『シャボンディ諸島…か…随分賑やかだな。』
「おいあれ鬼人モナカじゃないか？」
「まさか五皇の1人がいるわけないだろ。」
「それもそうだな。」
『見て回るか。まだ時間はある。』

見て回っていると誰かが衝突していた。興味本位で覗いてみると。あれは…確か最悪の世代と呼ばれている奴らだったなと思い出していた。

『少し試してみるか。』

パンッと両手を叩く地面が底なし沼のように沈んでいくスクラッチメン・アプーとユースタス・キッド。

「誰だ邪魔しやがっ…て…」
「……嘘だろおい。」
『楽しそうじゃないか混ぜろよ。』
「き、鬼人！！」
「ご、五皇の1人がなんで！」
『精々楽しませろ。』

2回両手を叩くとスクラッチメン・アプーとユースタス・キッドの影が蠢く。

『影よ。』

その言葉に反応したかのように影が立体化スクラッチメン・アプーとユースタス・キッドの形になっていた。

『行け。』
「うっそだろおい！」
「影が…！俺を襲うだと？！ふざけんな！！」
『見物させて貰うぞ。』

何処からかは不明だが玉座が現れモナカは座る。スクラッチメン・アプーは隙を見てモナカに攻撃するが…

「はぁ？！無傷？！」
『指だけで十分だ。』
「流石俺の憧れ！」
『一瞬で倒したか…まあいい。』

指を鳴らすと影から出てきたのは…そう呪術廻戦で出てくる特級呪霊真人であった。

「なんだ…そいつ…っ！！」
「(なんだこの震えは…まさか俺が？こいつに恐怖心を？)ふざけんな！！」
「なーに？モナカ？」
『真人実力を示してやれ。』
「はーい。」
「腕が変形しただと？」
「何の能力者だ。」
『殺すなよ。』
「分かってるって。」

いつの間にかスクラッチメン・アプーとユースタス・キッドの背後に回り、拘束した。

『ご苦労。』
「簡単過ぎ〜、もっといい仕事寄越してよ。」
『ご褒美なしにするぞ。』
「それは勘弁。」
「お前何者だ。」
「俺は真人。無為転変（むいてんぺん）の力を持つこの世界で言うと…能力者みたいなものかな？触れた人間の形を変えることが出来るんだ。」
「触れた人間の形…だと？」
「ま、参った。」
『2人の拘束を解いてやれ真人。』
「はーい。」
「俺はまだ！」
「足震えてるよ？」
「……くそがぁぁぁぁぁ！！」
『ほらりんごのパイだ。』
「やった！モナカの料理美味しいんだよねぇ！」
『子供か。』
「美味い〜。」
『早く行くぞ。』
「はーい。」

暫く見て周りヒューマンショップへとやってきた。モナカは不機嫌な顔で入っていく。

「モナカここなに？」
『悪趣味な場所。』
「人間が人間買うって不思議。」
『お前からして見たらそうだろうな。俺もそう思う。理解出来ん。』

ヒューマンショップの中は酷い売られていく人々。人としてでなく奴隷として買われていく姿…吐き気がした。狂ってるのはどっちだと言いたくなった。

「きゃあああ！！モナカ様アマス！！」
『げっ。』
「おお！シャルリアの婚約者の！そんな小汚い所で座ってないでこちらに！」
『(誰がいつ婚約者になった！真人引っ込んだから大丈夫だとして…)こんにちはシャルリア宮。今日もお美しいですね。』
「う、美しい！！ああ…幸せアマス！！おいお前たち！！早く甘いものを用意するアマス！！」
『(別に不味いものなんていらないのに。)』
「所でその…モナカ様はなにをして…」
『まあ色々と。』
「流石はシャルリアの婚約者！きっと素晴らしい統制をしているのだろう！」
「兄上ってよんでいいだえ！」
『私なんかより相応しい男性は沢山いますよ。』
「モナカ様…はぅ…♡♡♡」
『(このシフォンケーキ…まっず。シフォンが作ったケーキの方が美味いのに…)』
「………このシフォンケーキ作ったの誰アマス。」
「え、あ…ガフッ！」
「このクソ不味いケーキをモナカ様に食べさせようだなんて百万年早いアマス！！おいこいつを売って最高の材料を揃えケーキを作るアマス！！」
「か、かしこまりました！！」
「すまないなシャルリアの婚約者殿…あんなくそ不味いケーキを作る使用人なんぞ価値はないと言うのに…」
「お口直しの紅茶でございます。」
『……ああ。すまん。』
「紅茶は最高級品を使用している！どうだろうか！」
『まあまあだな。』
「こ、好感度アップアマス？！」

不味いケーキ出した時点でダウンしてることに気が付かないシャルリア。そんな時であった人魚が出されたのは…

『(あれは…)20億。』
「ぐぬぬ…ここは我慢するだえ！シャルリアの為！」
「兄様の為頑張るアマス！」

頑張った所でダウンする一方なのに気がついてないシャルリアたちはもうアプローチしていた。