イベリス
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普段あまり饒舌とは言い難いエルが、どこで何をしたとか、フィンランドは寒かったが極光が美しかったとか、少し前に解決した事件が中々面白かった事などを話す。
ビヨンドにも会ったそうだ。余りにも似ていなかったのが、残念極まりないとか。
私もこの家の事、コイルやドヌーヴの事、エマが結婚した事など、離れていた時間を埋める様に語り合った。
気が付けば夜の7時。
「泊まってく?」
夕飯の準備をしながら、ワタリがワイミーズハウスへ出向いている事を聞いてエルに問いかける。幸いこの家にはゲストルームもいくつかあるし。
エルは特に返事をしなかったが、夕食は一緒に取るつもりらしい。冷蔵庫から出したミネラルウォーターを2つのグラスに注いでいた。
「どうせなら、ワインも開けようか。そう言えば一緒にお酒を飲んだ事無かったね。エルはアルコール大丈夫?」
「ワイン程度なら、それ程酔いません。限界まで飲んだことがないので分かりませんが、強い方だと思います」
ならばと、オリバーが誕生日に送ってくれたとっておきを開ける。
「一人暮らしだと中々飲む機会無いから」
エルも選り好みはするものの、一緒に食事を取りデザートのアイスを食べ片付けを終えると、またソファーへ戻り話に花を咲かせた。
「そう言えば、エルの誕生日明日だね。何か欲しいものある?」
キョトンとした顔をしてから、棚の上に置かれたノートパソコンに視線を送るエルを見て微笑む。
「アレは元々Lに送ろうかと思っていたデータ。
距離を置くと決められた以上こちらから接触するのはナシでしょう?
でも、連絡先も知らせて来てくれたから、そろそろ大丈夫かなぁと思ってまとめたもの。
まあ、訪ねて来るとは思ってなかったから誕生日に合わせて送信しようかとは思っていたけれど」
明日ケーキでも焼こうか? それともフルーツタルトが良いかなぁ。秋だし栗を使ったお菓子も良いかもしれない。
「ね? 何が良い?」
あれこれ考えながら、もう一度尋ねる。
「それは、ーー何でも良いんですか?」
やっぱりここは王道のショートケーキかなぁなんて考えながら、エルの問いに答える。
「なんでも良いよ? そんなに大したものは作」
「シキさんが欲しいです」
言葉の途中で被せる様にして、答えたエル。なんかとんでもないことを言いませんでしたか?
「シキさんが欲しいです」
二度言った!
「好きなんです。貴女のその鈍いところも、優しいところも、強いところも、その声も笑顔も……簡単に抱き潰してしまえそうな、その身体も。全て私のものにしたいんです。ーー何でもくれると言うならシキさんが良いです。他のものはいりません」
ビヨンドにも会ったそうだ。余りにも似ていなかったのが、残念極まりないとか。
私もこの家の事、コイルやドヌーヴの事、エマが結婚した事など、離れていた時間を埋める様に語り合った。
気が付けば夜の7時。
「泊まってく?」
夕飯の準備をしながら、ワタリがワイミーズハウスへ出向いている事を聞いてエルに問いかける。幸いこの家にはゲストルームもいくつかあるし。
エルは特に返事をしなかったが、夕食は一緒に取るつもりらしい。冷蔵庫から出したミネラルウォーターを2つのグラスに注いでいた。
「どうせなら、ワインも開けようか。そう言えば一緒にお酒を飲んだ事無かったね。エルはアルコール大丈夫?」
「ワイン程度なら、それ程酔いません。限界まで飲んだことがないので分かりませんが、強い方だと思います」
ならばと、オリバーが誕生日に送ってくれたとっておきを開ける。
「一人暮らしだと中々飲む機会無いから」
エルも選り好みはするものの、一緒に食事を取りデザートのアイスを食べ片付けを終えると、またソファーへ戻り話に花を咲かせた。
「そう言えば、エルの誕生日明日だね。何か欲しいものある?」
キョトンとした顔をしてから、棚の上に置かれたノートパソコンに視線を送るエルを見て微笑む。
「アレは元々Lに送ろうかと思っていたデータ。
距離を置くと決められた以上こちらから接触するのはナシでしょう?
でも、連絡先も知らせて来てくれたから、そろそろ大丈夫かなぁと思ってまとめたもの。
まあ、訪ねて来るとは思ってなかったから誕生日に合わせて送信しようかとは思っていたけれど」
明日ケーキでも焼こうか? それともフルーツタルトが良いかなぁ。秋だし栗を使ったお菓子も良いかもしれない。
「ね? 何が良い?」
あれこれ考えながら、もう一度尋ねる。
「それは、ーー何でも良いんですか?」
やっぱりここは王道のショートケーキかなぁなんて考えながら、エルの問いに答える。
「なんでも良いよ? そんなに大したものは作」
「シキさんが欲しいです」
言葉の途中で被せる様にして、答えたエル。なんかとんでもないことを言いませんでしたか?
「シキさんが欲しいです」
二度言った!
「好きなんです。貴女のその鈍いところも、優しいところも、強いところも、その声も笑顔も……簡単に抱き潰してしまえそうな、その身体も。全て私のものにしたいんです。ーー何でもくれると言うならシキさんが良いです。他のものはいりません」