1章
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家に帰って夕飯を作って貰う。
まるで私は母親の料理を待つ子供みたいだった。
ダメ人間になりそう。
ゼロが作ってくれたのはオムライスとハムサンドだった。ハムなんて買ってあったっけ???って思ったら「あっちの世界で作ってたからこっちでも作りたかった」とのこと。だからゼロがいつの間にかハムを買ったとか。なるほど。アムサンドですかい。
もちろん美味しく頂いた。
隠し味がいい感じに出てると思う。
食べ終わるとレシートを出された。
しかも唯のレシートじゃない。なんか古びて所々シワクチャになったやつ。
いつの時代の???
そう思って、日付を見たら、数十年も前のレシートだった。
そして裏を見れば『マッサージ券』と何やら見た事のある筆跡が…………って、私の文字じゃんか。
その下には「安眠コース」とも書いてある……。
もしや、もしかしなくても???
「私が昔にゼロに渡したやつだったりして……」
「ああ。その通りだ」
「なんで持ってるの!?!?」
いや普通にレシートだったら捨てるでしょ!?!?
なんか嬉しい……けど捨てなかったゼロに驚きすぎる。
ゼロは当然だろと笑っていたが、私には不必然に見えた。
しょうがない。
時効は過ぎてるはずだが、やってやりますか。
「ハルさん、行っきマース」
アムロ・レイの真似をして、敷き布団をリビングに持ってきてゼロを転がした。
手始めに腰を揉もうとしたが……なんだこれ。
鉄骨????あなた鉄骨が入ってるの???
硬すぎる腰に嫌気が指したので、肩の方に手を忍ばせる。
……が、案の定肩の方も合金のように硬かった。
肩パットでも入ってるん???
揉んでいるうちに、ちょっぴり眠くなってくる。
ゼロもどうやら眠いらしい。
数十分揉むと、すぅすぅと寝息が聞こえてきた。
ゼロは眠ったらしい。マジかよ公安どこいった。
それでも起きる気配はない。あ、やばい。
私も……ね、そ……う……。
●
腰に違和感がありながらも起き上がると、目の前には胸元がはだけたゼロが居た。「んぅ……」と色気ある古谷ボイスが聞こえてくる。
「まだ……ダメだ」
へ?なにが?
と、思ったのも束の間。腕を引っ張られて抱き締められながら、また眠られた。
やばいんですが。会社なんですが。
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙
8時過ぎてるぅ!!!!!
♦
数時間後、会社に「男友達に引っ張られてました」とも言えるはずもなく、素直に寝坊したことを伝えた。
ゼロに全力で謝られた。