第1章 トレインジャック
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「 エリス、お前ーー」
危なげなく賊をのすと、エドワードは エリスを振り返る。 エリスは、壁の向こうから姿を見せた。
「この汽車に乗ろうと思って、駅の中を歩いていた時。さっきの奴らに似たのと、軍人がコソコソ一緒に歩いているのを見たわ」
「何だって!?じゃあ、犯人は軍人?」
エドワードに近寄りながら、エリス は続ける。
「マントで顔を隠してたから、全員の顔を見たわけじゃないけど・・」
のびている賊たちに目もくれず、エリスは歩いた。
「軍人が、トレインジャック・・」
顎に手を当て、考えを巡らす彼を追い越し、賊が開けた穴を見下ろす。
「エド、ここから下へ行けるわ。アルと合流しよ」
「考えても仕方ねえか・・て、エラそうに命令すんな!」
「はいはい」
噛み付くエドワードを小馬鹿にするように、エリスは肩をすくめた。
車内へ飛び下りると、ガシャガシャと音を立てて、アルフォンスが狭い通路を走って来る。
「兄さーん」
「アルか。車両の中の様子はどうだ?」
「うん。兄さんのおかげで、犯人たちはもういないよ」
弟の賛辞に、兄は胸を張る。
「そうか。よーし、さすが俺!!これで、ザコは全部片付いたな」
「少なくとも、ボクらが通って来た車両にいた分はね。エリス、ケガはない?」
「大丈夫よ」
鼻高々なエドワードに冷ややかな視線を送っていたエリスは、アルフォンスの心配に微笑した。
「後ろは、少佐が何とかしてくれるからいいとして。後は、この先の車両だけだな」
ドアの向こうにある、一等車両に目を向ける。
「エリス、犯人の手掛かりって」
エリスはアルフォンスを見上げる。
「犯人グループの中に、軍人がいたの。そいつがリーダーだと思うわ。でも、あいつら全然統率がとれてないわね。寄せ集めじゃないの?」
思わず、語尾に失笑が洩れる。それを聞き取ったアルフォンスも、鎧の中で苦笑した。
「確かに・・」
「ま、軍人の犯罪者なんて、別に珍しくもないだろ。とにかく、リーダーをぶちのめして、締め上げりゃいーんだよ。行くぞ」
一等車両のドアに手を掛ける。
「ちょっと、兄さん!」
アルフォンスの制止も聞かず、エドワードは独りで中へ入って行く。
「いつもあぁなの?あなたのお兄さん」
「あ、うん・・」
呆れ顔で言うエリスに、アルフォンスはバツが悪そうに返事をした。
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