まさか本物になるとは思わないじゃない
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センゴクは冷や汗が止まらず、息をのんでいた。
無論、目の前に鎮座している火拳のエースが怖いからでは無い。むしろその逆……後方からとてつもない速さでやってくる畏怖のナニカ。
バッ!!と後ろを振り向いた時には既に遅く、……見た事のない大きな黒いものが視界全体を覆った。いや違う……、これは化け物の足だ!!!!! 驚いて、1歩2歩下がってしまう。化け物は威圧感のある瞳でギョロりと見下ろしてきた。
《我が直々に挨拶することを喜びに思え》
センゴクは息が出来なかった。否、止めていた。
《ふ……我の御身がそんなに戦慄が走るか?
安心せい……事はすぐに終わる》
そのとき吐き出されるは、センゴクの詰まった息。フゥフゥと、肺がやっと動き始める。とてつもない威圧感……まさか覇王色の覇気か? と、考えたくもない最悪の考えが広がっていく。
「お前は……何者だ?」
喉を震わせて、やっとのこと喋れたのはそれだけだった。センゴクは恐る恐るといった形で見上げると、黒い鱗に覆われたその怪物は面白いとでも言うかのように目を細める。
《我は……天竜人なり》
________全世界に震撼が走った。
残念なことに、
副音声など聞こえない世界である。