第2章 出逢い
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「たぁああっーー!!」
突進してきたキメラの口を掴み、エドワードと対峙していたキメラに向かって投げ飛ばした。
ヴガッーー!!
「今だっ!」
もんどり打って重なった、2体のキメラの横腹を引き裂く。
ギィアアアアーー!!
耳障りな悲鳴をあげ、キメラは動かなくなった。
「はあ・・はあ・・やっと片付いた・・」
肩で息をしながら、額の汗を拭った。
「ふう・・兄さん、エリス。ケガはない?」
ガチャガチャと音を立て、アルフォンスが歩いてくる。
「あぁ」
「平気よ」
エリスは返事をした後、キメラの残骸をじっと見つめた。
「 エリス・・・何見てんだ?」
鋼剣をオートメールに戻すと、エリスに近寄る。
「・・・消えた」
「何が?」
アルフォンスが、彼女の呟きに問い掛けた。
「屍骸が消えちゃうのよ、塵や煙みたいに。ほら」
エリスが指差すと、キメラの死骸がさらさらと砂のように崩れていく。
その砂さえも、地面に吸い込まれるようになくなった。
「錬金術による、細胞の結合が不完全だったのかしら。それとも、錬成自体に無理があったのかな。或いは構築式が悪かったとか・・」
分析しているエリスの呟きに、エドワードはイーストシティーにあった、生体錬成を得意とする術師の屋敷が浮かんだ。
血にまみれた床を思い出し、顔が歪む。
「俺たちには関係ねえ。いくぞ」
「兄さん、ちょっと待ってよ。ねえっ!!」
踵を返し足早に先を進むエドワードを、アルフォンスとエリスは慌てて追った。
「それにしても、さっきの女の子もここを通ったんだよねえ」
「これしか道がないから、そうなんじゃないか?」
「よくキメラに襲われなかったね」
「そういえばそうだな」
「エド!あそこ!!」
「あっ!あれこそあの小娘!!何やってんだあいつ」
雑草が生い茂る道の先に、洞窟の入り口が見えた。先程の少女は、何の躊躇いもなくそこへ向かって行く。
「あんな場所、キメラの恰好の巣じゃねえか。行ったら命がいくつあっても足りないぞ!」
「早く助けないと!!」
「ちっきっしょ・・なんで俺が。おい!そこの小娘!!!」
「おーい、おーい!!」
「くそ、ダメだ!」
「聞こえないみたいね」
大声で呼び止めるが、少女の姿は洞窟の中へ消えて行った。
「仕方ねえ、おっかけるぞアル!」
「うん!エリス、早く!」
「わかったわ」
採掘はしていないようだが、洞窟の中には松明が灯っている。あの少女以外、出入りしている者がいるのだろうか。
疑問を抱きつつ、洞窟を進んだ。
「エリス、疲れた?」
さっきから黙って歩いているエリスに、アルフォンスは声を掛ける。
彼女は困惑顔で、アルフォンスを見上げた。
「ううん、平気よ。なんだか、鉄橋の向こうとこっちじゃ、別の世界みたいだなって思ったの」
「まあ、あんなキメラがうじゃうじゃしてたらな」
洞窟内はさほど入り組んでおらず、しかも、作業用の案内板があちこちに残されており、迷うことはなかった。
どうやらこの先に、掘り出した鉱石を運搬するエレベーターがあり、それを登った先にヒースガルドへ向かう道があるらしい。
「ほんとに・・誰がこんなにキメラを造ったんだろ」
潜んでいるキメラを倒しながら、奥へと進む。
「どんな奴かわかんねえが、いい腕してんな」
「・・・エドが褒めるから」
まるで褒められた礼をいうかのように、坑道脇に流れる地底河の中からキメラが姿を現した。
硬そうな甲羅から、ヌメヌメした足が何本も出ている。
「カメ?」
「顔はイカじゃない?」
「イカ亀でいいじゃねえか」
「センスない」
呑気に会話を交わしていると、甲羅から出ている長い足をしならせ、攻撃してきた。
「こいつっ!!」
ひっぱたかれたエドワードは、オートメイルの左脚でキメラを蹴り上げる。
ひっくり返ったキメラは、起き上がれずにジタバタと足を動かした。
「今のうちに行こうぜ」
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