黄色いヒヤシンス
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結論からいうと、コイルもドヌーヴもその正体はシキさんである可能性が非常に高い。
探偵コイルの調査を始めて一年と三ヶ月。ドヌーヴの調査を始めて五ヶ月。
そしてシキさんと別れてから約一年半。
「また私に内緒でこんな事を始めていたなんて、本当に目が離せない人ですね」
ワタリと二人調査結果を突き合わせてため息を溢す。
「シキさんを危険から遠ざけるために、こうしてエルと二人彼方此方を転々としながら過ごしてまいりましたが……」
「はい。あの人は自ら危険に首を突っ込んで、さらには私たちを守っていてくれたみたいです」
これでは、私たちの恰好がつかないでは無いですか。
コイルやドヌーヴへの依頼の中に、何件も有ったLの調査依頼。
適当な情報を与えて、金を巻き上げ、挙げ句の果てに潰された組織は既に1ダースを超えていた。
「流石としか言いようがありませんね」
「Lが、いつかコイルやドヌーヴの事を暴くとは考えなかったのでしょうか?」
私の問いに、ワタリは懐かしい(ワイミーさんだった頃によく見せた笑顔で)答えた。
「エルならばシキさんにいつか辿り着くと、シキさん自身分かってらしたのでは無いですか? そして、エルが徒にこの事実を外部に向けて公表しない事も」
私は唯『そうか』としか言えなかった。
ずっと、離れてしまったと思っていた。そうする事でシキさんを危険から遠ざける事が、唯一守るための手段であると思っていた。
実際それは間違いでは無い。
シキ・ローレンスはイギリスではそれなりに有名人だ(上流階級では)。貴族や名士の横の繋がりの凄さは楽観視できない。
私と違って、外部との関係を簡単に断てない以上、身の安全のためには、犯罪者から狙われる様な立場にいるべきではないのだ。
なのに……
「シキさんは、ずっと隣を歩んでくれて居たんですね……」
名を変えて、その姿を隠して、それでもずっとLであり続けてくれたのだ。
そして、私のさらに上をいく方法でLである、エルを守ってくれていたのだ。
窓の外を見ると、大通りの街路樹が紅葉を始めていた。
唐突に、シキさんと連絡を取ろうと思った。
さて、連絡を取ろうと思ったのは良いが、きっかけが無い。
アメリカから日本へと移動した私は、ワタリと共に京都に来ていた。ふらりと散歩に出掛けた先の古い構えの店に懐かしい星を発見した。
金平糖だ。
そう言えば、もうすぐシキさんの誕生日だ。店の奥に掛けてあったカレンダーを見て、私は引き寄せられる様に金平糖を購入した。
足早に滞在しているホテルへと戻ると、ワタリに金平糖を渡し、シキさんの誕生日に合わせて届けてほしいと頼んだのだった。
探偵コイルの調査を始めて一年と三ヶ月。ドヌーヴの調査を始めて五ヶ月。
そしてシキさんと別れてから約一年半。
「また私に内緒でこんな事を始めていたなんて、本当に目が離せない人ですね」
ワタリと二人調査結果を突き合わせてため息を溢す。
「シキさんを危険から遠ざけるために、こうしてエルと二人彼方此方を転々としながら過ごしてまいりましたが……」
「はい。あの人は自ら危険に首を突っ込んで、さらには私たちを守っていてくれたみたいです」
これでは、私たちの恰好がつかないでは無いですか。
コイルやドヌーヴへの依頼の中に、何件も有ったLの調査依頼。
適当な情報を与えて、金を巻き上げ、挙げ句の果てに潰された組織は既に1ダースを超えていた。
「流石としか言いようがありませんね」
「Lが、いつかコイルやドヌーヴの事を暴くとは考えなかったのでしょうか?」
私の問いに、ワタリは懐かしい(ワイミーさんだった頃によく見せた笑顔で)答えた。
「エルならばシキさんにいつか辿り着くと、シキさん自身分かってらしたのでは無いですか? そして、エルが徒にこの事実を外部に向けて公表しない事も」
私は唯『そうか』としか言えなかった。
ずっと、離れてしまったと思っていた。そうする事でシキさんを危険から遠ざける事が、唯一守るための手段であると思っていた。
実際それは間違いでは無い。
シキ・ローレンスはイギリスではそれなりに有名人だ(上流階級では)。貴族や名士の横の繋がりの凄さは楽観視できない。
私と違って、外部との関係を簡単に断てない以上、身の安全のためには、犯罪者から狙われる様な立場にいるべきではないのだ。
なのに……
「シキさんは、ずっと隣を歩んでくれて居たんですね……」
名を変えて、その姿を隠して、それでもずっとLであり続けてくれたのだ。
そして、私のさらに上をいく方法でLである、エルを守ってくれていたのだ。
窓の外を見ると、大通りの街路樹が紅葉を始めていた。
唐突に、シキさんと連絡を取ろうと思った。
さて、連絡を取ろうと思ったのは良いが、きっかけが無い。
アメリカから日本へと移動した私は、ワタリと共に京都に来ていた。ふらりと散歩に出掛けた先の古い構えの店に懐かしい星を発見した。
金平糖だ。
そう言えば、もうすぐシキさんの誕生日だ。店の奥に掛けてあったカレンダーを見て、私は引き寄せられる様に金平糖を購入した。
足早に滞在しているホテルへと戻ると、ワタリに金平糖を渡し、シキさんの誕生日に合わせて届けてほしいと頼んだのだった。