第2章 出逢い
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「うっわぁ・・すげーコトになったゃったな・・」
トンネルを抜け、渓谷に架かる鉄橋の上で脱線した列車を眺めながら、エドワードが言った。
「まったくもう。兄さんはいつだって無茶ばっかりするんだから」
「しょーがねえだろ」
咎めるアルフォンスに、エドワードはそっぽを向く。ふたりのやりとりを、 エリスは呆れ顔で見ている。
「それより兄さん、これからどうしよう?」
「まずは、少佐に報告した方がいいんじゃない?」
「わあってるよ」
3人は列車から避難している乗客たちの方へ歩き出した。
テロリストたちを捕縛し、乗客たちを避難誘導したアームストロングは、エドワードの報告に厳しい顔で腕を組んだ。
「ふむ・・成る程。では、トレインジャックの実行犯とは別に、もう1人犯人が居たわけであるな」
「国家憲兵所属のガンツ・ブレスローって大佐が、この事件の黒幕です。たぶん。左腕が、兄さんみたいにオートメイルでした」
エドワードは頷いた。
「そのガンツにそそのかされて、錬金術師が大勢ヒースガルドに向かったんだ。結局、トレインジャックのリーダーはガンツに列車から落とされて、ヤツにも逃げられちまったけど」
「軍の人間の犯行とは、嘆かわしい・・とにかく、急ぎそのガンツなる者を手配するとしよう。それにしても…この惨状は、あまりにも酷いな・・」
改めて列車の惨状を見渡し、アームストロングは呟いた。
「誰かさんのせいで、列車が脱線しちゃいましたからね」
「ほんとほんと」
「なっ!?ばっーーこ、こらアル! エリス!」
脱線させたのはエドワードだと言わんばかりに、2人はそっぽを向いた。だがそれに気付かず、アームストロングは
「如何に、破壊と創造は表裏一体とは言え、これの復旧は錬金術を持ってしても、かなり骨が折れるのは間違いないぞ。許すまじ、ガンツ!!」
眉間にシワを寄せ、握り拳を作る。その拳は、わなわなと怒りに震えていた。
「逃亡の為に、列車を無理矢理脱線させてしまうとは、何たる悪行!!」
「あは、ははは・・」
アームストロングの怒りの矛先が自分から逸れた事に、エドワードは乾いた笑い声を上げた。
「ちょっと兄さん」
「訂正しないの?」
「バカヤロ!少佐が勝手に勘違いしてるんだから、余計なコト言うなって!」
咎めるアルフォンスとエリスに、エドワードは小声で言い返す。
「まったくもう・・」
「ご立派な国家錬金術師さんだこと」
大きなため息と共に、エリスは呟いた。
「あの、少佐。それでボクたち、これからいったいどうすれば」
進路と交通手段を断たれ、困惑気味にアームストロングに指示を仰いだ。その横から、エドワードが口を挿む。
「どうするもこうするもないだろ。歩いてでもセントラルに向かうぞ。こんな所でグズグズしてらんねーよ」
「ここからだと、一番近い街はヒースガルドになるわ」
「じゃあ、そこからセントラル行きの列車に乗ろうか、兄さん」
あっという間に、これからの行動を決める3人に、アームストロングは慌てる。
「ちょっと待て、我輩は此処を離れるわけにはいかんぞ」
本部への報告、逮捕者の拘束、乗客の保護に復旧作業までの現場保存、やらなければならない事は山積みだ。
「だったら、少佐とはここでお別れだな。じゃーな、少佐。俺たちは先に行ってるから」
晴れやかな顔で別れを告げるエドワードに、アームストロングは目をむいた。
「むっ!?ならん、ならんぞ!護衛の我輩と別行動を取ることは、断じて許可できん!!」
護衛の言葉に、 エリスは驚いてエドワードを見る。
「あなた達、護衛されてたの?」
「まーな。ここまで来たんだから、いいかげん護衛なんか必要ないだろ、少佐。こんな山奥なんだし、危険なことなんて何にもねーよ」
はぐらかすようにエリスに言うと、アームストロングの制止を振り切り、走り出した。
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