【FF14】メイドさんの夢旅行
名前変換はこちら。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
日が沈む無人島。
“ソルさん”はサングラスをかけてビーチベッドに寝そべり、ココナッツウォーターをストローで飲んでいた。
――夢見の力で見知らぬ未来の島に突然連れてこられた自分は、まだ少し違和感を覚えていた。
アトラがまじまじと見ていると、“ソルさん”はアトラに
「なんだ。紅茶でも入れてくれるつもりか?」と言った。
「めっちゃエンジョイしてますね。やっぱり接待は今回のようなもののほうがいいんじゃないですか?」
「お前……帰ったら覚えておけよ」
「あらやだガラ悪いですわ。見た目も中身も」
“ソルさん”は深いため息が漏れた。
アトラはそそくさと浜辺の端へ移動する。
アトラとヒロシは何やら準備を進めていた。
空は群青に染まるころ。
設置されていた装置のスイッチを作動させれば、それは打ちあがる。
空へと立ち上る、淡く青白い星。
灯った光は鼓動のように瞬き――次の瞬間、大きな音で爆ぜた。
まるで星そのものが咲いたような光の花弁たち。
ひらりひらりと、海辺は花弁で満たされていく。
極彩色の花弁は、この島のために設定された夢幻。
花弁一枚一枚がゆっくりと揺れながら、空へ、虚空へと広がっていった。
ヒロシとアトラは、花火のイデアを発動させる装置の横で、花火を眺める。
――現実の物理に縛られないこの光景も、アトラの夢見の力で成り立っていた。
「そういえば、ヤ・シュトラっていう俺の仲間が、このイデアについて知りたがっていたよ。
魔力がそこまで必要ない細工がされたものは珍しいからってな。」
いつか会うかもしれないから、その時説明してやってくれ。
俺はなんだかんだこの装置の開発にあまり関わってないしな」
(なんと。ヤ・シュトラさんが確認に来たとな。とはいえ、私から説明できることは多くない……って、いや、夢幻の能力者は私本人だった。打ち明ける機会があれば、その時に話そう。あのヤ・シュトラさんなら大丈夫だろう)
「いつかお話しできるといいですね。これはそもそも、愉快な方に作ってもらったものですから。同じようなものを創るには、技術者の方の手も必要かもしれません。そのときはぜひ協力してください」
「ふ、そうだな。
もっとこの島にエンターテイメントを……と思ったが、アトラの力はきっと、別の形で誰かの役に立つはずだ。
またその力で誰かの夢を作ったら、俺も見てみたいな」
ヒロシは「もう少し装置に問題がないか確認するから、アトラは飲み物でも飲んでゆっくりしていろ」と気遣う。
アトラはせっかくの気遣いだからと受け取り、飲み物を取りに戻った。
ココナッツウォーターを両手に、“ソルさん”の寝そべってるビーチベッドの隣にあるビーチベッドに座った。
“ソルさん”は思い出を咲かせる花火に触発されたのか、ぽそりとつぶやく。
「お前が世界統合に参加するか、もしくは終末を止める勢力であったなら、と思わなくもない。終わった事だがな」
“ソルさん”が言うように、アトラはどちらにも属さない。
ただ交渉と、穏便に生かせるための「情報」を武器とする組織であって、始まりや終わりを決定するような組織ではない。
「そのどちらかができたとしても、私は私の世界しか救えません。
私は大好きな世界で、世界を信じて生きていくだけです」
“ソルさん”は気持ちの変わらないアトラに、達観したような笑みを浮かべる。
「知っている……謝るなよ。謝れば向こうの無人島へ吹き飛ばす」
「はい、すいま……はい」
アトラはギリギリ難を逃れた。
「ご覧の通り、私は花火の幻を出すだけで精いっぱいですから。
あ、それと情報収集ですね。視察もお任せください」
「知っている。
やれやれ……お前に暗部の才能があればな」
「え、今から鍛えても遅いってことですか?」
「絶望的に才能がない」
アトラはその言葉にショックを受けた。
だが、まあ仕方がない、と諦めもついた。
アトラは隣で横になっている“ソルさん”を見る。
その横顔は、花火を見ているにも関わらず、あまりにも寂しげに見えた。
「予定が急務でないなら、もう一日延ばされますか?」
「なぜそうなる。私はもう帰る」
