第6章 謎
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住宅街を捜索していると、細い袋小路でブラオを見つけた。
「やっと見つけたぞ!鬼ごっこはもう終わりだ」
「・・・・」
「てめえら、俺になんの用だ!?ーーですって」
アルモニがブラオの代弁をする。
この男の声は小さすぎて、エドワードには聞き取れない。
仕方なく、同じ質問を繰り返した。
「・・・・」
「え?何?・・・知らない?」
今度はエリスが答えた。
「まさか、嘘をついてるんじゃないよね、おじさん」
「・・・・」
「何とでも言いやがれ?だいたい、この前の負けも、認めたわけじゃない?」
アルモニの可愛らしい声でつく悪態では、イマイチ迫力がない。
「何だよ、ここまできてまだ反抗的だな。ま、とりあえず本当に噂の出所を知らないのか、確かめてみるか」
「そうだね」
兄と同じく、ブラオの言うことがわからないアルフォンスが、ズイッと迫る。ブラオは後ず去った。
「・・・・」
「やめーー!!冗談じゃねえ、俺は何も知らねえよ!嘘じゃねえーー!!って言ってるけど」
エリスが言うと、ブラオは続けて言う。
「・・・・」
「え?お兄さん?ロートっていうあなたのお兄さんなら、噂の出所を知ってる?」
アルモニとエリスは顔を見合わせる。
「本当に?嘘じゃないのね?あなたのお兄さんに聞けば、間違いないのね?」
エドワードはエリスの肩を掴んで会話に割り込む。
「その兄貴ってのは、どこにいるんだよ?」
「・・・・」
「たぶん、駅前辺りじゃないかって」
アルモニが言うと、エドワードはニヤリと笑う。
「駅前か。命拾いしたなおっさん」
「急ごうよ、兄さん」
「あぁーー」
四人は来た道を戻り出す。歩きながら、アルフォンスは肩越しにブラオを一瞥し
「ってーーアルモニもエリスも、よくあのおじさんの言ってることがわかるね」
「何言ってんのよ、分かるに決まってるでしょ。変なアル。ねエリス」
「そうね」
ふたりは当然とばかりに頷き合う。
「え・・あ、そ、そうだよね。アハハ」
ついていけないアルフォンスは、笑って誤魔化した。
「・・・・」
エリスとアルモニが行ってしまったので、ブラオが言ったことは誰にもわからなかった。
駅前の広場まで戻って来ると、ロートが待ち構えていた。
傍らには、リビングアーマーが横たわっている。
とりあえず物陰に隠れ、様子を伺う。
「ねえ、またあのお人形で攻撃するみたいよ」
エリスがいうと、アルモニが人差し指でリビングアーマーを数える。今日は5体だ。
「数が増えてるね」
「ケッ、芸がねえなあ」
「どうする?兄さん」
いちばん上から顔を出しているアルフォンスが、エドワードを見下ろす。
「散々引っ張り廻されたんだ、お灸をすえてやらないとな」
「追いかけ廻したの、間違いじゃなくて?」
「んーーんんっ」
エリスの突っ込みを、咳払いをして誤魔化す。
「でも、あのリビングアーマーは面倒だね。あれ自体に攻撃しても倒せないし」
「だったらーー」
エリスはエドワードの耳に唇を寄せた。
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