第7章 企み
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「エリス、アルモニをどこに隠したんだ?」
「あの、東屋の近くよ」
中央庭園まで戻ると、エリスは東屋を指差した。
形良く刈られた植木が周りからの視線を程よく遮つつ、小屋からは庭園がまんべんなく眺望出来る。
音は、その東屋からは離れているが、取り合えずアルモニの安否を確認しようとした時、ひと際大きな音と振動が地面を揺らす。
そちらを見ると、屋敷を囲む高い屋敷の高い外塀にヒビが入った。
「えっ!?」
外壁はみるみる崩れ落ち、それを踏みつけて見上げる程の巨大なキメラが現れる。
「うわぁっ!?に、兄さん、あれは!?」
「いやだ・・カエルだわ。嫌いなのよね、両生類」
「いよいよ大ボスの登場ってわけかよ!」
「醜悪な容姿はともかく、大きいわね」
カエル主体に何を錬成したのかわからないが、小山ほどの大きさに、 エリス は呆れる。
「あんなキメラまで錬成出来るなんて、やっぱり教授ってすごいんだ」
「そう?教授が錬成したにしては、センス悪いわ」
「んなこと言ってる場合か。何のためにあんなモンを造ったのかは知らねえが、とりあえずアレをブッ倒す!!先制攻撃だ、行くぞアル!!」
「うん!!」
「ちょっと待って!!」
「なんだよエリス!」
「あれを見て。キメラの近くに、誰かいるわ」
エリスが指差す先に、青い軍服を着、でっぷりと太った男が得意気に立っている。
「がーはっはっはっ!!どこじゃ~!!暴走したキメラ共は、どこにいる~っ!!」
場違いな高笑いに、エドワードは脱力する。
「なんだ、あのオッサンは・・」
「ワシが来たからには、もう安心だぞ~!ザコキメラなど、ワシの陸戦キメラが駆逐してくれるわ!がーはっはっはっ!!」
「軍の人だよね、あれ・・あの人が、あの大きなキメラを連れて来たみたいだね」
「准将よ、あの人」
エリスが階級章を見て云う。
「最近の軍のお偉いさんは、キメラなんか飼ってるのね」
「んなバカな!!」
鼻の下にたくわえた髭を撫でながら悠然と庭園に入って来た男は、ヒースガルド地方国家憲兵隊最高責任者、ムーディ・ネムダ准将だ。
「むぅ、しかしおかしいな。さっきから肝心のキメラたちが、どこにも見当たらんではないか。
おい!どうなっている!!キメラ共が暴れていると聞いたから、ワシはわざわざ来てやったんだぞ!」
「はっ!あの、それがーー先程まで無数のキメラが暴れていたらしいのですが、急にそのーーいなくなったようでーー」
キメラの後ろに待機している兵の1人が、敬礼をしたまま説明する。
「何い!?それでは、せっかく手に入れたこの陸戦キメラのお実力を試せんではないか!!
むむむ・・ワシの新しいペットを暴れさせる絶好の機械だったのにーー貴様!早くなんとかせい!!」
「はっ!あ、いえ、そんなーーなんとかとおっしゃられてもーー」
会話を聞いたエドワードとアルフォンスは、顔を見合わせる。
「おかしいね。ボクたち、キメラを全部倒したわけじゃないのに」
「あぁ・・・」
事の成り行きを見守っていると、喚く男に横で、ジタンダを踏むようにキメラが暴れ出す。
「な、なんだ!?何事だ!!おい、どうなっている!?」
「た、大変です!陸戦キメラが暴走し始めました!!」
「なにぃ~!!ふざけるなっ、そんなはずあるか~っ!!」
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