【FF14】メイドさんの夢旅行
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──オールド・シャーレアンの書庫、あるいは禁書庫に潜り込み、自分と同じ力を持つ人物を調べること。
アトラはその一文を確認し、日記帳をパタンと閉じた。
目の前に広がる景色は、円形の部屋の壁一面にぎっしりと並んだ本棚。どこまでも本が敷き詰められていた。
「未来の私は“探したけど見つからなかった”って言ってたけど……私も諦めがつくまで、ちゃんと探してみますかね」
こうしてアトラは、禁書庫で自分と同じ能力者を探すことを決めた。
最初は誰か来ないかとビクビクしていたものの、夜間だからか誰も来ることはなかった。
結界は中には設置されていない様子。
スパイものによくあるセキュリティを潜り抜ける山場もなく、アトラは淡々と本を検めていく。
「収穫なしか……」
予想通りではあるが、能力者の発見には至らなかった。
アトラが本棚の奥へ手を伸ばすと、ふと金属の冷たい感触が指先に触れた。埃をかぶった小箱を取り出すと、そこには見慣れない装置が入っていた。歯車と水晶、細い管が組み合わされた複雑な仕掛け。まるで魔力を凝縮して形にしたような小道具だった。
「……これは……」
好奇心に突き動かされ、アトラはそっと手を置く。微かに装置が震え、淡い光が水晶の中を流れた。自分の夢幻の力と呼応するように、空間に柔らかな波紋が広がる。まるで装置がアトラの力を認めたかのようだった。
「……すごい……私の力と……反応してる?」
指先の微妙な振動に、アトラは胸の奥がざわめくのを感じた。能力者としての自分の可能性――まだ知らない領域が、この小さな古代の試作品によって示されている。
思わず息を呑み、アトラは小箱を抱きしめる。ここには、単なる古道具ではない、時代を超えて自分と共鳴する何かが確かに存在していた。
「って、なんじゃこりゃ!」
アトラは意外な出会いにロマンを感じで浸っていたが、よく考えればヒュトロダエウスに渡した夢幻の力の記録が、こんな未来にまで影響として残っていたことになる。
この力は、アニドラス・アナムネーシスに保管されている記録を消しても、もう世界のあちこちに広がってしまっている。消すことはできない。
そう悟ったものの――アトラの胸は不思議な高揚感で満たされた。
「作り方の本……は近くにないか。よし、これは一度シャーレアン魔法大学に潜入して、大々的に夢幻の力を発表して、研究者を募るのも悪くないかもな~」
未来への計画を口にしながら、アトラは心を踊らせる。未知の力が広がる世界は、思った以上にワクワクする場所だった――そして、これはほんの序章に過ぎないのだ。
「ただいま~」
アトラは早速小箱を見つけた話を未来のアトラが写る鏡に報告した。
「は?」
「いやだからね、小箱をね……」
「私そんなの見つけたことない」
「え?」
「私だって禁書庫行ったのに。どうしてそんな、エーテルを介さないおもちゃがあるの?」
「ええ~?」
「あんたはぜったい、私がしてない行動をした。じゃないとこんなことにならない。
一体何したの?」
「さあ~?」
「……あっ! あんた、エメトセルクにもらったクリスタルの首飾りと、ヒュトロダエウスにもらったクリスタルはちゃんとお守りとして保管……」
「え、お守り?? あれヒロシにあげちゃったよ」
「あ、あげたあ!?
思い出の品を!?」
「あ、ヤ・シュトラさんが興味津々だったとか話してたっけな。
もしかしたら解析が進んだとか?」
「だとしたら……ヤバいって、ホントにヤバい!」
「うん。だからシャーレアン魔法大学に乗り込んで、いっそ夢幻の力だけ公開して研究してもらうってのも」
「ダメーッ!! お願いだからモルモットとして飛び込んでいくような真似はやめて!」
「でも、私たちだけじゃ限界があるよ……夢見の力、解明してないじゃん」
「……ふむ。私も禁書庫行ってみる。それで、創作者を突き止めてそいつ光の指先 にスカウトしようかな」
「え。だったらやっぱり私が直接……」
「うちにはね、ディアナっていうデキるプロがいるから」
「あ、ウィッス」
未来のアトラの顔に小さく笑みが浮かぶ。
「まあ確かにね。うまく隠していても、身の安全が守られるだけで、なにも分かりはしない……いっそ研究者を引っ張り込むかあ」
その言葉をきっかけに、未来のアトラは「能力者探し」ではなく「夢見の謎」を解明する方向へ思考を切り替えた。幸い、『光の指先』の運営には後援者がおり、未来のアトラ自身の支援もあるため、運営は常にアップデートされている。
その余裕が、解明への決意をさらに固める力になった。因果律の補強が進む今、夢見の力が解明される日も、そう遠くはないだろう。
未来のアトラがさっそく行動に出るため鏡から消えた後。
夜の『光の指先』にて。
アトラは『光の指先』に保管するための本を書き進め、本日、最終ページを仕上げているところだった。
主題は英雄と共にあった者のこと。
未来のアトラが書き残しているだろうものだとしても、記録の鍛錬になる。
「アトラちゃん、休憩しましょ~」
ディアナがアトラの様子を見に来る。
アトラはその声にハッとして時計を見れば、時間は昼を過ぎていた。
「もうそんな時間だったんだね。ありがとう、キリがいいところまで書き上げるよ」
「ん、待ってるよ」
ディアナは颯爽と階段を下りていく。
本当に、いろいろなことがあった。
