1章
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「そうだ京都に行こう」
そう言い出したのは私だった。
「宿は……まさか?」と、口元をヒクヒクさせてゼロが聞いてくるものだから私はニンマリと笑う。
「実は予約を前から取ってたんだ。2人分」
「……やっぱり」
「何事もチャレンジ!」
「チャレンジし過ぎだ、お前の場合は」
という会話をしながら、いざ新幹線に乗ってやって来ました。
修学旅行で一度は行ったことがある京都!
修学旅行だと時間に追われて楽しめなかったし、逆に行ったことがあるから~と大人になった後でも足を運んでいなかった場所でもある。
だからゼロと行きたかった。
「行きたい店あるんだよね~」
「どこだ?」
「ここなんだけど……」
と言ってマップを見せると、ゼロは「ああここか。ならこっちの方が京都の見れる景色が多くて楽しいぞ」と、この世界の住人ではないのに教えてくれた。
おお! 流石日本の恋人!
確かに名探偵コナンの世界って、東京以外は同じだもんなあ。
♦
ところ変わって私たちは京都名物の宇治かき氷を食べに来ていた。
きめ細やかな氷なので食べても頭が痛くならない。
宇治抹茶たっぷりのかき氷美味しい!
ゼロも抹茶だった。
ちなみにゼロは、店員のお姉さんにサービスとしてかき氷の量が1.5倍である。なにそれ羨ましい。さすがイケメンフェイス。
途中、外国人観光客から英語で話しかけられたけど、よく分からなくて「あ、あいきゃんのっと、すぴーく、イングリッシュ」と言ってしまった。
すると隣でプッと吹き出すゼロ。体をプルプルとふるわせていたので、ムカついたので足を踏んでやった。だけど痛くも痒くも無いのだろう。
目の前の外国人は「Are you okay?」と聞いてくる。私それなら分かるよ。『大丈夫?』だっけ。
えーーっと……。
……なんて考えているうちにゼロが1歩前に出た。
「If you are in trouble, I will answer it.(お困りなら僕が答えますよ)」
……喋れるなら最初から喋ればいいのに。
なんて意地悪なんだ、この男は。
そのあと宿に帰るまでプンスコ状態の私を、ゼロはくすくすと笑いながら謝ってくるのであった。