ツイステ夢 短編集
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気付いたら、あのゲームのとあるキャラに生まれ変わっていた。姿形も同じの。
ただし人間になれる便利な機能付きみたい。クシャミしたら勝手になった。
もう一回出たら戻っちゃったけど。
というのが、数十分前の出来事である。
今は今だ。
[chapter:グリムになったけどなんかちょっと違う]
「グリムだっけ? ゲームより可愛くないけどよろしくね」
「えっ、ごめんなさい」
ピキリ、パキリと少女の笑顔を固まらせたのは間違いなく私だよ!
まあまあそんな怒りなさんなって。何が面白くて、私がグリムなんだよって話だ。ねっ、監督生ちゃん。
私に気づかず独り言でハーレム作りたいと言った、この監督生ちゃんにペコリと頭を下げる。
おったまげー! な新しい人生が最初からクライマックスってどういうことですかね神様。
ハードモードな始まりかたをしたんだから自分勝手に生きてもいいよな? ウンイイヨー(裏声) ほぉーら、オッケーしてくれた。
てことで私は自由に生きるぞ監督生ちゃん。自由勝手でほんとゴメンよ。
ここで気付いたというか気付かせたと思うが、ここに居る今現在のグリムはグリムだけどグリムじゃない。
グリムに成り代わったグリムなんだ。おっとグリムのゲシュタルト崩壊がグリムによって起きそう。
よせやいグリム。お前の名前は支部とかでよくグリルとか入力されてるさ。……考えたら腹減ったな。
とりあえず固まったままの監督生を置いてきた。
テクテクと学園内を歩く。うーん? 出口は何処だろうかと探索モードに変更でっせ。敬礼のような形でキョロキョロしているといつの間にか人が多い所に入ってきていた。
なんだか嫌な予感がしなくもないけど何もしないよりはいいよね! どこからか「二足歩行の猫!?」と悲鳴やカメラ音が聞こえてくるけど知ーらない。
けどカメラ、おめーはダメだ。イラッとしたら炎が口からちょびっとだけ出る。あ、これ使えるかも。と思って肉球に炎をくっ付けて「1000マドルです」と書いた。
そしたら金がどんどん飛んできた。うははははは!! もっともっと金を持ってこいやぁ!!
「な、なんですかあの猫は!!」
マドルシャワーを浴びてニマニマしてたら突然怒鳴り声が聞こえてきた。なんだっけこの眼鏡の人……。えーっと、アムール州みたいな名前だった気がする。
「ムッシュ、アムール州?」
「は!? アズールですけど!?」
「あちゃー。惜しかったかぁ」
「全然惜しくないしもはや人名でも無いですが??」
「そんな怒んなって。可愛い顔が最悪になるゾ♥️」
「なんだこの猫、なんだこの猫、なんだこの猫」
「あっは、アズールが壊れたぁ~」
と、タレ目な……えーっと。
「フライド・チキンっていう、フライドさん?」
「殺す」
いきなりの殺害予告に戦いていると、そのとき扉を開ける音が大きく響いた。つかつかと見覚えのある男と女がこちらに来ていた。あ、監督生ちゃんと学園長じゃん。それと同時にある人も目に映った。
今の状況に驚きを隠さないものの、ゆっくりと周囲を見渡している人物。その姿を見つけた瞬間に私は走り出した。眼鏡の付いた顔に向かって。
「ごろにゃーん!」
「うわっ!? ……なんだ?」
なんて言いつつも両手で受け止めてくれる人物に頬っぺたをすりすりする。次に肩に移動した。
うっほぉヤバイ。これだから眼鏡イケメンは最高なんだ!! 会いたかったぜ前世の推し!!! そう!前世の推しとはトレイのことである!
私は監督生の猫にはならん!! あたい、トレイの使い魔になる!!
