夢見の旅人
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意識は、白昼夢に漂う。
現実なのは確かで、でもそこに自分の肉体はない。
薄暗い会議場。黒づくめの集団が14人、卓を囲んでいる。
ぼやけた景色の中、ひとりの男が席を立つ。
「アゼム、君は理想を追い求めすぎる。現実を見ろ。アーテリスが失われることなど、あってはならない。そのためには、取るべき選択を取らねばならないだろう」
覚悟を決めた声色で、男が言う。赤い仮面で目元の表情は見えないが、冷静さを保とうとしているのがわかる。
対して立ち上がったのは、男か、女かもわからない、ぼやけた存在。
声も、性別もはっきりしない。
――エメトセルク。君は、本当にそれでいいのか。
「では、策でもあるというのか」
――これから探すしかない。だが……。
「やはり当てがないではないか」
――だが、それでも信じる。
「おまえ は――。」
男の方は唇を噛む。冷静さをなんとか取り戻し、言葉をつなぐ。
「君の考えは美しい理想論だ。この星が助かる保証はない。我々は確実な方法をとらねばならない。我々の未来のために、この計画を進める」
エメトセルクと対峙していた人は、コクリと静かにうなずいた。
――私は他の方法を探そう。エメトセルク、君の道が正しいと信じるならば、君の信念を貫けばいい。
言い放ち、そのまま会議を後にする。
「待て、どこへいくつもりだ!」
――また、世界を見てくる。
意識が、その場からどんどんと遠のいていく。
最後に、扉は閉められた。
現実なのは確かで、でもそこに自分の肉体はない。
薄暗い会議場。黒づくめの集団が14人、卓を囲んでいる。
ぼやけた景色の中、ひとりの男が席を立つ。
「アゼム、君は理想を追い求めすぎる。現実を見ろ。アーテリスが失われることなど、あってはならない。そのためには、取るべき選択を取らねばならないだろう」
覚悟を決めた声色で、男が言う。赤い仮面で目元の表情は見えないが、冷静さを保とうとしているのがわかる。
対して立ち上がったのは、男か、女かもわからない、ぼやけた存在。
声も、性別もはっきりしない。
――エメトセルク。君は、本当にそれでいいのか。
「では、策でもあるというのか」
――これから探すしかない。だが……。
「やはり当てがないではないか」
――だが、それでも信じる。
「
男の方は唇を噛む。冷静さをなんとか取り戻し、言葉をつなぐ。
「君の考えは美しい理想論だ。この星が助かる保証はない。我々は確実な方法をとらねばならない。我々の未来のために、この計画を進める」
エメトセルクと対峙していた人は、コクリと静かにうなずいた。
――私は他の方法を探そう。エメトセルク、君の道が正しいと信じるならば、君の信念を貫けばいい。
言い放ち、そのまま会議を後にする。
「待て、どこへいくつもりだ!」
――また、世界を見てくる。
意識が、その場からどんどんと遠のいていく。
最後に、扉は閉められた。