだろう。思考力、行動力その他諸々。既に幼児の域を超えている。
「楽しそうですよ。ハウスで遊んでいる時の彼等。ハウスの人気者です」
「そうね、今はハウスで皆んなと遊ぶのが1番楽しいみたいだし」
「私が聞いてきます。もしかしたら暫く会えなくなるかもしれない事も含めて、話し合ってみようと思います」
パズルの最後の1ピースを見失った子供達が頭をブンブン振って左右を見ている。
完成間近のパズルの下に隠れたそれを拾い出してやりながら、話しかける私の耳は、ワタリの驚いた様な声を拾った。
「エルも、きちんと父親なのですね」
結局、子供達が両手を上げて喜んだので、暫く親子別居する事に決定しました。
あんまりにも親離れが早いので、私泣きそうです。
それと、マットの部屋に泊まり込むのは許しません。タバコ臭くなります。