すりすりしていると、いつの間にか学園長が居た。
「おや? その使い魔は貴方のですか?」
「そうです!!!」
「俺に聞いてるのに。面白い奴だな」
ふは、と失笑するトレイに語彙力が爆発した。なんだこのイケメンかわいいぞ。破壊力を持ったはにかむ姿を見た私は学園長にお願いした。
「トレイ限定で従順になるんでokしてください!!」
「しかし3年からというのは、」
「ごろにゃーん!」
「ゆ、るしましょう。その前に触ってもいいですか?」
いいともいいとも。トレイの使い魔になれるんなら!! ふはははは!!! 監督生がとても驚いた顔で見ていたので、私は笑っておいた。
それが監督生のトラウマになるとは今は神のみぞ知る。
●
「あの女の子、最近悪口ばかりなんだよなぁ…」
そう言ってこちらを向くエーデュースににんまりと笑う。
「ち、ち、ち。分かってないなぁ。嫌よ嫌よも好きの内って言うじゃん! だゾ!」
「お前のそのポジティブぶりと謎の語尾が変わってなくて安心したわ」
「それは良かった。だゾ!」
「エース、もはや安定剤だ」
エーデュース達が目をつむって私に祈りを捧げ始める。それに「もっと崇めたまえ!!」と高笑いしていると、頭をこつかれた。
このこつき方は!!!
「トレイ様!!」
「なあ、トレイ先輩まじで何食わしたの?」
そこでトレイ先輩がピタリと止まる。
「うーん? 最近あげたのは●ゅーるかなぁ」
え、嘘。トレイ様への愛はちゅー●なんぞで作られた愛ではないぞ!!
トレイ様に憤慨していると「あ、そういえば」とエースが思いついた顔をする。
「グリムお前なんかしたのか? アズール先輩がさっき呼んでた」
ぴくり、と己の手が止まる。
思い出すのは数時間前の記憶。
モストロ・ラウンジの料理を食べたくて行ってみたら閉店しており、しかしそこで私はとあるものを見てしまったのである。
それは______汚れだ。
一度見てしまったら、ずっと気が取られるこの現象に名前を付けたい。
という訳で、魔法の本を見て真っ先に覚えた清掃魔法を使いながらピカピカにした。
結果、新築みたいになった。魔法やべぇな! くらいにしか感想がわかない。
勝手にやらかしたと思ったので逃げようとしたとき、あのフライドチキンに首根っこを掴まれたのである。
『あれぇ? 次あったら殺すって言ったよねぇ』
あ、違った。このセリフじゃなくてだな。
『うっわ。人様の寮を勝手に掃除してたの? 優しいねぇ』
……なんか変わらん。褒められたと思ってお礼を言ったら数分は肩震わせてたな。
とりあえず、他の人たちを呼びに行ったフライドチキンに待っててと言われたが、待ってと言われて素直に待つ奴が居るわけがない。
「___と言う訳です」
「いやどういうことだ」
「トレイ様、真顔はやめて。お顔綺麗」
「え、…ん? ありがとう?」
「余計に困惑するからやめろグリム」
「そうだぞグリム」
なにその仲良しな二段活用。
という感じで、私はあの水戸黄門もどき達に追われる身となったのであった。
【人物紹介】
グリム
好き放題。いつか痛い目を見る。たぶん。
でもその痛い目のエピソードはグリムが炎で燃やした。
監督生
知識ありトリップ人。
一応苦労人(?)の枠にいる。
監督生推し本当にごめんなさい。
トレイ
(トレイ)
エーデュース
時々猫グッズを買っては無残に爪とぎにされてる。
けど癒やしなんだよなぁ…!
なんだかんだ言って甘えてくれる成り代わりグリムが好き。
【独り言】
思ったけどグリムの耳から出てる炎とイデアの髪の毛はどっちが火力強いんだろ。
てか、あれって炎なの?? 火なの??
炎なら無人島生活で最強過ぎん???
作者、何故かガチャでイデア(一番はレオナさん)に嫌われてるからSRどころかRも来ないしエピソード見れなぁぁぁいんだぁぁ(泣)
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(号泣)