【FF14】メイドさんの夢旅行
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強く眩しい日差しの、無人島。
「ヒロシさん、こんにちは!」
ヒロシはアトラの姿を見つけ、顔をほころばせる。
花火の評判を伝えようとあいさつをしようとしたその瞬間、隣の人物に目を見開いた。
南国仕様のラフな服装にもかかわらず、見た目は明らかに打倒した敵――アシエン・エメトセルクそのものだった。
アトラもメイド服ではなく、この島で世話になっていた時の服装で現れていた。
「あ、こちら、前にお呼びしていいか聞いたお客さん、ソルさんです!
今回の件、快諾していただきありがとうございます。
お忙しい方なので、花火を見たらすぐに帰ってしまうのですが、それまでお世話になりますね。
あ、これ帝国からのお土産です。南国にはないベリー系のジャムにしてみました」
またもやアトラは、お土産をかさばる瓶にして持参していた。
夢見の力で荷物の移動は問題ないため、能天気なチョイスもお構いなしである。
アトラはヒロシの驚く顔に内心ほくそ笑む。このタイミングまで、皇帝とヒロシの化学反応を見たくて黙っていたのだった。
ヒロシは上の空で礼を言ってお土産を受け取り、ちらちらと“ソルさん”の様子を気にしていた。
「短い間だが、世話になる」
「ああ……ヒロシって呼んでくれ」
「ヒロシか。礼を言う」
きつねにつままれたようなヒロシは、自分のことがわかっているのか確認するように目を見開き、しっかりと挨拶した。
しかし、真意はともかく、ソルの態度は初対面そのものだった。
「この男が例の英雄……こんな未来でも英雄様か……」
「ん……なんか言ったか?」
「ああ、いや。ずいぶん……眩しいな」
何が眩しいのか――太陽なのか、太陽に似た存在なのか、あるいは両方なのか。
その答えは、ソル本人だけの知るところだった。
「しかし、スポンサーの接待で無人島か……
いや、無人島ではないな。なんだこの魔法人形の数は……」
夢見の力を鍛えたアトラは、自分一人だけでなく、ソルを連れて未来に移動することもできるようになっていた。
未来のアトラの後押しもあり、エメトセルクとして彼を危険視する必要はなく、今回はお世話になっているスポンサーとして夢見の力で接待に招いたのだった。
「歓迎するよ。“立派”な方にこんな場末の島まで来てもらえるとはね」
「部下が無理やり連れてきただけだ」
「本日は『ソル』名義の出資者としてのご視察ということで」
アトラはにっこりと、夢見の力で未来のこの島に連れてきたスポンサー、ソルさんを見た。
「視察? この砂浜で? 一体どこを評価しろというんだ」
「でもあんた、案外楽しみにしてただろ」
「……私は・公務で・来ている。せいぜいもてなされてやるさ」
どうも調子が狂うらしく、“ソルさん”は案内人を置いて先に行ってしまった。
アトラは少し笑みを浮かべながら、夢見の力でこの未来の一瞬に招いた意味を確かめるように、その背中を見届けた。
「こちらの島のお土産を渡したら、さっそく着てくださいました」
“ソルさん”は南国仕様の葉っぱ柄の半そでシャツに麻のハーフパンツを身にまとい、未来の島でバカンス気分を楽しんでいた。
アトラは英雄と目を合わせてクスッと笑う。
遠くから、“ソルさん”が声をあげる。
「さっさと接待とやらを受けさせていただこうか?」
「え。接待っていったら席について飲み物とか食べ物とかを……」
“ソルさん”は、未来の島に突然来た不思議な状況も気にせず、自分のペースを奪われないよう早足で施設のひとつに向かった。
アトラは案内しようと追いかけるが、もう捕らえられない距離に行ってしまった。
「あれれ? ヒロシさん、すみません。施設の方を見て回ってもいいですか? ちょっと今日は気まぐれなご様子で……」
「ああ、かまわない」
ヒロシは“ソルさん”の背中を見る。
たいして警戒心のない背中。
ヒロシはにやりと笑い、アトラに向き直る。
「せっかくだ。俺の担当した自慢の施設を自分で案内したい。いいかな?」