“ソルさん”はココナッツウォーターを飲み終えた実をサイドテーブルに置き、立ち上がった。
「え、帰るのか……せっかく宝の地図見つけたのに」
いったいいつ準備していたのか、いつの間にか“ソルさん”とアトラのそばに立っていたヒロシは、地図を持ってしょんぼりしていた。
「……いや、私は食事に来たのであって、宝探しなどするつもりはない。
そんな時間もない。帰る」
「最後にこれだけ頼む。ソルさん」
じっとアーテリスのような瞳で“ソルさん”を見るヒロシ。
「……………………………見せてみろ。見るだけだ! あとは勝手にしろ」
いっそのことだから早く終わらせようと、“ソルさん”は進路変更した。
お腹いっぱいになり、花火を見て、宝探しのレクリエーションも楽しむ。
結局、3人は島の裏側まで探検し、出現したモンスターを倒し、ラノシアでしか見つからない珍しい貝の置物を発見してレクリエーションは幕を閉じた。
とっぷりと夜も更け、予想外の満喫具合に“ソルさん”は「やってしまった」と我に返る。
ヒロシはその様子を見て、提案した。
「せっかくだから泊っていけばいいのに」
「お断りだ。帰ると言ったら帰る」
アトラは荷づくりを済ませて、発つ準備を完了させていた。
「また来いよ。今度はバカンスでもいいぜ」
「余計なお世話だ。私は暇じゃない」
「約束だからな」
「私は約束した覚えはないぞ」
「……そうだな。でも、俺は覚えている」
ヒロシは決意のこもった目で“ソルさん”を見つめた。
“ソルさん”はそれに違和感を覚えるが、小さく首をかしげるだけだった。
「……? 勝手にしろ」
「私も眠くなってきてしまいました。帰りましょうソルさん。
それではヒロシさん、お世話になりました!
またお礼に伺います」
「眠くなった……と、言うことが悪いわけじゃないが、今日はお前、無礼講過ぎないか。
それに私は無礼講を認めていないぞ」
アトラはぺこりとお辞儀する。
「おう。次も無理やりでいいからソルさん連れてこいよ、アトラ」
「余計なことを吹き込むな!」
なぜこの島にいるのは無礼者しかいない? と“ソルさん”の声が海の波にさらわれていった。
半年後、またサングラスをかけ、トロピカルジュースを片手にのんびりする“ソルさん”が、浜辺のビーチベッドに寝そべっていた。
“ソルさん”はサングラスをかけてビーチベッドに寝そべり、ココナッツウォーターをストローで飲んでいた。
――夢見の力で見知らぬ未来の島に突然連れてこられた自分は、まだ少し違和感を覚えていた。
アトラがまじまじと見ていると、“ソルさん”はアトラに
「なんだ。紅茶でも入れてくれるつもりか?」と言った。
「めっちゃエンジョイしてますね。やっぱり接待は今回のようなもののほうがいいんじゃないですか?」
「お前……帰ったら覚えておけよ」
「あらやだガラ悪いですわ。見た目も中身も」
“ソルさん”は深いため息が漏れた。
アトラはそそくさと浜辺の端へ移動する。
アトラとヒロシは何やら準備を進めていた。
空は群青に染まるころ。
設置されていた装置のスイッチを作動させれば、それは打ちあがる。
空へと立ち上る、淡く青白い星。
灯った光は鼓動のように瞬き――次の瞬間、大きな音で爆ぜた。
まるで星そのものが咲いたような光の花弁たち。
ひらりひらりと、海辺は花弁で満たされていく。
極彩色の花弁は、この島のために設定された夢幻。
花弁一枚一枚がゆっくりと揺れながら、空へ、虚空へと広がっていった。
ヒロシとアトラは、花火のイデアを発動させる装置の横で、花火を眺める。
――現実の物理に縛られないこの光景も、アトラの夢見の力で成り立っていた。
「そういえば、ヤ・シュトラっていう俺の仲間が、このイデアについて知りたがっていたよ。
魔力がそこまで必要ない細工がされたものは珍しいからってな。」
いつか会うかもしれないから、その時説明してやってくれ。
俺はなんだかんだこの装置の開発にあまり関わってないしな」
(なんと。ヤ・シュトラさんが確認に来たとな。とはいえ、私から説明できることは多くない……って、いや、夢幻の能力者は私本人だった。打ち明ける機会があれば、その時に話そう。あのヤ・シュトラさんなら大丈夫だろう)
「いつかお話しできるといいですね。これはそもそも、愉快な方に作ってもらったものですから。同じようなものを創るには、技術者の方の手も必要かもしれません。そのときはぜひ協力してください」
