第6章 謎
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「これで3人めかよ。ったく、面倒かけや がって」
駅前広場にやって来たエドワードは、不遜 な態度でロートに言った。 そんな兄の態度に、アルフォンスは苦笑い をーーしたかった。
ロートは、忌々し気に舌打ちをする。
「クソッーーいったい何だってんだ。どう して俺たちを追い回す」
「あんたたちが、無意味に逃げ廻るからだろ ?俺たちはただ、この街の噂を訊きたいだ けなのに」
「街の噂?」
くっきりと入った眉間の縦皺を、更に深くし た。
「いいか、もう面倒くさいことはするな。 この街の噂はどこで聞いた?誰がヒースガ ルドに、錬金術師を集めている?」
「お願いだから言うことをきいてね。そう したら、お互い痛い思いをしなくてすむん だし」
「痛い思いをしなくてすむーーか」
鎧の体駆に似合わず、可愛らしくお願いするアルフォンスに、顔を歪めて笑う。
「こんなガキにまったくーー俺たちもい いようにナメられたもんだな。 噂なんかしるか!!この前の俺と同じだと 思ったら、大間違いだぞ、小僧!!」
「兄貴!!」
「・・・・」
そこへ、ゲルプとブラオが駆けつける。
「やっと3人揃ったな。俺たち兄弟に、2度 の敗北は無い。この前の借りを返してやる !!」
どうやら彼らの錬金術は、3人揃わないと発動しないらしい。 予想通りの展開に、エドワードはニヤリと する。
「あ~あ・・結局そうなるのか。しょーが ない、やるぞ、アル」
「うん、兄さん」
動き出したリビングアーマーは、真っ直ぐにエドワードに向かう。
それを離れた所で見ているアルモニの肩を、エリスは指先でつつく。
「アルモニ、こっち持って」
そう言って手渡したのは、ロープの端。
「・・これどうするの?」
「これで、お人形さんたちを転ばすのよ」
「そっかぁ、転んじゃえば、自分で起き上がれないもんね」
「そういうこと。エドとアルがこっちに誘い込んで来るから、合図をしたら思いっきり引っ張って」
「うん、わかった。でもエリス。このロープどこからーー」
「ほら、エドとアルが来たわよ。準備して」
2人は、点在する木の影に別れて隠れた。すぐにバタバタと足音させ、地面に置かれた弛んだロープの上を、エドワードとアルフォンスが走り抜ける。
「アルモニ!今よ!!」
「えいっーー!!」
ピンと張ったロープが、リビングアーマーの足を捕らえる。だが、リビングアーマーはロープに引っ張りながら歩く続ける。
「きゃあっ!!」
「エリス!!」
「アルモニ!!」
振り返ったエドワードとアルフォンスが、引っ張られながらロープを掴んでいる2人の名を叫ぶ。
しかし、ロープが足首に絡まり、いちばん前のリビングアーマーが倒れると、後ろのアーマーも次々に倒れ始める。
「やったあーー!!」
「いくぞ!アル!!」
.