「そりゃもちろん! むしろいいんですか」
「ああ」
ヒロシが案内して回る。施設の工房、資材を集める倉庫、ランドマークの風車などを見て回る。
“ソルさん”は最初こそヒロシを少し警戒していた様子だったが、夢見の力で突然未来の島に連れてこられたことも気にせず、興味のある内容には真剣に耳を傾ける。
頭の中では自国での使用を想定しているのか、施設の構造や運営に対しても積極的に考えを巡らせていた。
「どうせなら粉挽きの風車にした方がいいんじゃないのか」
“ソルさん”は時折、効率化の方向で意見を提案する。
「え? それはソルさんが出資してくれるって話か?」
ヒロシはおどけて言った。
「は? なぜこんな辺鄙なところに投資する? 厭だ、断る」
「あんたは、俺が昔殴り飛ばした奴みたいなことを言うんだな」
「なぐ……突然物騒だな。「私は今から殴ります」という挨拶か?」
「気にするな、今は味方だ。殴る気はない」
(物騒なやりとり……)
ヒロシは時折このように“ソルさん”を茶化していた。
アトラからすると、ある程度勝手を知っている相手だから、ヒロシはこうして茶化しているのだろうと見ていた。
しかし“ソルさん”からすれば初対面で、しかも夢見の力で突然未来の島に連れて来られたこともあって、戸惑いながらも少しずつヒロシのペースに巻き込まれていった。
施設の案内が終わり、ヒロシが率先してバーベキューを始める。
アトラもサポートに回った。
「ソルさんはベンチで……」
ゆっくりしていてください。
とアトラが続けようとすると、ヒロシはずいっと“ソルさん”に迫る。
(おおっ……打って出た! 熱い展開……)
アトラは勝手に盛り上がる。
「肉はレアでいいか?」
肉が焼けていくいい匂い。
日に焼かれた英雄。
ちょっとした気遣いさえも絵になった。
“ソルさん”は引き気味に答える。
「いや……焼き加減に文句をつけるつもりはない」
「俺は偉い人の食事情がよくわからなくてな……
ちょっと隣で見ていてくれないか?」
つまりは一緒に焼き肉を楽しもうというお誘い。
そこにアトラも乗っかる。
「ソルさん、私も調理担当は経験にないんです。
ぜひともお傍でご覧になってください。
これなんてとっても不穏ですよ。肉の焼き加減が」
「……お前は帰ったら減給だ」
さっそく肉を肴にジュースでも飲みたい気分のアトラ。
なんとも気分が良かった。
そのまま三人でバーベキューを楽しんだ。
「接待と言えばなんだと思っている、アトラ」
「きれいな女の人を呼んで会食ですよね?
ソルさん、焼きマシュマロしましょう!
クラッカーも準備してありますのでスモアもできます。
ヒロシさんもどうですか?」
ヒロシは快諾の笑みで頷く。
“ソルさん”はこめかみに手を当てる。
「ほう~……接待が何たるかをわかっていてまだこのユカイな食事を続けるつもりか?
受けて立ってやろう」
「え。ソルさんにはうってつけだと思ったんですが……」
アトラは真実、皇帝のためになると思っているから厄介だった。
その様子を見ながら、ヒロシはさっぱりとした笑みで提案する。
「また来いよ、今度は肉をもっと焼いて待ってる」
「厭だ。次などあるものか。」
「もう一回連れて来いって意味ですよね」
「見事な曲解だな。私にそんな暇があるわけがないだろう」
「いつでも待ってるぞ、アトラ。
俺もまたこうしてふたりとバーベキューしたいからな。
手こずるようなら手伝うぞ」
「おい。私の部下に変なことを吹き込むんじゃない。
勝手にふたりで話を進めるな」
「ヒロシさんがいればもう勝ったも同然ですよ!」
「冗談じゃないぞ全く。私は厭だと言っている」
「ヒロシさん、こんにちは!」
ヒロシはアトラの姿を見つけ、顔をほころばせる。
花火の評判を伝えようとあいさつをしようとしたその瞬間、隣の人物に目を見開いた。
南国仕様のラフな服装にもかかわらず、見た目は明らかに打倒した敵――アシエン・エメトセルクそのものだった。
アトラもメイド服ではなく、この島で世話になっていた時の服装で現れていた。
「あ、こちら、前にお呼びしていいか聞いたお客さん、ソルさんです!
