イベリス
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抱きついたまま離れないエルを連れて、リビングへと向かう。
また少し、背が伸びたね。隈が酷くなってるよ。変わらない?そうかなぁ。
当たり障りのない会話を続け、ソファーへ腰掛けると、ようやく離れてくれた。
うん? 何のそ座り方。
「行儀良くないのは分かっています。でも、こうしていないと落ち着かないんです」
妙に堂々と言うエルに笑ってしまう。日本風に、土足禁の家にしておいて良かったと思う日が、こんなに早く来ようとは。
「そうそう。エル誕生日プレゼントありがとう」
「いえ、御礼を言われるほどのものでは」
お茶を入れるから、と断りつつ隣のキッチンへ向かう。何かお茶請けになるものあるかなぁ……
「そうだ、私もエルに誕生日プレゼント用意しようと思ってたんだけれど」
お湯が沸くまでの時間を使って、書斎からノートパソコンを持ってきてエルの前で一つのファイルを開く。
「一つはこれ、Lの仕事に役に立つと思って」
ファイルを送ろうかと思ったけれど、エルが来たのなら見せてしまったほうが早いし安全だ。
所謂、Lを狙う者たちのブラックリストだ。
「現在進行形で、Lの事を狙っているから気をつけて?」
眼球だけを動かして、器用にデータを覚えているエルにまた笑いが込み上げる。随分人間離れした人に育っちゃったなぁ。
猫背も健在の様だし……
お湯が沸いたので紅茶をいれて、シュガーポットとオレンジチョコレートをお茶請けにリビングに運ぶ。
ノートパソコンは既に閉じられて、脇に寄せられていた。
「甘いもの、これぐらいしかないんだけど、食べれる?」
エルならオレンジチョコレートのチョコレートだけ剥がして食べそう。オレンジも砂糖使って甘めのドライフルーツにしてあるんだけど……
以前の様に、飽和しきれない程の砂糖を入れた紅茶を飲んだエルは、恐る恐るオレンジの部分を口にした。
手が進んでいる様だから気に入ったのかな?
向かいのソファーに腰掛け、紅茶を一口飲んだ。
「リスト、ありがとうございます。後でワタリと共有します」
うん、そうして下さい。
「エラルド・コイル。ドヌーヴ」
ん? もうそこまで気がついたの? 流石としか言いようがないなぁ。
「以前にも言ったはずです。シキさん。『あなたの事が好きなので、隠し事をされると悲しいです』と」
「隠していたわけではないよ。言ってなかっただけ」
「詭弁ですよ、それは」
「だって、エルもワタリも勝手に決めて勝手にいなくなってしまうんだもの。私だって好きにする権利はあるわ。大体、私が大人しく守られている様なタイプに見える?」
「外見だけなら、申し分なく。か弱くて、可憐で、美しい女性に見えますよ」
見た目の話しじゃないよ……
「何のために、離れたと思ってるんですか。貴女を危険な目に合わせたくないから、こうして距離を取ったんです。私だって好き好んで離れた訳ではありません。
できる事なら、ずっと一緒に貴女の隣でLとして一緒に捜査をしたかった。……一人ではつまらないです」
そうだね、一人では寂しいね。
「シキさんだって、引き留めてはくれなかったでしょう?」
「良い機会だと思ったからね。エルは、エル一人の視線で世界を見たほうが良いと思ったから、引き留めなかった。この一年半の事を聞かせて?」
また少し、背が伸びたね。隈が酷くなってるよ。変わらない?そうかなぁ。
当たり障りのない会話を続け、ソファーへ腰掛けると、ようやく離れてくれた。
うん? 何のそ座り方。
「行儀良くないのは分かっています。でも、こうしていないと落ち着かないんです」
妙に堂々と言うエルに笑ってしまう。日本風に、土足禁の家にしておいて良かったと思う日が、こんなに早く来ようとは。
「そうそう。エル誕生日プレゼントありがとう」
「いえ、御礼を言われるほどのものでは」
お茶を入れるから、と断りつつ隣のキッチンへ向かう。何かお茶請けになるものあるかなぁ……
「そうだ、私もエルに誕生日プレゼント用意しようと思ってたんだけれど」
お湯が沸くまでの時間を使って、書斎からノートパソコンを持ってきてエルの前で一つのファイルを開く。
「一つはこれ、Lの仕事に役に立つと思って」
ファイルを送ろうかと思ったけれど、エルが来たのなら見せてしまったほうが早いし安全だ。
所謂、Lを狙う者たちのブラックリストだ。
「現在進行形で、Lの事を狙っているから気をつけて?」
眼球だけを動かして、器用にデータを覚えているエルにまた笑いが込み上げる。随分人間離れした人に育っちゃったなぁ。
猫背も健在の様だし……
お湯が沸いたので紅茶をいれて、シュガーポットとオレンジチョコレートをお茶請けにリビングに運ぶ。
ノートパソコンは既に閉じられて、脇に寄せられていた。
「甘いもの、これぐらいしかないんだけど、食べれる?」
エルならオレンジチョコレートのチョコレートだけ剥がして食べそう。オレンジも砂糖使って甘めのドライフルーツにしてあるんだけど……
以前の様に、飽和しきれない程の砂糖を入れた紅茶を飲んだエルは、恐る恐るオレンジの部分を口にした。
手が進んでいる様だから気に入ったのかな?
向かいのソファーに腰掛け、紅茶を一口飲んだ。
「リスト、ありがとうございます。後でワタリと共有します」
うん、そうして下さい。
「エラルド・コイル。ドヌーヴ」
ん? もうそこまで気がついたの? 流石としか言いようがないなぁ。
「以前にも言ったはずです。シキさん。『あなたの事が好きなので、隠し事をされると悲しいです』と」
「隠していたわけではないよ。言ってなかっただけ」
「詭弁ですよ、それは」
「だって、エルもワタリも勝手に決めて勝手にいなくなってしまうんだもの。私だって好きにする権利はあるわ。大体、私が大人しく守られている様なタイプに見える?」
「外見だけなら、申し分なく。か弱くて、可憐で、美しい女性に見えますよ」
見た目の話しじゃないよ……
「何のために、離れたと思ってるんですか。貴女を危険な目に合わせたくないから、こうして距離を取ったんです。私だって好き好んで離れた訳ではありません。
できる事なら、ずっと一緒に貴女の隣でLとして一緒に捜査をしたかった。……一人ではつまらないです」
そうだね、一人では寂しいね。
「シキさんだって、引き留めてはくれなかったでしょう?」
「良い機会だと思ったからね。エルは、エル一人の視線で世界を見たほうが良いと思ったから、引き留めなかった。この一年半の事を聞かせて?」