第3章 ヒースガルド
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エリスが曖昧な返事をすると、エドワードは長椅子にどっかりと腰を下ろした。
「にしても、あんなのにいきなり襲われる覚えはねーぞっ。人違いじゃないのかよ」
背もたれに肘をつき、やってられないと頬ずえをつく。
「どっちにしろ、ここも安全ってワケじゃなさそうだね。やっぱり、無理してでも、ノイエへいこうよ」
「だな。じーさんもそうした方がいいぜ」
「まだ、街に残っている者も多少はいる。全員の避難が済み次第、私もノイエへ向かうとしよう。とにかく、今夜は休みなさい」
神父が貸してくれた毛布にくるまり、長椅子に横になる。
通路を挟んだ右隣りの長椅子には、 エリスが休んでいた。
アルフォンスは周りを見回りたかったが、キメラの多さに断念せざる得なかった。
仕方ないので、聖堂の隅で蝋台に蝋燭を立て、その下で本を読んでいる。
エリスがミステリーの稀少本を何冊か旅の友に持ち歩いていて、それを借りたのだ。
ふと、エドワードは目を開けた。
エリスはぐっすり眠っているのか、身動きひとつしない。
この距離では、寝息も聞こえてこなかった。
アルフォンスはまだ本を読んでいるらしく、時々パラリと乾いた音が聞こえる。
ヴィルヘルム教授の家で、エリスの瞳を間近で見た時、つい最近、終息した事件を思い出した。
どうしてエリスを見て、あの子を思い浮かべたんだろう
あの子は、不安に揺れる瞳で俺を見ていた
唇も、あんな風に大人びた笑みを浮かべなかった
もっと儚くて、もっと優しくてーーー柔らかかった
・・・・・違ってあたりまえか
エリスは、あの子じゃない。
あの子にはもう、逢えない。
「ーーーーーーーーーー」
闇の中に、か細い声が長く長く吸い込まれていく。ハッと目を開けたエドワードは、闇の中で目を凝らす。
同じベッドには、アルフォンスが寝息を立てている。
隣りのベッドには、師であるイズミ・カーティスの姿があった。
「なんだ・・今の・・・」
窓から差し込む眩しい朝の光りに、エドワードは目を開けた。
「夢・・かーー」
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