今回の件、快諾していただきありがとうございます。
お忙しい方なので、花火を見たらすぐに帰ってしまうのですが、それまでお世話になりますね。
あ、これ帝国からのお土産です。南国にはないベリー系のジャムにしてみました」
またもやアトラは、お土産をかさばる瓶にして持参していた。
夢見の力で荷物の移動は問題ないため、能天気なチョイスもお構いなしである。
アトラはヒロシの驚く顔に内心ほくそ笑む。このタイミングまで、皇帝とヒロシの化学反応を見たくて黙っていたのだった。
ヒロシは上の空で礼を言ってお土産を受け取り、ちらちらと“ソルさん”の様子を気にしていた。
「短い間だが、世話になる」
「ああ……ヒロシって呼んでくれ」
「ヒロシか。礼を言う」
きつねにつままれたようなヒロシは、自分のことがわかっているのか確認するように目を見開き、しっかりと挨拶した。
しかし、真意はともかく、ソルの態度は初対面そのものだった。
「この男が例の英雄……こんな未来でも英雄様か……」
「ん……なんか言ったか?」
「ああ、いや。ずいぶん……眩しいな」
何が眩しいのか――太陽なのか、太陽に似た存在なのか、あるいは両方なのか。
その答えは、ソル本人だけの知るところだった。
「しかし、スポンサーの接待で無人島か……
いや、無人島ではないな。なんだこの魔法人形の数は……」
夢見の力を鍛えたアトラは、自分一人だけでなく、ソルを連れて未来に移動することもできるようになっていた。
未来のアトラの後押しもあり、エメトセルクとして彼を危険視する必要はなく、今回はお世話になっているスポンサーとして夢見の力で接待に招いたのだった。
「歓迎するよ。“立派”な方にこんな場末の島まで来てもらえるとはね」
「部下が無理やり連れてきただけだ」
「本日は『ソル』名義の出資者としてのご視察ということで」
アトラはにっこりと、夢見の力で未来のこの島に連れてきたスポンサー、ソルさんを見た。
「視察? この砂浜で? 一体どこを評価しろというんだ」
「でもあんた、案外楽しみにしてただろ」
「……私は・公務で・来ている。せいぜいもてなされてやるさ」
どうも調子が狂うらしく、“ソルさん”は案内人を置いて先に行ってしまった。
アトラは少し笑みを浮かべながら、夢見の力でこの未来の一瞬に招いた意味を確かめるように、その背中を見届けた。
「こちらの島のお土産を渡したら、さっそく着てくださいました」
“ソルさん”は南国仕様の葉っぱ柄の半そでシャツに麻のハーフパンツを身にまとい、未来の島でバカンス気分を楽しんでいた。
アトラは英雄と目を合わせてクスッと笑う。
遠くから、“ソルさん”が声をあげる。
「さっさと接待とやらを受けさせていただこうか?」
「え。接待っていったら席について飲み物とか食べ物とかを……」
“ソルさん”は、未来の島に突然来た不思議な状況も気にせず、自分のペースを奪われないよう早足で施設のひとつに向かった。
アトラは案内しようと追いかけるが、もう捕らえられない距離に行ってしまった。
「あれれ? ヒロシさん、すみません。施設の方を見て回ってもいいですか? ちょっと今日は気まぐれなご様子で……」
「ああ、かまわない」
ヒロシは“ソルさん”の背中を見る。
たいして警戒心のない背中。
ヒロシはにやりと笑い、アトラに向き直る。
「せっかくだ。俺の担当した自慢の施設を自分で案内したい。いいかな?」
「そりゃもちろん! むしろいいんですか」
「ああ」
