第1章 リオール
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赤い石を捜す少女 1
2階の通路は、礼拝堂をぐるりと一周していた。廻り終わると、1階へ降りる階段が見えた。
それを降りると、3人はまた走り出した。
「うわっ!」
急に立ち止まったエドワードに、マリーゴールドはぶつかった。
「な、何!?」
「どうしたの、兄さん?」
しんがりを走っていたアルフォンスも、怪訝に近寄る。2人が見つめる中、エドワードは腕を組んだ。
「なんか、甘いような、酸っぱいような・・ヘンな匂いがしないか?」
「ヘンな匂い?」
マリーゴールドは、眉を顰める。
その時、アルフォンスが異変に気付いた。
「あ!ちょっと見て、兄さん、マリィ!あそこに変な水溜まりが」
そう言われて通路を見れば、確かに黒い円が有る。
「はあ?水溜まり?おかしいだろ。こんな場所に、水溜まりなんて」
「それは、そうなんだけど・・マリィ、君にはあれがなんに見える?」
アルフォンスが振り返ると、彼女は虚ろな瞳で、黒い円を見ていた。
「あれ・・マリィ?」
「おい、どうしたんだ?」
エドワードは、ヒラヒラとマリーゴールドの顔の前で手を振る。
2人が気を取られていると、黒い円が赤い光を発した。
光が消えると、円から黒い塊が這い出る。
その黒い塊が、小さな子供の姿を象どった。
全身真っ黒で、金色の目が2つ。
頭が異常に大きく、逆に手足は細い。
泥人形のようだ。
その塊に誘われるように、次々に通路に黒いシミは現れた。
「のわあぁ!?なんだよ、コイツら!!」
増えていく黒い人形に、エドワードは後退る。
「怪物!?兄さん!マリィ!」
アルフォンスの声に、マリーゴールドは我に返る。
「えっーーな、何!?」
「気をつけろ!襲ってくるぞ!!」
2人は、マリーゴールドを庇う。
だが、2人に目もくれず、人形はマリーゴールドの廻りに集まって来る。
「何!?何で集まって来るの!?」
怯える彼女に、2人は人形を蹴散らす。
床に叩きつけると、吸い込まれるように消えていく。
ひとつひとつの力は弱かったが、数が多い。蹴散らす間に、また増えている。
人形たちは、必要にマリーゴールドの手や足に、纏わりついた。
「やだあっ!!あっちにいって!!」
悲鳴を上げるマリーゴールドに、アルフォンスはエドワードを呼ぶ。
「兄さん!」
「きりがねえ!アル!爆弾錬成しろ!」
「エド!アル!」
溜まりかねて、頭を抱え込んで、壁際でしゃがみこんだ。
「マリーゴールド!もうちょっとガマンして!」
.
2階の通路は、礼拝堂をぐるりと一周していた。廻り終わると、1階へ降りる階段が見えた。
それを降りると、3人はまた走り出した。
「うわっ!」
急に立ち止まったエドワードに、マリーゴールドはぶつかった。
「な、何!?」
「どうしたの、兄さん?」
しんがりを走っていたアルフォンスも、怪訝に近寄る。2人が見つめる中、エドワードは腕を組んだ。
「なんか、甘いような、酸っぱいような・・ヘンな匂いがしないか?」
「ヘンな匂い?」
マリーゴールドは、眉を顰める。
その時、アルフォンスが異変に気付いた。
「あ!ちょっと見て、兄さん、マリィ!あそこに変な水溜まりが」
そう言われて通路を見れば、確かに黒い円が有る。
「はあ?水溜まり?おかしいだろ。こんな場所に、水溜まりなんて」
「それは、そうなんだけど・・マリィ、君にはあれがなんに見える?」
アルフォンスが振り返ると、彼女は虚ろな瞳で、黒い円を見ていた。
「あれ・・マリィ?」
「おい、どうしたんだ?」
エドワードは、ヒラヒラとマリーゴールドの顔の前で手を振る。
2人が気を取られていると、黒い円が赤い光を発した。
光が消えると、円から黒い塊が這い出る。
その黒い塊が、小さな子供の姿を象どった。
全身真っ黒で、金色の目が2つ。
頭が異常に大きく、逆に手足は細い。
泥人形のようだ。
その塊に誘われるように、次々に通路に黒いシミは現れた。
「のわあぁ!?なんだよ、コイツら!!」
増えていく黒い人形に、エドワードは後退る。
「怪物!?兄さん!マリィ!」
アルフォンスの声に、マリーゴールドは我に返る。
「えっーーな、何!?」
「気をつけろ!襲ってくるぞ!!」
2人は、マリーゴールドを庇う。
だが、2人に目もくれず、人形はマリーゴールドの廻りに集まって来る。
「何!?何で集まって来るの!?」
怯える彼女に、2人は人形を蹴散らす。
床に叩きつけると、吸い込まれるように消えていく。
ひとつひとつの力は弱かったが、数が多い。蹴散らす間に、また増えている。
人形たちは、必要にマリーゴールドの手や足に、纏わりついた。
「やだあっ!!あっちにいって!!」
悲鳴を上げるマリーゴールドに、アルフォンスはエドワードを呼ぶ。
「兄さん!」
「きりがねえ!アル!爆弾錬成しろ!」
「エド!アル!」
溜まりかねて、頭を抱え込んで、壁際でしゃがみこんだ。
「マリーゴールド!もうちょっとガマンして!」
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