第3章 ヒースガルド
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エドワードは、屋敷のドアノブに手をかけた。ドアは難なく開き、薄暗い邸内が3人を無言で迎える。
「ドアに鍵がかかってないぞ。キメラが、暴れて壊したって感じもするけど」
「不吉なこと言わないでよ」
「おーい!ヴィルヘルム教授ー!!セレネー!!」
「誰かいますかーー!!」
「おーい!教授ー!!セレネー!!誰か返事しろよー!!」
屋敷中に響き渡る程の大声で名を呼んでみるが、案の定返事はない。
「・・誰もいないみたいね」
エリスもエドワードの背中越しに、中を見渡した。
「うん・・どうしようーー!!うわあぁ!!」
突然上がったアルフォンスの叫び声に、2人は驚いて振り返る。
「何だよ、アル!ビックリーーでええぇっ!!なっなっなんだよっ!!」
いつの間にか、玄関の前にキメラが勢揃いしていた。
しかも、鉱山で遭遇したワニが母体になっている凶暴なキメラだ。
そのキメラが6体、放射状に並び、こちらを睨んでいる。
「キメラね」
「落ち着いて言うなっ、エリス!アル!近くにキメラはいないんじゃなかったのかよ!!」
「兄さんの声が大きいから、キメラに気付かれたんだよ!」
「だああ!何でもかんでも、俺のせいにするんじゃねえ!!」
「ケンカしてる場合?」
落ち度をなすりつける言い争いに、 エリスは冷ややかに言った。
「じゃねーな」
「来るよ!兄さん!!」
構えた2人に、キメラが一斉に向かって来た。
「兄さん!」
「おうっ!!」
エドワードは両手を合わせると、アプローチに掌をつける。
青白い光が迸り、アルフォンスの前に幾つものトゲの突き出た石柱が出現した。
その根元を掴んでへし折ると、アルフォンスはキメラの前で豪快に振り回し始める。
「たああああぁぁぁーーーっ!!!!」
ブンブンと振り回す石柱に、キメラが次々と跳ね飛ばされていく。そのうちの一体がエドワードの方へ跳んでくる。
エドワードは今一度両手を合わせると、自分の前に厚い壁を錬成する。
「エリス!こっちだ!」
「えっ?ーーきゃあっ!」
腕を掴んで、屋敷と壁の間に引き寄せた。急に引っ張られよろけたエリスは、エドワードにぶつかる。
エドワードはそのまま肩を抱くと、壁の向こうに身を隠した。
「大丈夫なの?」
「あぁ、見てろって」
跳んできたキメラが壁にぶち当たる。ドカッと云う音と共に、壁が揺れた。
「・・強いのね、アナタたち」
呟いて横を見れば、エドワードはエリスの肩を抱いたまま彼女の瞳をじっと見詰めていた。
「何?」
「あ・・いや・・・キレイな眼だなって・・」
どうしてさっきは怯えてしまったんだろう。こんなに澄んだ瞳なのに。
「何やってんのさ、兄さん」
エリスの瞳に見とれていると、壁の向こうからアルフォンスが覗き込んでいた。
いつの間にやらキメラは全部倒されていて、屋敷の前は静けさを取り戻している。
「え?い、いや!別に!」
エドワードは慌ててエリスから離れる。
「エドに口説かれてたの」
「兄さん~ボクがキメラと戦ってる時に、そんなことしてたの!?」
「ち、ちがう!誤解だ!!エリス、なんてこと言うんだよっ!!」
真っ赤になって否定するエドワードを見て、エリスとアルフォンスは笑った。
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