ヒロシが案内して回る。施設の工房、資材を集める倉庫、ランドマークの風車などを見て回る。
“ソルさん”は最初こそヒロシを少し警戒していた様子だったが、夢見の力で突然未来の島に連れてこられたことも気にせず、興味のある内容には真剣に耳を傾ける。
頭の中では自国での使用を想定しているのか、施設の構造や運営に対しても積極的に考えを巡らせていた。
「どうせなら粉挽きの風車にした方がいいんじゃないのか」
“ソルさん”は時折、効率化の方向で意見を提案する。
「え? それはソルさんが出資してくれるって話か?」
ヒロシはおどけて言った。
「は? なぜこんな辺鄙なところに投資する? 厭だ、断る」
「あんたは、俺が昔殴り飛ばした奴みたいなことを言うんだな」
「なぐ……突然物騒だな。「私は今から殴ります」という挨拶か?」
「気にするな、今は味方だ。殴る気はない」
(物騒なやりとり……)
ヒロシは時折このように“ソルさん”を茶化していた。
アトラからすると、ある程度勝手を知っている相手だから、ヒロシはこうして茶化しているのだろうと見ていた。
しかし“ソルさん”からすれば初対面で、しかも夢見の力で突然未来の島に連れて来られたこともあって、戸惑いながらも少しずつヒロシのペースに巻き込まれていった。
施設の案内が終わり、ヒロシが率先してバーベキューを始める。
アトラもサポートに回った。
「ソルさんはベンチで……」
ゆっくりしていてください。
とアトラが続けようとすると、ヒロシはずいっと“ソルさん”に迫る。
(おおっ……打って出た! 熱い展開……)
アトラは勝手に盛り上がる。
「肉はレアでいいか?」
肉が焼けていくいい匂い。
日に焼かれた英雄。
ちょっとした気遣いさえも絵になった。
“ソルさん”は引き気味に答える。
「いや……焼き加減に文句をつけるつもりはない」
「俺は偉い人の食事情がよくわからなくてな……
ちょっと隣で見ていてくれないか?」
つまりは一緒に焼き肉を楽しもうというお誘い。
そこにアトラも乗っかる。
「ソルさん、私も調理担当は経験にないんです。
ぜひともお傍でご覧になってください。
これなんてとっても不穏ですよ。肉の焼き加減が」
「……お前は帰ったら減給だ」
さっそく肉を肴にジュースでも飲みたい気分のアトラ。
なんとも気分が良かった。
そのまま三人でバーベキューを楽しんだ。
「接待と言えばなんだと思っている、アトラ」
「きれいな女の人を呼んで会食ですよね?
ソルさん、焼きマシュマロしましょう!
クラッカーも準備してありますのでスモアもできます。
ヒロシさんもどうですか?」
ヒロシは快諾の笑みで頷く。
“ソルさん”はこめかみに手を当てる。
「ほう~……接待が何たるかをわかっていてまだこのユカイな食事を続けるつもりか?
受けて立ってやろう」
「え。ソルさんにはうってつけだと思ったんですが……」
アトラは真実、皇帝のためになると思っているから厄介だった。
その様子を見ながら、ヒロシはさっぱりとした笑みで提案する。
「また来いよ、今度は肉をもっと焼いて待ってる」
「厭だ。次などあるものか。」
「もう一回連れて来いって意味ですよね」
「見事な曲解だな。私にそんな暇があるわけがないだろう」
「いつでも待ってるぞ、アトラ。
俺もまたこうしてふたりとバーベキューしたいからな。
手こずるようなら手伝うぞ」
「おい。私の部下に変なことを吹き込むんじゃない。
勝手にふたりで話を進めるな」
「ヒロシさんがいればもう勝ったも同然ですよ!」
「冗談じゃないぞ全く。私は厭だと言っている」