第2章 テロリスト
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『まもなく、イーストシティに到着しますーー』
アナウンスが車内に響く。
「じゃあマリィは、賢者の石その物を、探しているワケじゃないんだ」
向かいに座っているアルフォンスが訊いた。
マリーゴールドは頷く。
「うん。正確には、賢者の石を持っている、お医者さまを探しているの」
「なんて医者なんだ?」
窓枠に肘をついて、エドワードがマリーゴールドを見る。
「わからないの」
「わからない!?」
「わからないって、そんな・・」
返ってきた答えに、呆気にとられる。
「それなら、他のお医者さんに診て貰った方がーーねえ、兄さん」
「あぁ。セントラルなら、いい医者がたくさん居るだろう」
そう提案するが、マリーゴールドは困った顔で言う。
「それが・・」
「何だよ」
「診て貰ったんだけど・・どんな病気か、わからないの」
「はあ!?」
素っ頓狂な声を出して、エドワードは固まった。アルフォンスも、困惑する。
「異常ないって、言われるの・・」
「自覚症状は、ないのか?」
少しの間、考え込む。
「時々、頭がボーっとするけど・・」
頭の中に聞こえる声や映像は、まだ黙っていよう。
気味悪がられたら、イヤだ。
「『赤い石の噂を追って行けば、必ず会える』ってーーお父さんが、死ぬ前に言ったの。だからお父さんが死んで、独りで家にいるのも淋しかったから、思い切って旅に出たの」
「どこから?」
「ボンクールよ」
「うわっ!!田舎だな~」
小馬鹿にした言い方に、ムッとする。
「そういうエドとアルは、どこなの?」
「「リゼンブール」」
声を揃えて答えると、マリーゴールドは、プッと吹き出した。
「あははっ!いい勝負じゃない!」
「そうだね」
暗い表情になり掛けたマリーゴールドに、笑顔が戻る。
「イーストシティで、なんか情報が手に入れられればいいな。あ、私が賢者の石を探してるって、内緒ね。お父さんが、誰にも言っちゃいけないってーーエドとアルは、特別だからね」
「あぁ、わかってる」
“特別”という言葉が、エドワードとアルフォンスには、妙に甘く響いた。
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