第10章 赤きエリクシルの悪魔
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「このーーっ!!」
風を切って迫るエドワードの拳を、冷えた生気のない瞳が、事も無げにかわした。直ぐ様起こる、突起錬成。
「うわっーー!!」
跳ね飛ばされたエドワードは、片手をついて受け身を取る。
エドワードに気を取られていたクロウリーに、振り向き様、アルフォンスの拳がぶつかる。
「くっ!!」
胸を押さえ、忌々しげに後ずさる。
「兄さん、ボクが引き付けるから、胸の石を!!!」
「わかった!」
ここが彼の本丸だからだろうか。クロウリーはほとんどモーションなしで錬成している。
錬成陣を描かなければ、錬金術を発動出来ないアルフォンスでは、太刀打ち出来ない。
ならば、錬金術による攻撃は兄にまかせ、自分は接近戦を挑むしかない。
「コイツーー!!」
お返しとばかりに、エドワードも突起錬成で攻撃する。
のけぞるクロウリーに、背後からアルフォンスのパンチと廻し蹴りが入る。
「グッーー!!」
崩れる突起の向こうから飛び出してくるエドワード。
「くらえーーっ!!」
ゴッーーと鈍い音を立てオートメイルが、体勢を崩したクロウリーに当たった。
手を合わせ、素早く右手を鋼剣に変えると、クロウリーの胸の赤い石を抉る。
「グハッーー!!」
剣が肌を切り裂き、肉片と血液が飛び散る。
『お医者さんは、どこにも異常ないってーーー』
医者をも騙せる程に完璧な人体錬成ーーー
だが、エルマは苦しんでいた。悲しんでいた。
自分が蘇る度に払われる対価に。
流れる血に。
更なる鬼畜へ堕ちていく恋人に。
「失いたくないのは、お前も同じだろうーーー」
深々と胸に刺さった鋼剣を握り、クロウリーが云った。
握る掌から、幾筋も赤い血が流れる。
あぁ、失いたくない。あの艶やかな頬と花のような唇。甘い髪。温かな掌。
それでも、約束した。
エルマと マリーゴールドに。
「あんたを必ず止めるってなあーーっっ!!!!」
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