「ふ、そうだな。
もっとこの島にエンターテイメントを……と思ったが、アトラの力はきっと、別の形で誰かの役に立つはずだ。
またその力で誰かの夢を作ったら、俺も見てみたいな」
ヒロシは「もう少し装置に問題がないか確認するから、アトラは飲み物でも飲んでゆっくりしていろ」と気遣う。
アトラはせっかくの気遣いだからと受け取り、飲み物を取りに戻った。
ココナッツウォーターを両手に、“ソルさん”の寝そべってるビーチベッドの隣にあるビーチベッドに座った。
“ソルさん”は思い出を咲かせる花火に触発されたのか、ぽそりとつぶやく。
「お前が世界統合に参加するか、もしくは終末を止める勢力であったなら、と思わなくもない。終わった事だがな」
“ソルさん”が言うように、アトラはどちらにも属さない。
ただ交渉と、穏便に生かせるための「情報」を武器とする組織であって、始まりや終わりを決定するような組織ではない。
「そのどちらかができたとしても、私は私の世界しか救えません。
私は大好きな世界で、世界を信じて生きていくだけです」
“ソルさん”は気持ちの変わらないアトラに、達観したような笑みを浮かべる。
「知っている……謝るなよ。謝れば向こうの無人島へ吹き飛ばす」
「はい、すいま……はい」
アトラはギリギリ難を逃れた。
「ご覧の通り、私は花火の幻を出すだけで精いっぱいですから。
あ、それと情報収集ですね。視察もお任せください」
「知っている。
やれやれ……お前に暗部の才能があればな」
「え、今から鍛えても遅いってことですか?」
「絶望的に才能がない」
アトラはその言葉にショックを受けた。
だが、まあ仕方がない、と諦めもついた。
アトラは隣で横になっている“ソルさん”を見る。
その横顔は、花火を見ているにも関わらず、あまりにも寂しげに見えた。
「予定が急務でないなら、もう一日延ばされますか?」
「なぜそうなる。私はもう帰る」
“ソルさん”はココナッツウォーターを飲み終えた実をサイドテーブルに置き、立ち上がった。
「え、帰るのか……せっかく宝の地図見つけたのに」
いったいいつ準備していたのか、いつの間にか“ソルさん”とアトラのそばに立っていたヒロシは、地図を持ってしょんぼりしていた。
「……いや、私は食事に来たのであって、宝探しなどするつもりはない。
そんな時間もない。帰る」
「最後にこれだけ頼む。ソルさん」
じっとアーテリスのような瞳で“ソルさん”を見るヒロシ。
「……………………………見せてみろ。見るだけだ! あとは勝手にしろ」
いっそのことだから早く終わらせようと、“ソルさん”は進路変更した。
お腹いっぱいになり、花火を見て、宝探しのレクリエーションも楽しむ。
結局、3人は島の裏側まで探検し、出現したモンスターを倒し、ラノシアでしか見つからない珍しい貝の置物を発見してレクリエーションは幕を閉じた。
とっぷりと夜も更け、予想外の満喫具合に“ソルさん”は「やってしまった」と我に返る。
ヒロシはその様子を見て、提案した。
「せっかくだから泊っていけばいいのに」
「お断りだ。帰ると言ったら帰る」
アトラは荷づくりを済ませて、発つ準備を完了させていた。
「また来いよ。今度はバカンスでもいいぜ」
「余計なお世話だ。私は暇じゃない」
「約束だからな」
「私は約束した覚えはないぞ」
「……そうだな。でも、俺は覚えている」
ヒロシは決意のこもった目で“ソルさん”を見つめた。
“ソルさん”はそれに違和感を覚えるが、小さく首をかしげるだけだった。
「……? 勝手にしろ」
「私も眠くなってきてしまいました。帰りましょうソルさん。
それではヒロシさん、お世話になりました!
またお礼に伺います」
「眠くなった……と、言うことが悪いわけじゃないが、今日はお前、無礼講過ぎないか。
それに私は無礼講を認めていないぞ」
アトラはぺこりとお辞儀する。
「おう。次も無理やりでいいからソルさん連れてこいよ、アトラ」
「余計なことを吹き込むな!」
なぜこの島にいるのは無礼者しかいない? と“ソルさん”の声が海の波にさらわれていった。
半年後、またサングラスをかけ、トロピカルジュースを片手にのんびりする“ソルさん”が、浜辺のビーチベッドに寝そべっていた。