イベリス
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二日ほど滞在したエルは、名残惜しそうにワタリの運転する車に乗り込んだ。
「本当に、一緒には行かないんですか?」
何処か恨めしそうな表情さえしている。
「Lの仕事はまた一緒にやるよ。ネット環境のお陰で、現地に居なくても捜査出来るのは本当にありがたいよね」
Lとコイルとドヌーヴをエルとワタリと私の3人で回す様にと、自然と決まった。
この所の依頼金の高騰にケリーが及び腰になっていたから、丁度良かったのかもしれない。
ケリーは、オリバーの元で執事の修行をしながら、ワタリの下請けの様な仕事をこなしてもらう事になった。
「私はどうやら独占欲も強い様なので、シキさんの一人暮らしは心配でなりません。やはり一緒に」
「今まで一人暮らし出来ているから大丈夫。雪が降り出す頃には合流しますから、それで納得してください。直ぐに家を空けるわけには行かないの」
何とかエルを説得して送り出す。
今日エルを迎えに来たワタリが、防犯用品や緊急連絡が出来る物を大量に置いていってくれた。
お茶をするほどの短時間で、携帯にも何か細工をしてくれたらしい。
取りあえず、Lにも復帰する事になったわけだし、Lの抱えている仕事を確認しようかと、家に入ったが、砂糖などの甘いものが家に一切残っていない事に気がついて、買い出しに行く事にした。
これからは砂糖などの甘味のストックを多めに用意しておこう。
寒さが強くなり、雪が降り出す前にエルの滞在先へと向かう。
気を遣って温暖な気候の場所に滞在してくれているエルは、ああ見えて気遣いの人だ。
それから半年ほど、お互いに行ったり来たりしながら、昔のように一緒に事件に挑んだ。
座る私の後ろから、あの長身を丸めてモニターを見るエル。本当に、隣に座れば良いのにね。
ただ、私達の関係が変わってからは、それほど緊迫していない場面では背後から覆い被さる様にしながら、モニターを見ることもある。
多分、エルなりに甘えているのだと思う。
だらんと肩にかかる重みは、大型の猫科の動物が背中で脱力している様な感じた。エルの跳ねた髪が顔に当たりくすぐったい。
そうやって過ごしていくなか、Bことビヨンドがハウスを出て行ったらしい。何の連絡もなく突然の事だった。ハウスの子供が亡くなってしまうと言う事件もあり、ワイミーズハウスはLの後継を育てるための施設からの方向転換を迫られた。
優秀な者を集めて高度な教育を施しつつも、必ずしもLを目指さなくても良い。
そう、方向転換したハウスには、以前の様な子供たちの爛漫な笑い声が戻って来た様だ。
「エルも、シキさんも今のところ安定してLの仕事をして下さっていますから、後継者の育成はそれほど急がなくても大丈夫でしょう」
……思えば、ワタリが1番食えない人物なのかも知れない。
「本当に、一緒には行かないんですか?」
何処か恨めしそうな表情さえしている。
「Lの仕事はまた一緒にやるよ。ネット環境のお陰で、現地に居なくても捜査出来るのは本当にありがたいよね」
Lとコイルとドヌーヴをエルとワタリと私の3人で回す様にと、自然と決まった。
この所の依頼金の高騰にケリーが及び腰になっていたから、丁度良かったのかもしれない。
ケリーは、オリバーの元で執事の修行をしながら、ワタリの下請けの様な仕事をこなしてもらう事になった。
「私はどうやら独占欲も強い様なので、シキさんの一人暮らしは心配でなりません。やはり一緒に」
「今まで一人暮らし出来ているから大丈夫。雪が降り出す頃には合流しますから、それで納得してください。直ぐに家を空けるわけには行かないの」
何とかエルを説得して送り出す。
今日エルを迎えに来たワタリが、防犯用品や緊急連絡が出来る物を大量に置いていってくれた。
お茶をするほどの短時間で、携帯にも何か細工をしてくれたらしい。
取りあえず、Lにも復帰する事になったわけだし、Lの抱えている仕事を確認しようかと、家に入ったが、砂糖などの甘いものが家に一切残っていない事に気がついて、買い出しに行く事にした。
これからは砂糖などの甘味のストックを多めに用意しておこう。
寒さが強くなり、雪が降り出す前にエルの滞在先へと向かう。
気を遣って温暖な気候の場所に滞在してくれているエルは、ああ見えて気遣いの人だ。
それから半年ほど、お互いに行ったり来たりしながら、昔のように一緒に事件に挑んだ。
座る私の後ろから、あの長身を丸めてモニターを見るエル。本当に、隣に座れば良いのにね。
ただ、私達の関係が変わってからは、それほど緊迫していない場面では背後から覆い被さる様にしながら、モニターを見ることもある。
多分、エルなりに甘えているのだと思う。
だらんと肩にかかる重みは、大型の猫科の動物が背中で脱力している様な感じた。エルの跳ねた髪が顔に当たりくすぐったい。
そうやって過ごしていくなか、Bことビヨンドがハウスを出て行ったらしい。何の連絡もなく突然の事だった。ハウスの子供が亡くなってしまうと言う事件もあり、ワイミーズハウスはLの後継を育てるための施設からの方向転換を迫られた。
優秀な者を集めて高度な教育を施しつつも、必ずしもLを目指さなくても良い。
そう、方向転換したハウスには、以前の様な子供たちの爛漫な笑い声が戻って来た様だ。
「エルも、シキさんも今のところ安定してLの仕事をして下さっていますから、後継者の育成はそれほど急がなくても大丈夫でしょう」
……思えば、ワタリが1番食えない人物なのかも知れない。