第11章 石の記憶
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案の定、ホールの先には続きがあった。灯りひとつない暗闇を、躊躇わずに進んで行く。
「大佐たち、大丈夫かな?ねえ兄さん、大丈夫かな!?」
後ろを振り向きながら、アルフォンスが問う。
「ちょっとやそっとじゃ、あの3人がやられるわけねーよ。いくぞ」
「うん」
恐らく、ここが塔の最深部だろう。扉のないその部屋に、赤い石はあった。
大きなーー大きな赤い石
エルマの言葉に嘘はなかった。
何人の血を吸ったのだろう。
赤々と輝く石は、部屋の中央に神のごとく鎮座している。
「すげえな・・まるで血の色だ。なんか、気分が悪くなってくるーー」
エドワードは口許を押さえるが、アーレンは、落ち着いて部屋を観察している。
「エドーー」
「あぁ。これだな。大きな赤い石ーー」
石に近寄り、見上げる。
「クロウリーが造った、赤いエリクシル。これを壊せばーー」
「兄さん、あれ!」
部屋の奥に、ミイラが椅子に座っていた。ポッカリと空いた頭蓋骨の黒い眼が、こちらを見ている。
「ミイラだ。シャムシッドの王様・・かな?」
「かもしれねえな。けど、今は石をどうにかする方が先だ」
「でも、どうやって?」
「とりあえず、石を下ろそう」
「手伝う」
「迂闊に触っちゃ、危ないよ」
「大佐たちも、いつまで持ちこたえらるかわかんねえ。グズグズしてたらーー」
エドワードとマリーゴールドは、石に触れた。
「ーーーっ!!!」
「えーーーっ!!!」
「兄さん!?マリィ!?兄さん!!兄さん!!兄さんーーー!!!」
目の前の赤い光が、エドワードと
マリーゴールドを包み込んだ。
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