サルビア
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「おめでとうございます。身体を大切にして下さい」
ぼんやりと窓の外を眺めていたシキさんに声をかける。
ゆっくり振り返ったシキさんは、柔らかく微笑んで言った。
「うん。エルも、おめでとう。流石に往診では、詳しくは分からないから、やっぱり病院には行かないとみたい」
肩を落としてそう告げるシキさん。よっぽど病院が嫌なんですね。
「付き添います。これからは、無理をせずにゆっくり休んでください。安定期に入ったらイギリスへ帰りましょう。その頃にはイギリスも暖かい季節になっているでしょうし」
シキさんの隣に立ち窓の外を見る。忙しそうに行き交う人々の中に親子連れを見つけて、無性に照れ臭くなった。
「指輪は作らせていたんですが、まだ出来上がっていないんです。何もなくて締まりませんが……
シキ、私の家族になって下さい」
「うん……
エル、私に家族をくれてありがとう。よろしくお願いします」
午後の柔らかな日差しの中で、シキさんが差し出した手を握り返す。
ふと、思いたち左手の薬指に口付けた。
今はこれでーー
暑い夏の日。キラキラとした木漏れ日の差す一室で、私たちは4人家族になった。
男女の双子は、小さいながらもすやすや眠っている。私は生まれたばかりの我が子を見て、その小ささに驚いた。
「本当に、小さいですね」
「そうだね。小さくて、愛おしい、我が子だね」
この2人が生まれて来るまで、それはもう、色々有ったのだ。
シキの状況を知ったワタリが、それはもう驚いたこと。1日ほど使い物にならなかったかと思えば、猛然と新しい発明品の開発に取り組んだりし始めた。
多機能ベビーカーや、見守りカメラその他諸々。ワタリ、生まれてくる前から張り切りすぎです。
シキは、二つ身。正確には三つ身と言うこともあり、伏せっている時間も多く、心配していたのですが。ベットの上で、新しい子供服のブランドを立ち上げたりしていました。
私は、そんなワタリとシキの後始末の様な事をしつつ、今まで通り捜査捜査の毎日でしたが。
何不自由なく暮らせる様、猛然と稼ぎはしました。
ぼんやりと窓の外を眺めていたシキさんに声をかける。
ゆっくり振り返ったシキさんは、柔らかく微笑んで言った。
「うん。エルも、おめでとう。流石に往診では、詳しくは分からないから、やっぱり病院には行かないとみたい」
肩を落としてそう告げるシキさん。よっぽど病院が嫌なんですね。
「付き添います。これからは、無理をせずにゆっくり休んでください。安定期に入ったらイギリスへ帰りましょう。その頃にはイギリスも暖かい季節になっているでしょうし」
シキさんの隣に立ち窓の外を見る。忙しそうに行き交う人々の中に親子連れを見つけて、無性に照れ臭くなった。
「指輪は作らせていたんですが、まだ出来上がっていないんです。何もなくて締まりませんが……
シキ、私の家族になって下さい」
「うん……
エル、私に家族をくれてありがとう。よろしくお願いします」
午後の柔らかな日差しの中で、シキさんが差し出した手を握り返す。
ふと、思いたち左手の薬指に口付けた。
今はこれでーー
暑い夏の日。キラキラとした木漏れ日の差す一室で、私たちは4人家族になった。
男女の双子は、小さいながらもすやすや眠っている。私は生まれたばかりの我が子を見て、その小ささに驚いた。
「本当に、小さいですね」
「そうだね。小さくて、愛おしい、我が子だね」
この2人が生まれて来るまで、それはもう、色々有ったのだ。
シキの状況を知ったワタリが、それはもう驚いたこと。1日ほど使い物にならなかったかと思えば、猛然と新しい発明品の開発に取り組んだりし始めた。
多機能ベビーカーや、見守りカメラその他諸々。ワタリ、生まれてくる前から張り切りすぎです。
シキは、二つ身。正確には三つ身と言うこともあり、伏せっている時間も多く、心配していたのですが。ベットの上で、新しい子供服のブランドを立ち上げたりしていました。
私は、そんなワタリとシキの後始末の様な事をしつつ、今まで通り捜査捜査の毎日でしたが。
何不自由なく暮らせる様、猛然と稼ぎはしました。