これからも、きっとたくさんのことに出会うだろう。
アトラは原稿の最後に、静かにこう書き綴った。
――「その名を、ハーデス」と。
アトラはその一文を確認し、日記帳をパタンと閉じた。
目の前に広がる景色は、円形の部屋の壁一面にぎっしりと並んだ本棚。どこまでも本が敷き詰められていた。
「未来の私は“探したけど見つからなかった”って言ってたけど……私も諦めがつくまで、ちゃんと探してみますかね」
こうしてアトラは、禁書庫で自分と同じ能力者を探すことを決めた。
最初は誰か来ないかとビクビクしていたものの、夜間だからか誰も来ることはなかった。
結界は中には設置されていない様子。
スパイものによくあるセキュリティを潜り抜ける山場もなく、アトラは淡々と本を検めていく。
「収穫なしか……」
予想通りではあるが、能力者の発見には至らなかった。
アトラが本棚の奥へ手を伸ばすと、ふと金属の冷たい感触が指先に触れた。埃をかぶった小箱を取り出すと、そこには見慣れない装置が入っていた。歯車と水晶、細い管が組み合わされた複雑な仕掛け。まるで魔力を凝縮して形にしたような小道具だった。
「……これは……」
好奇心に突き動かされ、アトラはそっと手を置く。微かに装置が震え、淡い光が水晶の中を流れた。自分の夢幻の力と呼応するように、空間に柔らかな波紋が広がる。まるで装置がアトラの力を認めたかのようだった。
「……すごい……私の力と……反応してる?」
指先の微妙な振動に、アトラは胸の奥がざわめくのを感じた。能力者としての自分の可能性――まだ知らない領域が、この小さな古代の試作品によって示されている。
思わず息を呑み、アトラは小箱を抱きしめる。ここには、単なる古道具ではない、時代を超えて自分と共鳴する何かが確かに存在していた。
「って、なんじゃこりゃ!」
アトラは意外な出会いにロマンを感じで浸っていたが、よく考えればヒュトロダエウスに渡した夢幻の力の記録が、こんな未来にまで影響として残っていたことになる。
この力は、アニドラス・アナムネーシスに保管されている記録を消しても、もう世界のあちこちに広がってしまっている。消すことはできない。
そう悟ったものの――アトラの胸は不思議な高揚感で満たされた。
「作り方の本……は近くにないか。よし、これは一度シャーレアン魔法大学に潜入して、大々的に夢幻の力を発表して、研究者を募るのも悪くないかもな~」
未来への計画を口にしながら、アトラは心を踊らせる。未知の力が広がる世界は、思った以上にワクワクする場所だった――そして、これはほんの序章に過ぎないのだ。
「ただいま~」
アトラは早速小箱を見つけた話を未来のアトラが写る鏡に報告した。
「は?」
「いやだからね、小箱をね……」
「私そんなの見つけたことない」
「え?」
「私だって禁書庫行ったのに。どうしてそんな、エーテルを介さないおもちゃがあるの?」
「ええ~?」
「あんたはぜったい、私がしてない行動をした。じゃないとこんなことにならない。
一体何したの?」
「さあ~?」
「……あっ! あんた、エメトセルクにもらったクリスタルの首飾りと、ヒュトロダエウスにもらったクリスタルはちゃんとお守りとして保管……」
「え、お守り?? あれヒロシにあげちゃったよ」
「あ、あげたあ!?
思い出の品を!?」
「あ、ヤ・シュトラさんが興味津々だったとか話してたっけな。
もしかしたら解析が進んだとか?」
「だとしたら……ヤバいって、ホントにヤバい!」
「うん。だからシャーレアン魔法大学に乗り込んで、いっそ夢幻の力だけ公開して研究してもらうってのも」
「ダメーッ!! お願いだからモルモットとして飛び込んでいくような真似はやめて!」
「でも、私たちだけじゃ限界があるよ……夢見の力、解明してないじゃん」
「……ふむ。私も禁書庫行ってみる。それで、創作者を突き止めてそいつ
「え。だったらやっぱり私が直接……」
「うちにはね、ディアナっていうデキるプロがいるから」
「あ、ウィッス」
未来のアトラの顔に小さく笑みが浮かぶ。
「まあ確かにね。うまく隠していても、身の安全が守られるだけで、なにも分かりはしない……いっそ研究者を引っ張り込むかあ」
その言葉をきっかけに、未来のアトラは「能力者探し」ではなく「夢見の謎」を解明する方向へ思考を切り替えた。幸い、『光の指先』の運営には後援者がおり、未来のアトラ自身の支援もあるため、運営は常にアップデートされている。
その余裕が、解明への決意をさらに固める力になった。因果律の補強が進む今、夢見の力が解明される日も、そう遠くはないだろう。
未来のアトラがさっそく行動に出るため鏡から消えた後。
夜の『光の指先』にて。
アトラは『光の指先』に保管するための本を書き進め、本日、最終ページを仕上げているところだった。
主題は英雄と共にあった者のこと。
未来のアトラが書き残しているだろうものだとしても、記録の鍛錬になる。
「アトラちゃん、休憩しましょ~」
ディアナがアトラの様子を見に来る。
アトラはその声にハッとして時計を見れば、時間は昼を過ぎていた。
「もうそんな時間だったんだね。ありがとう、キリがいいところまで書き上げるよ」
「ん、待ってるよ」
ディアナは颯爽と階段を下りていく。
本当に、いろいろなことがあった。
これからも、きっとたくさんのことに出会うだろう。
アトラは原稿の最後に、静かにこう書き綴った。
――「その名を、ハーデス」と。