第2章 出逢い
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イタズラを見つかった子供のように恐る恐る振り返った2人の眼に、満面の笑みのエリスが映る。
「えっ!?そ、そんなことないよ!」
両手を振って否定するアルフォンスに、ゆっくり近づいた。
「そう?じゃあ、顔を見せてよ。エドの手も、オートメイルなんでしょ?抱きつかれた時に分かったわ」
それに、素手なら殴打されたガンツのオートメイルが壊れる筈がない。
そう付け加えると、エドワードはため息と共に肩を落とした。
テロリストを追っている時に、ハッキリ言われたっけ。
「人体錬成して・・失敗したのね」
哀れむようなエリスの視線から、逃げるように口を開く。
「・・な、アル。わかるだろ?エリスだって気づいたんだ。教授なら、必ず俺たちが禁忌に触れたことを見抜く。そのことを、もし師匠に報告なんかされてみろ」
「そ、そんなことになったら・・・」
「お、俺たち・・・」
エドワードとアルフォンスは頭を抱えた。
「「し、師匠に殺されるッッ!!」
声を揃えて自分たちの師に脅える2人に、エリスは呆れ顔で呟く。
「どんな師匠なのよ・・別に、誰にも言わないわよ。興味ないもの」
彼女の言葉に、エドワードは胸をなで下ろす。
「そ、そうか!街に着いたら、真っ直ぐ駅に向かうからな」
「そうね。それがいいんじゃない?」
「ただ・・な」
「何か気になるの?」
考え事をする時の癖なのか、腕を組んで眉間に皺を寄せるエドワードに、エリスは首を傾げた。
「トレインジャックの言ってたこと?兄さん」
「錬金術師の自治する街ーーがな・・」
「ねえ兄さん。本当に、ヴィルヘルム教授が錬金術師を集めているのだとして。術師の街なんか作ってどうするんだろ」
「そんなの、俺にも分かんねーよ」
「教授って、何の研究をしてたんだっけ?」
ぶっきらぼうに答える兄に、アルフォンスは幼かった頃の記憶を手繰った。エドワードが思い出そうとした時
「触媒法の研究よ。それ自体は錬金術による変化はせず、錬成を大幅に飛躍させる物質を研究しているの」
「・・・その研究と何か関係があるのかな?」
即答するエリスに驚きを感じつつ、アルフォンスはエドワードを見た。
「どうだろうな・・俺もあんまり、触媒法は詳しくないからなぁ・・・」
「セレネも、教授の手伝いをしていたわ」
「ボク、兄さんは錬金術の天才だと思うけど、セレネも天才だと思ったよ」
いつも、ヴィルヘルムの背中に隠れていたセレネを思い出す。内気な彼女だが、錬金術を使う時は自信に満ちていたように記憶していた。
「そうね・・ヴィルヘルム教授の才能を、全て受け継いでいると言っても過言じゃないわ。いえ・・もしかしたら、教授以上の天才かも」
セレネを手放しで褒めるエリスに、エドワードは面白くなさそうに鼻を鳴らした。
「ふん!あんな薄情な女の事は知らん」
何年も経つというのに、見送りに来なかった事がよほどショックだったのだろうか。エリスは笑いを堪える。
「いつまでも、小さい事を根に持つんだね、兄さん」
「小さい言うな!!」
「ハイハイ」
「とにかく。今は教授の事もヒースガルドの事も、俺たちには関係ない。急いでセントラルに行って、元の身体に戻るだけだ」
エドワードは歩き出した。
イーストシティーを出発した時は東の空にあった太陽は、もう真上に差し掛かっている。本当なら、とうにセントラルについている筈なのにーー
エドワードが忌々し気に呟くと、アルフォンスも後について歩き出した。
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