サルビア
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side L
私は、自分に自信がある方です。ですが、今日から『100%』と言う言葉は使わないようにします。
シキさんと再会して、1年が経とうとしている。日に日に美しくなってゆくシキさんは、私の心を乱すのが上手い。
叶うならば、(この腕に?)一日中でもシキさんを抱いていたいと思う。
流石にそれは無理なので、次の要望のシキさんと以前の様に(Lとして一緒に難事件を解決して)過ごすことで自分を満たしている。
所が、ここに来て困った事が起こったのだ。
「また、ですか…… やはり一度医者に診てもらったほうが良いのでは?」
身体が丈夫では無いのは、よく分かっている。無理はさせない様に、シテいるつもりだ。
散らばった資料の側で、壁に手を突いて倒れるのを防いでいるシキさんを抱き上げてソファーに運ぶ。
「ただの貧血。大丈夫だよ」
「ですが、ここの所立ちくらみも多いし、先週なんて2回も熱を出したじゃ無いですか……」
そう、諭してみても問題無いと、取り合ってはくれない。
「ならば、健康診断だけでも」
「エルが受けなよ」
「さてはシキさん病院が嫌いとか……」
「うん、嫌い」
開き直りましたね。さて、どうしましょうか。
「ならば、往診してもらいましょう」
「必要ないよ、大丈夫。昔からよくある事だから」
そうですか? 以前より良くなさそうな気がしますが。
「さあ、この話はここまで。それよりもコレ。車のナンバーが割れたよ。別の位置の監視カメラで確認できた」
話を逸らされました。仕方ありません、もう少しだけ様子を見つつ、ワタリに相談しましょう。
正直、今の私は犯人の行動ルートよりも、シキさんの一挙一動を見守るので忙しいです。
ほら、調子良くタイピングをしていた手が止まって、瞼が下がって来ています。
その後少しすると、トンと左側に衝撃があり、寝落ちたシキさんが寄りかかっていました。
貧血、微熱、眠気…… いや、まさか。何を想像した?
そんなはずはない。ワタリの言うところの配慮は毎回きちんとしている。
ただ、それが100%では無いと、言われているのもまた事実。
「……ワタリ、女性の医者を呼んでおいてくれ。シキさんが目を覚ましたら、見てもらえる様待機させろ」
目を覚ましたシキさんに、恨めしそうな顔で裏切り者と言われてしまった。
「裏切り者でも何でも良いですから、兎に角、診察を受けて下さい。後生です」
流石に目の前に医者が居るのに、逃げ出すわけにも行かないと思ったのか、案外すんなりと隣の部屋へ医者と一緒に消えていった。
しばらくして、満面の笑みの医者が隣室から声をかける。
「 旦那様は、奥様からお聞きになって下さいね」
私は、自分に自信がある方です。ですが、今日から『100%』と言う言葉は使わないようにします。
シキさんと再会して、1年が経とうとしている。日に日に美しくなってゆくシキさんは、私の心を乱すのが上手い。
叶うならば、(この腕に?)一日中でもシキさんを抱いていたいと思う。
流石にそれは無理なので、次の要望のシキさんと以前の様に(Lとして一緒に難事件を解決して)過ごすことで自分を満たしている。
所が、ここに来て困った事が起こったのだ。
「また、ですか…… やはり一度医者に診てもらったほうが良いのでは?」
身体が丈夫では無いのは、よく分かっている。無理はさせない様に、シテいるつもりだ。
散らばった資料の側で、壁に手を突いて倒れるのを防いでいるシキさんを抱き上げてソファーに運ぶ。
「ただの貧血。大丈夫だよ」
「ですが、ここの所立ちくらみも多いし、先週なんて2回も熱を出したじゃ無いですか……」
そう、諭してみても問題無いと、取り合ってはくれない。
「ならば、健康診断だけでも」
「エルが受けなよ」
「さてはシキさん病院が嫌いとか……」
「うん、嫌い」
開き直りましたね。さて、どうしましょうか。
「ならば、往診してもらいましょう」
「必要ないよ、大丈夫。昔からよくある事だから」
そうですか? 以前より良くなさそうな気がしますが。
「さあ、この話はここまで。それよりもコレ。車のナンバーが割れたよ。別の位置の監視カメラで確認できた」
話を逸らされました。仕方ありません、もう少しだけ様子を見つつ、ワタリに相談しましょう。
正直、今の私は犯人の行動ルートよりも、シキさんの一挙一動を見守るので忙しいです。
ほら、調子良くタイピングをしていた手が止まって、瞼が下がって来ています。
その後少しすると、トンと左側に衝撃があり、寝落ちたシキさんが寄りかかっていました。
貧血、微熱、眠気…… いや、まさか。何を想像した?
そんなはずはない。ワタリの言うところの配慮は毎回きちんとしている。
ただ、それが100%では無いと、言われているのもまた事実。
「……ワタリ、女性の医者を呼んでおいてくれ。シキさんが目を覚ましたら、見てもらえる様待機させろ」
目を覚ましたシキさんに、恨めしそうな顔で裏切り者と言われてしまった。
「裏切り者でも何でも良いですから、兎に角、診察を受けて下さい。後生です」
流石に目の前に医者が居るのに、逃げ出すわけにも行かないと思ったのか、案外すんなりと隣の部屋へ医者と一緒に消えていった。
しばらくして、満面の笑みの医者が隣室から声をかける。
「 旦那様は、奥様からお聞きになって下さいね」