第2章 出逢い
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「これね。作業用のエレベーターって」
剥き出しの斜めに延びた乗降台に乗ると、レバーを動かす。
ゴオォォーーーンンッ!!
鈍い音を立て、エレベーターは上がり出した。
「やあ~っとでられたぜ」
洞窟からでると、そろそろ空が赤く染まり始めようとしていた。列車が脱線してから、随分と手間取ったようだ。
ヒースガルドへ向かって歩き出した3人の背後で、ドンッッーーと音がした。
「ん?」
振り返ったアルフォンスの目に、映ったものはーー
「に、に、兄さんっ!!」
「うわわわわわあああああぁぁっっ!!!!!なっなっなっなんだこりゃあああっっ!?」
3人を、巨大な蟹が見下ろしていた。
身体と同じ大きさのハサミを振り回し、攻撃してくる。
「イカ亀の次はカニかよ!!」
「に、逃げよう兄さん!こんな場所じゃ、戦っても不利だよ!」
ハサミを避けながら、アルフォンスが叫ぶ。
「い、いやこんなヤツ錬金術を使えばーー」
「場所が狭すぎるわよ!」
キメラの身体がさして広くない山道を塞いでいるせいで、エドワードとアルフォンスは防戦一方で反撃出来ないでいた。
「そうだよ兄さん!錬成してる間にやられちゃうよっ!一度引いて、体制を立て直さなきゃ!」
「~~~~~~」
不利な立地とまくし立てるアルフォンスとエリスに、エドワードは頭をかきむしる。
「あ~~めんどくせえっ!!逃げるぞっ!!!!!」
「もうっ!」
「待ってよ、兄さんっ!エリス!」
脱兎の勢いで走り出したエドワードを、2人は追った。
「ハア、ハア、ハア‥」
「もう、走れない…」
息を切らして、エドワードとエリスは道端の草むらに座り込んだ。
「ふ~・・・何とかふりきったね」
2人から遅れて、後ろを振り返りながらアルフォンスが歩いてきた。鎧に魂を定着させたアルフォンスは、疲れることはない。
「ったく、ふざけたキメラ造りやがって」
「褒めてたくせに」
吐き捨てるエドワードにエリスは呟いたが、尚もボヤき続ける。
「くそっ!どうして俺たちはいつもこうなんだ!!」
「いつも?」
アルフォンスを見上げると、彼は返答に困り笑ってごまかす。
「あはは・・(やっぱり、日頃の行いが悪いせいかなあ・・・」
「列車の奴といいキメラといい、どうして俺たちの邪魔ばかりするんだーーーっ!!!」
「ねえ、さっき白いキメラが居なかった?」
喚くエドワードを無視し、アルフォンスに問い掛けた。
「白いキメラ?カニキメラ以外に?」
「一瞬だったから・・白い身体に、黒の縞模様があったような・・」
鉱山の飯場でキメラの群れに襲われた時から、視界の端に映っている気がしてならなかった。
しばらく記憶を手繰っていたアルフォンスだったが、やはり思い当たらないらしく話題を変える。
「それより、さっきの女の子。結局また先に行っちゃったよ」
「わかってるよ。ちっきしょう・・いったいどこに行きやがった、あの小娘はよっ!!」
「ヒースガルドに向かったんじゃない?」
「え?」
「だって、この先にはヒースガルドしか街はないわよ」
エリスは立ち上がると、ワンピースについた土を払う。
「そう・・だよね。ヒースガルドに行けば、見つかるんじゃない?兄さん」
「よし!先を急ごうぜ!!」
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